「転職エージェントとの電話面談ってどんな感じ?」「電話で話すの緊張する」と考えていませんか。
転職エージェントとの面談は、最近では電話面談が主流となっていますが、顔が見えない分、担当者とのやり取りがやや困難です。
転職エージェントとの面談は、転職活動の方向性を決め、担当者に自分の希望条件を伝える重要なステップなので、この記事で紹介する電話面談の手順や電話でのやり取りならではのコツをばっちり押さえておきましょう。
- ほぼ全てのエージェントで電話面談が主流となった
- 転職エージェントとの電話面談の流れと聞かれること
- 担当者を本気にさせる電話面談前の準備
- 転職エージェントを有効活用できる電話面談でのコツ
- 転職エージェントとの電話面談後の流れは?
- 電話面談可能なおすすめ転職エージェント
- 転職エージェントとの電話面談に関するよくある質問
この記事を読めば、電話面談に万全の状態で臨め、転職活動をスムーズに始めることができるでしょう。
目次
1. ほぼ全てのエージェントで電話面談が主流となった
2021年現在、担当者との面談はほぼ全てのエージェントで電話で行うことが基本となっています。(新型コロナ対策として / 一部WEB面談)
働きながら転職活動をする方を想定して、面接を休日や夜などに行ってくれるところが多いです。
電話面談には、わざわざ転職エージェントまで行く必要がなく、面談時間にも融通が効くというメリットがありますが、一方で転職への熱意を伝えにくい、担当者との相性を判断しにくいなどのデメリットもあります。
電話面談ならではのコツがありますので、しっかりと押さえておきましょう。
2. 転職エージェントとの電話面談の流れと聞かれること
転職エージェントとの電話面談は、以下の流れで進んでいきます。所要時間は30分程度です。
ステップ1.挨拶・自己紹介
まずはお互いに、簡単な挨拶や自己紹介を行います。
電話では表情が見えないので、声を自分が思っているよりもワントーン上げて喋るのがポイントです。
第一印象はその後の好感度にも影響するので、一番最初は特に意識しましょう。ただし過度に緊張する必要はありません。面接ではありませんし、担当者(キャリアアドバイザー)もあなたを評価しようとしているわけではないからです。
担当者からも自己紹介があるので、転職支援実績やどんな業界が得意なのか、担当者自身は転職歴があるかなどを質問してみるのもおすすめです。また、初めてエージェントを使うという方には、エージェントサービスについての簡単なせつめいがあります。
ステップ2.転職活動状況のヒアリング
次に転職活動の状況について質問をされます。
聞かれること
- 転職活動の状況
- いつ頃の転職を考えていますか?(良い企業があればすぐに、と答えるのがおすすめ)
- 他に転職エージェントは登録していますか?(はいと答えてOK)
- 既に何社か応募していますか?
- 転職を考える理由は何ですか?
目的:利用者の現状を把握し、どのような転職サポートを必要としているか知るため
準備:特になし
- 職歴・スキル
- これまでの職歴を簡単に教えてください
- スキルや資格は他にありますか?
目的:利用者の市場価値を把握するため
準備:保有している資格や、前職でどのくらいの人数をまとめ、どのような実績を挙げたのかなど、転職でアピールできる点を事前に振り返っておく
- 希望条件
- 絶対に譲れない条件はありますか?
- 収入はどれくらいを目安に考えていますか?
目的:条件に合う求人提案のため
準備:譲れない条件は具体的に考えておく / 希望条件は箇条書きにしてメモしておく(伝え忘れがないように)
聞かれることはどのエージェントでもほぼ同じなので、事前準備として、ある程度回答を考えておきましょう。
なお、職務経歴書(キャリアシート)や履歴書を事前に提出している場合は、その内容をもとに担当者が気になった部分を質問してきます。
ワンポイントアドバイス
職務経歴書や履歴書は、後日の提出もできますが、極力事前に済ませておくことをおすすめします。
- 電話面談が効率的に進むから
- 転職の本気度が担当者に伝わるから
特に(2)は重要で、転職意欲が高い人ほど、転職エージェントは積極的にサポートしてくれます。
ステップ3.逆質問
担当者から一通りヒアリングが終わると、「何か気になっていることはないですか?」と聞かれます。この際、転職について疑問があれば、すべて質問して解消しておきましょう。
例えば、「最新の転職市場の動き」や「自分と同じくらいのキャリアの人が、どんな企業に転職できているのか」などは、聞いておいて損はありません。転職エージェントは無料でプロに色々質問ができるのも大きなメリットなので、最大限活用しましょう。
聞いておいた方がいいこと
- 最新の転職市場の動き
- 自分と同じくらいのキャリアの人が、どんな企業に転職できているのか
- どれくらいまで年収アップできそうか(市場価値についての意見)
- 転職活動の進め方(初めての方は特に)
- 自分のキャリアなどを踏まえた上での、転職における懸念点
最後に、今後の転職活動の進め方について相談をして、「良い求人があれば連絡します」と伝えられます。ここまでで、電話面談は終了です。
電話面談の流れは同じエージェントによって若干変わっていきますが、基本的に面談で伝えた経歴や希望条件をもとに、担当者は利用者に希望条件や能力に合った求人を探し、電話やメールなどで後日連絡をくれます。
参考:リクルートエージェントで電話面談をした方の口コミ
面接練習は電話での対応で不安もありましたが、修正点を指摘してくださり、本番の面接でも役に立ったのではないかと思います。
