エグゼクティブ管理職の転職で成功するための全知識|プロが解説

エグゼクティブ(社長、取締役、社外取締役、執行役員、部門責任者)として転職をするときは、どの方法がベストなのか、お考えではないですか。

エクゼグティブの転職は注意が必要です。

なぜなら、エージェントからすると普通の転職より仲介料が10%〜20%ほど高いため、売上のために半ば騙されてしまうこともよくあるからです。

このページでは、現役人事コンサルタントの経験から、エグゼクティブの転職に成功するために下記2点をご紹介します。

  1. エグゼクティブ転職3つの方法
  2. ヘッドハンティングを受けるためにするべきことの全て

全て読めば、あなたが本当に使うべき転職サービスや方法と、それらを最大限活用する方法がわかり、最高の転職を実現できるでしょう!

0. 結論から

これから詳細を解説していきますが、先に結論から申し上げます。

エグゼクティブの転職においては、「すぐに転職したい方」「中長期的に最高の条件で転職したい方」それぞれに下記の転職方法をおすすめします。

すぐに転職したい方(3ヶ月以内)

「転職エージェント」を使い転職することをおすすめします。

その場合は、下記エージェントがおすすめです。

中長期的に最高の条件で転職したい方

「ヘッドハンティング」を受け、転職することをおすすめします。

その場合、下記ヘッドハンティングサービスを併用しヘッドハンターと積極的に接触することをおすすめします。

それでは、なぜ上記の結論に至ったのかを徹底解説していきます。

1. エグゼクティブ転職3つの方法

エグゼクティブ転職の方法は主に下記3つです。

  • 知人や取引先の紹介
  • 転職エージェント
  • ヘッドハンティング

これから理由を解説しますが、「すぐに転職したい方」は転職エージェント、「中長期的に最高の条件で転職したい方」はヘッドハンティングを利用することをおすすめします

知人や取引先の紹介は、本当にトラブルが多いのでおすすめしていません。

エグゼクティブ求人を求めに来る方の多くが、知人の紹介で入社して上手くいっていない方であるという事実もあります。

それぞれ詳しく解説します。

1-1. 知人や取引先の紹介

入社後のトラブルが起こりやすく、最もおすすめ出来ない方法です。

知人や取引先の紹介で転職することの失敗例

  • 紹介者の社内評価が低く、入社後に居づらい
  • 紹介者の手前、給与などの条件交渉がしにくい
  • 条件が合わない場合に、選考過程で断りにくい
  • 入社後、紹介者の手前、辞めにくい

挙げるだけきりがありませんが、縁故採用は入社後に後悔することが多いです。

特に役職付きで入社するエグゼクテイブの転職においてはおすすめできません。

1-2. 転職エージェント

転職エージェントの最大手、リクルートエージェントであれば10万件以上の求人案件を抱えています。

そのため、エージェントに要望を伝えれば即座に求人が見つかる可能性は高く、すぐに転職したい方にはおすすめの方法です。

しかし、利用する転職エージェントは厳選し慎重に進めなければなりません。

なぜなら、エージェントは成約時に仲介料として年収の30〜40%を得ますから、エグゼクティブ層の転職が決まると大きな売上となり、あなたと企業を必死に説得して転職させてくるからです。

どのように選ぶかの基準としては、主に下記2項目を見るべきです。

  • 実績
  • あなたのキャリアとの相性

実績

転職エージェントの実績は「保有案件数」「登録者数」が一番わかりやすい指標です。

主要5社で比較しました。

転職エージェント公開求人数登録者数
リクルートエージェント約12万件125万人(年間)
JACリクルートメント約1万1,000件6万7000人(年間)
doda約12万6,000件615万人(累計)
マイナビエージェント約2万8,000件非公開
パソナキャリア約3万6,000件非公開

実績だけを見ると『リクルートエージェント』『JAC Recruitment』がおすすめです。

特にエグゼクティブ求人の場合、非公開で内々に話をすすめる場合が多いので、単純に登録者数が多くて実績があるエージェント1社にこっそり求人依頼を投げて終了という場合が多いのです。

『JAC Recruitment』については、外資系案件に限って言えば決定数・実績ともにリクルートを追い越しているというのが定説です。(具体的な数値は非公開)

あなたのキャリアとの相性

実績も大事ですが、それぞれのエージェントで得意分野が異なるため、あなたの現在おかれている状況や、希望条件にベストマッチする転職エージェントを選ぶことが重要です。

  • 年齢
  • 外資か内資か
  • 希望年収

実績を踏まえ、得意分野別に転職エージェントを分類しました。

まずはおすすめエージェント1位に登録し、相談してみることをおすすめします。

 おすすめエージェント1位おすすめエージェント2位
国内企業のエグゼクティブ転職リクルートエージェント doda
外資系企業のエグゼクティブ転職JACリクルートメントリクルートエージェント
40歳以上のエグゼクティブ転職Recruit Executive Agent –

