円満退職を実現する挨拶メールの全ポイント【テンプレ付き】

退職 挨拶 メール

「退職にあたって、挨拶のメールってどう送ればいいんだろう」「取引先に直接挨拶に行く時間がない」など、いざ退職が決まっても挨拶の悩みが出てきますよね。

退職時に挨拶する事は「ビジネスマナー」です。

退職の挨拶の送り方を間違えてしまうと、今後業界内で仕事をするときに支障になったり、元の職場に照会が入った際に、新しい職場へ良くないイメージを与えてしまいます。

このページでは、円満な退職を目指し、メールでの退職挨拶をとことん追求した経験を持つ筆者が、退職挨拶のメールを送るときのポイントをご紹介します。

  1. メールで送る退職挨拶のタイミングと送り方
  2. そのまま使えるテンプレートとポイント集
  3. 英語で送る場合のテンプレートとポイント集

このページでご紹介するポイントを抑えることで、今の人脈を維持し、今後のビジネスに役立たせることができるでしょう。

1. メールで送る退職挨拶のタイミングと送り方

社会人として、お世話になった方に退職前に挨拶をするのはマナーです。

本来は直接挨拶すべきですが、最近はメールでの挨拶も増えてきています。

退職挨拶をメールを送るにあたって、2つのマナーがあるので、確認しておきましょう。

1-1. メールを送るタイミング

メールを送るタイミングは社内と社外で異なってきます。

①社内に送るタイミングは「慣例」に従う、なければ「最終日の終業直前」

社内に送るタイミングは企業や職場の風土によって異なります。

今までの職場の退職者に倣いましょう。以下のようなタイミングが想定できます。

  • 最終日の終業間際
  • 社内で告知後すぐ
  • 退社1週間前

また、職場によっては勤務時間に送るべきでないと考える所もあるようなので、気をつけましょう。

もし、職場で退職メールの前例がない場合は、「最終日の終業間際」に送るのがいいでしょう。

理由は2点あります。

  • 社内の人に最終日であることを認識させられる
  • 終業間際で注意力が散漫している社員が多い

これだけ抑えれば、社内へのメールのタイミングは完璧です。

②社外へは2〜3週間前に

社外へは、余裕を持って2〜3週間前に送るべきでしょう。

理由は2点あります。

  • 後任者が引き継ぎをしやすい
  • 急に仕事を投げ出さないといった印象を与え、人脈を維持する

しかし、後任者へ引き継ぐタイミングも関係してきますから、ここに関しては上司や後任者とよく相談すべきでしょう。

1-2. メールの送り方

個別に送る場合と一斉送信で送る場合で分けて考えましょう。

①お世話になった人へは、個別で送りましょう

お世話になった人には必ず、個別にメールを送りましょう。

下記のポイントを入れると良いと思います。

  • その人と一緒に働いた時のエピソード・思い出話
  • 感謝の気持ち
  • 送別会やプレゼントをもらった場合はお礼
  • 退職後の連絡先

しっかりと感謝の気持ちを伝え、職場を去ることで良い関係が継続するでしょう。

②一斉送信でもOK!でも気をつけて送りましょう

個別に送るのが望ましいですが、一斉送信になっても大丈夫です。

しかし、その場合は必らず宛先はbccにすべきです。

この時自分のアドレスをToに入れます。

bccで送る理由は、他人同士でアドレスを知られてしまわないことへの配慮です。

2. そのまま使えるテンプレートとポイント集

転職の場合は送る相手によって内容を変える必要があります。

下記の4つのパターンをご紹介します。

  • 社内への挨拶メール(一斉送信)
  • 上司への挨拶メール(個別送信)
  • 同僚への挨拶メール(個別送信)
  • 取引先への挨拶メール

2-1. 社内への挨拶メール(一斉送信)

社内の人にまとめて送る場合は下記のようなメールがいいでしょう。

また仕事を一緒にする可能性も考えて、良い印象で職場を去りましょう。

件名:①退職のご挨拶【○○ ○○】

××××部の皆様お疲れ様です。○○ ○○です。この度、②一身上の都合により☆月末で退職することとなり、本日が最終出社日となりました。

本来ならば直接ご挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶にて失礼いたします。在職中はたくさんの方々にお世話になり、本当にありがとうございました。

業務の中で壁にぶつかるたびに、皆様からあたたかい叱咤激励のお言葉をかけていただき、本当に感謝しております。本当にありがとうございました。

④今後の連絡先は下記になりますので、何かありましたらこちらへご連絡をいただけると幸いです。
メール:xxx@xxxxx   携帯:xxx-xxxx-xxx

最後になりましたが、皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

ポイント

①一目で”退職の挨拶”であること”と、”名前”がわかる件名にする

そうしないと、なかなか読んで貰えなかったり、迷惑メールと認知されてしまう可能性があります。

②退社の理由は「一身上の都合」する

細かく書かないことが、ビジネスマナーです。

ただし、結婚や出産の場合は理由を書いても良いでしょう。

③”退職後の連絡先”は書いてもOK

社内の場合は、連絡先を伝えても問題ありません。

ただ、部署内の全員にプライベートの連絡先を知られたくない場合は一斉送信で送ることは控えましょう。

2-2. 上司への挨拶メール(個別送信)