転職先も自分の希望通りのところに転職することができ、この転職活動に大変満足しております。
出典:Twitter
3. 担当者を本気にさせる電話面談前の準備
電話面談で担当者に転職への熱意を伝えられると、優先的に転職サポートをしてくれるようになり、スムーズに好条件で転職活動を進めることができます。
一方で、準備を怠って臨んでしまうと、転職意欲の低い人と判断されて、転職サポートを後回しにされてしまうことも考えられます。
こちらでは、担当者を本気にさせる電話面談前の準備についてご説明します。
準備1. 自分の経歴や実績をまとめておく
面談では経歴や実績などを聞かれるので、事前に答えられるようにまとめておくと、面談をスムーズに進められます。
実績を伝える際は、業務内容や役職を漠然と伝えるのではなく、具体的な数値を交えて分かりやすく伝えられるように準備しておきましょう。
例えば、「1日30件に訪問営業を行い、月平均10人の新規顧客を獲得していました。」「昨年度の販売数は5軒で、部署内17人中3位という実績を残しました。」など具体的に伝えると分かりやすいです。
経歴や実績をしっかりと伝えられると、担当者がこれまでの経験からどのようなスキルが身についているのか、客観的に強み・弱みを見つけてくれるので、しっかりと準備しておきましょう。
準備2. 転職の軸を明確にしておく
転職の軸を明確にしておくことも重要です。
転職の軸とは、「今回の転職活動での最優先事項」のことです。
絶対に譲れない条件、妥協しても良い条件、転職先選びで最も重視する点を決めておきましょう。
転職の軸を明確にしておかないと、自分がどのような業界や企業へ転職したいのかが把握できず、担当者からの質問に対しても曖昧な回答しかできなくなってしまいます。
5年後や10年後の自分の理想像を考え、現職の不満や転職理由を元に、自分の理想像に近づける方法を考えてみましょう。
転職の軸をしっかりと持っていると、転職先の希望条件や転職理由を明確に答えられるので、担当者から「転職意欲の高い人」と見なされて、優先的にサポートしてもらえるようになるでしょう。
何にも決めてないで、「えーと」「うーん」を連発していると、キャリアアドバイザーから「本気じゃないのかな?」と思われてしまうので注意してください。
準備3. 気になる企業がある場合、求人票を手元に用意しておく
気になる企業がある場合は、求人票を用意して当日伝えられるようにしておきましょう。
スムーズに応募準備を進めることができ、またどのような点に惹かれているのか伝えることで、その企業以外にも優良求人を紹介してもらいやすくなります。
既に応募している求人がある場合も、重複して応募してしまったり、紹介してもらうことのないよう、全て伝えることをおすすめします。
4. 転職エージェントを有効活用できる電話面談でのコツ
転職エージェントを有効活用していくためには、以下の5点を意識してみることをおすすめします。
コツ1. 転職意欲の高さをアピールする
「良い会社があればすぐにでも転職したい」と転職意欲の高さをアピールしましょう。
転職エージェントは、紹介した企業への内定が決まると企業から紹介料を受け取ることで利益を得ているので、早く転職している人を積極的にサポートするからです。
また、転職先の希望条件や妥協できる点など、「転職の軸」を明確に伝えることも効果的です。
面談後に、「本日は面談して頂き、ありがとうございました。1ヶ月以内に転職したいと考えているので、何卒よろしくお願いします。」とメールを送っておくのも、印象に残りやすいのでおすすめです。
コツ2. 希望業界や会社の知識があるかチェックする
面談では、担当者に希望業界の動向や将来性、気になっている会社の詳細を尋ねて、知識や情報を十分に持っているか確かめましょう。
エージェントでの勤務年数が短く転職サポート経験の浅い人や、希望業界への転職サポート経験がない担当者にあたる場合もあるからです。
ベテラン担当者は、業界の動向や会社の内情など、豊富な情報を持っているので、知識のある担当者か見極めて、知識に不安を感じる場合は担当者の変更を検討しましょう。
コツ3. ネガティブな情報を話しすぎない
「鬱気味で転職に迷っています」「転職しても長く働き続けられるか自信がない」というように、あまりネガティブな話をしては仕事を紹介されづらくなってしまいます。
紹介した人がすぐに辞めてしまうと、転職エージェントは紹介料を返金することにもなるので、転職エージェント側にもリスクがあります。
嘘を言うのはダメですが、マイナスな情報を伝えすぎるのは決して良い結果にはならないので注意が必要です。
コツ4. 転職エージェントを掛け持ちしている場合は伝える
転職エージェントを掛け持ちしている場合は、「早く転職をしたいので他の転職エージェントも利用しています。」と電話面談の時点で担当者に伝えておきましょう。
「掛け持ちしているのは伝えづらい」「サポートが手薄になるんじゃないか」と思っている方も多いのですが、むしろエージェントを掛け持ちしている人=転職意欲が高い人なので、実は掛け持ちを伝えた方が、担当者も「ぜひウチ経由で転職を決めてもらいたい」と積極的にサポートしてくれるようになります。
担当者の優先度が高まると、積極的に求人紹介や選考対策をしてくれるようになるので、転職活動をスムーズに進めることが出来ます。
反対に併用を隠すと、「複数のエージェントから同じ求人に応募してしまった」「面接日程が被ってしまった」というトラブルが起きる可能性があります。
また、連絡頻度が低い、提示した日程を断った場合にも、併用していることを知らないと「転職意欲が低いから連絡してこない」などと判断され、サポートを後回しにされてしまうことも考えられます。