どこが合うかわからない!という方は、『リクルートエージェント』『JAC Recruitment』の2社に両方登録すれば、ほぼ全ての求人条件をカバーできます。

※また、英語がネイティブレベルでグローバルポジションを狙う場合は、上記に加えて『ロバートウォルターズ』もおすすめします。

各公式サイト

1-3. ヘッドハンティング

中長期的な活動になりますが、最も成功率の高い方法と言えます。

各ヘッドハンターは数件〜数十件の案件しか持っておらず、条件に合う案件をたまたま持っていた時にしか転職が決まらないので短期的な転職には不向きですが、その分だけ希少価値の高く優良案件を持っているケースが多いです。

しかし、どんなに優秀な方でも自分から行動しないとヘッドハンターから声はかかりません。

ヘッドハンティングを受ける方法は、下記3点です。

良質なヘッドハンティングを受ける3つの方法

  • ヘッドハンティングを受けるためのデータベースに登録する
  • LinkedInなどソーシャルを活用する
  • 社外で目立つ行動をする(出版など)

結論からいうと、この中でもっともおすすめなのは、「ヘッドハンティングを受けるためのデータベースに登録する」です。

※LinkedInもおすすめなのですが、雇用契約などでトラブルが起きがちなので、バックにしっかりとした母体を持つデータベースに登録することが無難です。

では、どのデータベースに登録すれば良いかというと、下記2社が圧倒的に首位です。

まずはどちらか1社で試してみたい場合は、ヘッドハンターの規模や案件数を踏まえて、間違いなく『ビズリーチ』をおすすめします

『ビズリーチ』

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ビズリーチ』は管理職・専門職などのハイクラス向け求人に特化したヘッドハンティングサービスです。

場合によっては2000万越え案件もあり、特に外資系案件に強いです。

約4700名のヘッドハンターが登録しており、数では約2,800名のリクルートダイレクトスカウトを圧倒しており、ヘッドハンティングサービスでは圧倒的首位といえます。

一度登録し、連絡があったヘッドハンターと会ってみると、あなたのキャリア観を変えるような発見があるかもしれません。
公式サイトを見る

『リクルートダイレクトスカウト』

リクルートダイレクトスカウト』は転職業界最大手のリクルートが運営する転職支援サービスです。

既存の転職エージェントとは全く異なる性質を持っており、登録されている約2,800名のコンサルタント(ヘッドハンター)のデータベースから担当者を指名することができるサービスで、ハイキャリア層にとっては最高の転職サービスです。

「指名できる」というサービスはビズリーチにはないメリットといえますが、ヘッドハンターの数や案件数でいえばビズリーチが優勢と言えます。時間があれば併用しましょう。
公式サイトを見る

2.転職する際に注意すべき7つのポイント

この章では、エグゼクティブ転職で知らないと損する絶対に注意すべき7つのポイントを解説します。

2-1. 口コミサイト『openwork』を使い紹介された会社の実態を知る

転職エージェントやヘッドハンターも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいものです。

優良なエージェント・ヘッドハンターであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトのopenworkを利用して裏をとるようにしましょう。

下記は外資コンサルティングファームに転職した方の例です。

入社時にエージェントから「幅広い領域でコンサルティングを行っているため、幅広く活躍できますよ」とプッシュされても、サービスを使えばあらかじめ実態を知り、ミスマッチを回避できます。

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上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。

2-2. エージェントやデータベースに登録後は、2週間に1回くらいはログインする

転職エージェントやデータベースサービスは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最後にログインした日)なのです。

「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、ログインを怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります

転職サイト 案内 順番

例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上の営業」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。

更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。

2-3. とりあえず「良いところがあればすぐにでも」と言っておく

キャリアコンサルタントも売上目標があり日々追われています。コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれますが、この時に「良いところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。

そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。

2-4. 担当コンサルタントをシビアな目でみる

担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。

担当変更はさほど大した問題ではないため、性格が合わなかったり、知識に不満があれば変えてもらいましょう。

担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。

担当変更メール文面例

いつも大変お世話になっております。

現在転職の支援をして頂いている○○と申します。

現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、

転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。

もし可能であれば、現在志望しております○○業界に詳しいコンサルタントの方と

一度お話をしたく考えております。

大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

2-5. 経歴やスキルに嘘をつかない

登録情報や一連のやりとりについては申し出をしない限りは情報が残ります。

コンサルタントでよく話題にあがるのが、3年前の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・という話です。

この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として紹介する案件を限るなどの判断がくだされます。

2-6. 推薦文は必ず確認する

ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きますが、あまり優秀ではないコンサルタントの場合は経歴をそのまま写すだけなどひどいケースがあります。

そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。

2-7. 同じ案件に複数のコンサルタントから応募しない

数社の転職サイトを使っている場合、同じ案件には複数のコンサルタントから応募しないようにしましょう。

企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。

企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となり、企業に再度応募することはもちろん、その転職エージェントから案件を紹介してもらえなくなるでしょう。

3. まとめ

いかがでしたでしょうか。

すぐに転職をしたい方は、下記の総合転職エージェントに相談すると良いでしょう。

(英語がネイティブであれば、上記に加えてロバートウォルターズ|https://robertwalters.co.jp/

中長期的にキャリアを磨きたいと考えている方は、下記2社に登録し、ヘッドハンティングを受けると良いでしょう。

時間に余裕のある方は、利用するのは無料なので全てに登録してとりあえず話を聞いてみるだけでも、あなたのキャリアに対してのプロのアドバイスがもらえて、新たな発見があるかもしれません。

あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。

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