今までお世話になった上司には個別に挨拶をするべきです。

件名:①退職のご挨拶【○○ ○○】

②××××部長お疲れ様です。○○ ○○です。

この度、一身上の都合により☆月末で退職することとなり、本日が最終出社日となりました。

本来ならば直接ご挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶にて失礼いたします。

平成-年-月に入社して、はや-年-ヶ月の月日が経ちましたが、様々な仕事を担当させていただきました。

××××部長には至らぬ私のためにご指導ご鞭撻を頂き、多くのことを学ばせていただいたこと、大変感謝しております。③特に社会人としてのマインドを叩き込んで頂いたことを今でも覚えています。

今までの貴重な経験を今後の人生に活かして、励んで参りたいと思います。

④今後の連絡先は下記になりますので、何かありましたらこちらへご連絡をいただけると幸いです。

メール:xxx@xxxxx   携帯:xxx-xxx-xxx最後になりましたが、皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

ポイント

①一目で”退職の挨拶であること”と”名前”がわかる件名にする

他のメールに紛れてしまわぬようにしましょう。

忙しい上司ともなれば、尚更です。

②”宛先”はきちんと書く

目をかけた部下からの挨拶のメールが一斉送信だったら、気分を悪くする人もいます。

お世話になった上司へは個別に宛先まで入れましょう。

③”感謝の気持ち”を忘れずに

お世話になった上司であれば、指導してもらったことへの感謝の気持ちを表しましょう。

③”退職後の連絡先”は書いてもOK

退職後も何かしら接点を維持したい場合は、個人の連絡先を記載しましょう。

2-3. 同僚への挨拶メール(個別送信)

同僚の中でも、個別に心のこもったメールを送る事で、退職後も良い関係を続けられるでしょう。

件名:①退職のご挨拶【○○ ○○】

××××さんお疲れ様です。○○ ○○です。この度、一身上の都合により☆月末で退職することとなり、本日が最終出社日となりました。

厳しい仕事をこなしてこれたのも、××××さんの親切丁寧なサポートのお陰だと思っております。

また、先日は素敵な記念品を頂き、たいへん感激しております。大切に部屋に飾らせて頂いております。②

今までの貴重な経験を今後の人生に活かして、励んで参りたいと思います。

③今後の連絡先は下記になりますので、何かありましたらこちらへご連絡をいただけると幸いです。

メール:xxx@xxxxx   携帯:xxx-xxx-xxx今後も個人的に一緒に飲みに行かせて頂ければ幸いです。

まずは退職の挨拶までですが、今まで本当にありがとうございました。

ポイント

①一目で「退職の挨拶であること」と「名前」がわかる”件名”にしましょう。

他のメールに紛れてしまわぬようにしましょう。

②プレゼントや送別会の”お礼”を忘れずに

プレゼントをいただいた場合や送別会を実施してもらった場合はメールでお礼をしましょう。

③”退職後の連絡先”は書いてもOK

退職後も何かしら接点を維持したい場合は、個人の連絡先を記載しましょう。また、退職後も個人的に接点を持ちたい相手にはその旨を書くのも良いでしょう。

2-4. 取引先への挨拶メール

あなたが退職する事で、取引先との関係が崩れないように、直接挨拶に行けなかった場合は心を込めたメールを送りましょう。

件名:①退職のご挨拶【○○商事 ○○ ○○】

株式会社××××様いつも大変お世話になっております。
○○商事株式会社の○○ ○○です。
私事で大変恐縮ですが、②一身上の都合で☆月☆日を持って○○商事を退職することとなりました。

××様にはいろいろとお力添えをいただきました。ここに改めて御礼申し上げます。

後任は同じ部署の※※というものが務めさせていただきます。③※※が後日改めてご挨拶に伺いますが、何卒変わらぬご指導の程よろしくお願い申し上げます。

本来であれば、直接お伺いし、ご挨拶すべきところではございますが、メールでのご連絡となりしたことをお詫びいたします。

末筆ながら、貴社のご発展と××様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

ポイント

①一目で「退職の挨拶であること」と「名前」がわかる”件名”にする

社内の場合と同様です。

なかなか読んで貰えなかったり、迷惑メールと認知されてしまう可能性があります。

②退社の理由は「一身上の都合」とする

社内の場合と同様で、細かく書かないことが、ビジネスマナーです。

ただし、結婚や出産の場合は理由を書いても良いでしょう。

③”後任者”を紹介する

予め紹介しておくことで、後任者が引き継ぎやすくなります。

④退職後の連絡先や退職理由は書かない

社外に送る際に最も注意するべき点です。

例えば、退職後の連絡先と次に働く会社の名前を伝えて、ビジネスに発展した場合、「顧客情報を持ち出した」と考えられてしまう恐れがあり後々重大な問題に発展する可能性があります。