コツ5. 担当者と相性が合わない場合は変更する
電話面談をしてみて、担当者から熱意が感じられない、自分には合わないと感じた場合は、担当者の変更をお願いしましょう。
実際に、リクルートエージェントを利用した方の中には、担当者変更をした人の声を紹介します。
担当者との相性は転職活動を進めていく中で、非常に重要なことなので、自分に合った担当者なのか、しっかりと確かめましょう。
5. 転職エージェントとの電話面談後の流れは?
転職エージェントとの電話面談が終わると、以下の手順で転職活動を進めていきます。
電話面談後は、伝えた希望条件を元に担当者からメールや電話で求人の紹介を受けます。
担当者にもよりますが5~20件ほどの求人を紹介してくれることが多いです。
応募する企業を決めたら、履歴書・職務経歴書を添削してもらい、応募準備に取り掛かります。
応募書類が完成したら、担当者が推薦文を添えて企業へエントリーしてくれます。
応募して1~2週間ほど、書類選考を行い、通過したら面接対策をお願いしましょう。
面接でよく聞かれる質問や、評価されやすいポイントを教えてくれます。
内定後も、給与交渉や退職準備のサポートなど入社まで一貫してサポートをしてくれるので安心です。
6. 電話面談可能なおすすめ転職エージェント
数ある転職エージェントの中から、以下を基準に、「利用者からの満足度の高い転職エージェント」をピックアップしました。
転職サイト選定基準
- 求人の数 …総求人数が多いほど、理想にぴったりの求人を見つけやすい
- 利用者満足度(提案&サポート力) …利用者の口コミをもとにサービスの質を評価。優秀なキャリアコンサルタントに担当してもらえれば、理想の職場を提案&手厚いサポートが期待できる
利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、おすすめの転職エージェントは、以下の通りとなりました。
転職エージェント | 公開求人数|総合満足度 |
---|---|
1位 リクルートエージェント |
約37万件| 4.1 業界最大手エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須 |
2位 dodaエージェント |
約18.8万件|3.9 顧客満足度No.1(2023年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)の転職エージェント |
3位 マイナビエージェント |
6.3万件|4.3 サポートが充実しており、はじめての転職に強い。 |
〔求人数〕2023年4月7日時点
※この記事では3つに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!』を参考にしてください。
1位.リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
2位.dodaエージェント
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
3位.マイナビエージェント
『マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。
求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。
そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。
7. 転職エージェントとの電話面談に関するよくある質問
最後によくある質問に答えていきます。
Q1. 転職エージェントとの面談は電話面談のみですか?
電話面談が主流ですが、転職エージェントによっては対面での面談を行なっているところもあります。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、対面面談を取りやめているエージェントが多いので、基本的に電話面談のみと考えておきましょう。
実際に転職エージェント大手の、リクルートエージェント・doda・マイナビエージェントの3社はリモートでの面談を推奨しています。
Q2. 転職エージェントと電話面談をしたくありません。
電話面談は、担当者に自分の希望条件や経歴を伝える機会なので、電話面談だけは行うようにしましょう。
電話面談をしない場合、担当者と希望条件のミスマッチが起きたり、転職意欲の低い人だと見なされて、サポートを後回しにされてしまうことも考えられます。
電話面談後は、メールのみでやり取りをすることも出来るので、初回の面談だけは30分程度時間をとって面談をすることをおすすめします。
さいごに
転職エージェントとの電話面談についてご説明しました。
電話面談は、自分の転職意欲をアピールし、転職活動の方向性を決める重要な工程です。
事前に転職の軸を明確にして、担当者に転職理由や希望条件を詳しく伝えることで、転職活動をスムーズに進めることが出来るでしょう。
この記事で紹介したものの他にどんなエージェントがあるのか知りたいという方は、『転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!』をご覧ください。利用者500人を対象にしたアンケートに基づくおすすめサービスをランキングで紹介しています。
それでは、転職を通してあなたの未来が明るくなることを祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。