また、退職理由を書くことで、所属していた会社のネガティブな面を伝えることにもなり、コンプライアンス上、タブーです。

どうしても伝えたい場合は上司に相談しましょう。

3. 英語で送る場合のテンプレートとポイント集

英語で挨拶のメールを送るケースもあります。

以下、テンプレートとポイントを紹介します。私が退職する際、英国人の友人にチェックしてもらったものです。

3-1. 社内への挨拶メール(英語版)

社内に英語で送る際は、下記のメールを送ると良いでしょう。後の【ポイント】で、細かいコツもご紹介します。

件名:○○ ○○-Farewell greetings

To whom it may concern,I am writing this to inform you that I am leaving ○○Corp. My final day will be March.
I have enjoyed working in ○○Corp and I appreciate having had the opportunity to work with you.

Thank you for the support and encouragement you have provided me.Please keep in touch.

I can be reached at my personal mobile: xxx-xxx-xxx or e-mail: xxx@xxxxxThank you so much again. It’s been a pleasure working with you.

Best wishes for your future.Best regards,
○○ ○○

ポイント

①メールの流れは日本語で書く場合と同じ

英語であっても日本語で書いたものと同じ流れで大丈夫です。以下のような流れになります。

  1. 日付を添えて退職を通知
  2. 今までの感謝の気持ち
  3. 今後の連絡先
  4. 再度感謝の気持ちを示して終了

②日本語で書くよりも「簡潔」を意識

英語でのメールにおいて、長々と書くと相手に失礼な印象を与えてしまいます。

  • 結論から先に書くこと
  • 事実のみを述べること

以上2点を意識して、完結な文章を心がけましょう。

(参考)和訳

件名:○○ ○○ 退職のご挨拶

関係者各位3月☆日をもって○○社を退職することになったためメールを送ります。

私は○○社での仕事を楽しめましたし、皆様と一緒に働けたことに感謝しています。皆様のご支援と激励に感謝いたします。

何かございましたら連絡をいただければと思います。私の個人携帯(電話番号xxx-xxx-xxx もしくは e-mail: xxx@xxxxx)で連絡が取れます。

最後に皆様方とお仕事させて頂いたことを大変幸せに思います。

本当にありがとうございました。皆様のご活躍をお祈りしております。○○ ○○

3-2. 取引先への挨拶メール(英語版)

社外に英語で送る際は、下記の通りです。後の【ポイント】で、細かいコツもご紹介します。

件名:○○ ○○-Farewell greetings

Dear Mr.××I am writing this to inform you that I am leaving ○○Corp.

My final day will be March ⭐︎.②My successor will be ※※, and he will be responsible for all the future duties and activities.

I express my deepest appreciation for your support and friendship.

I really enjoyed working with you and your stuff, and it was great pleasure for me serving you.Again, thank you very, very much from the bottom of my heart.

I hope you much success in your business, and take good care of yourself.Best regards,
○○ ○○

ポイント

①書く内容は日本語の場合と同じ

英語の場合、流れは下記のようになります。内容は日本語の場合と大差はありません。

  1. 日付を添えて退職を通知
  2. 後任者の紹介
  3. 今までの感謝の気持ち
  4. 相手の今後の活躍を祈って終了

②英語であってもビジネスマナーを守る

英語で送る際もビジネスマナーは守りましょう。例えば、後任者を紹介する際、後任者は社内の人間ですから、Ms.やMr.は付けて呼んではいけません。

③日本語で書くよりも「簡潔」を意識

社内に対して送る際と同じです。英語でのメールにおいて、長々と書くと相手に失礼な印象を与えてしまいます。

  • 結論から先に書くこと
  • 事実のみを述べること

以上2点を心がけましょう。

(参考)和訳

件名:○○ ○○-退職のご挨拶

××様いつもお世話になっております。

3月☆日をもって○○社を退職することになったためメールを送ります。私の後任者は ※※であり、彼が今後の任務や業務の責任者となります。

あなたのご支援と親切にしていただいたことに感謝を申し上げます。皆様と一緒に仕事ができて本当に楽しかったですし、担当させて頂けたことを嬉しく思います。改めて、心より御礼申し上げます。今後のあなたのご活躍、そして御社の益々の発展をお祈り申し上げます。
○○ ○○

4. さいごに

退職時に送るメールでの挨拶をご紹介してきましたが、いかがでしたか。

余計なことは書かず、ポイントを押さえて必要な事柄だけを書くのがビジネスマナーです。

本記事が活かされ、あなたの現職の人脈が維持・発展することを心からお祈り申し上げます。

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