「MRから転職したい」
「MR以外にも転職できるの?」
と考えていませんか。
MR(医薬情報担当者)は、薬の知識や営業力が評価されるため、他業界・職種へ転職する際に優位となる可能性があります。中でも、臨床開発モニター(CRA)などの製薬会社の他職種や、医療系営業職で評価されやすいでしょう。
ただし、比較的高収入であるMRからの転職は年収がダウンしやすいほか、40代以上になると転職難易度が上がるなどの懸念点もあるため注意が必要です。
そこでこの記事では、転職のプロとして多くのMR転職をサポートしてきた私が、MRの転職理由や職種ごとの有利な転職先を紹介します。
- MRの転職事情
- MRから他の仕事への転職は有利?不利?
- 他社のMRへの転職は上手くいく?
- 未経験からMRへの転職は可能?
- MR転職の注意点|後悔しないためのポイントを解説
- MRの転職を有利にする資格とは
- MRの転職には転職エージェントがおすすめ
- MRの転職に関するよくある質問
それでは、MRの転職事情について、詳しくみていきましょう。
目次
1. MRの転職事情
MRから転職する場合、製薬会社以外の他業界に転職する人と、他社のMRへ転職する人で異なる事情があります。
この章では、転職先別の転職理由を紹介します。
1-1. 転職を決意するMRは多い
転職を決意するMRは多いです。
MRの離職率は会社によって5〜25%と大きく異なると言われています。大手内資系の離職率は低いところが多い傾向ですが、一部の外資系企業では20%を超える離職率であるなど、会社によって差が大きいのです。
ただMRはどの会社でも共通して、ノルマが厳しい上に労働時間が長いなど、心身ともに辛いことが多い職業と言われています。
近年では将来性への不安から、MR以外の職種に転職する人も増えています。MRの転職理由を見ていきましょう。
1-2. 他の業界へ転職したMRの転職理由
MRから他の業界へ転職する理由は、主に以下の3つが挙げられます。
(1)MRの営業スタイルの変化についていけない
MRが他の業界への転職を決意する理由として、MRの営業スタイルの変化についていけないというものがあります。
コロナ禍で病院などの医療機関への訪問活動ができなくなり、MRもメールやオンラインを活用したプレゼン力が必要とされる時代になりました。
リモート面談が増えたことで、医師側も有用な情報提供ができるMRのみを受け入れる動きが広がっており、今まで足繁く医師のもとに通うことでアプローチをしてきたMRにとっては大きな痛手となっています。
一方で、医師にとって満足度が高い情報提供を継続的におこなっていたMRの場合、現在でも対面での面談を希望されるなど、優秀なMRは好成績を保ち、中間層以下のMRは成績が低下している傾向があるのです。
このように、時代の流れによる営業スタイルの変化に対応できず、転職を決意するMRは増えています。
(2)自身のキャリアに希望が持てない
若くしてMRとしてのキャリアをスタートさせた人の中には、自分のキャリアに希望が持てないと感じる人もいます。
MRはハードな仕事です。20代の頃は良くても、同じように20年、30年と働き続けることは難しいでしょう。特に営業成績を残せずに年齢を重ねてしまった場合、40代になっても役職者になれず会社に居場所がないなど、給料面以外の不都合も増えます。
MRとして成績が抜群に良いわけではない場合や、営業でうまくいかないことがあった場合など、MRの仕事につまづくこともあるでしょう。
「このままMRとして上手くいかなかったら……」と考え、20代や30代など選択肢が多いうちのキャリアチェンジを決断するのです。
(3)残業や土日出勤が多くプライベートがなくなりがち
残業や土日出勤の多さから、プライベートがなくなってしまうことに限界を感じ、転職したいと考える人もいます。
MRは医師の診療時間外の時間を狙って営業活動を行います。そうすると、平日のランチタイムの時間帯や1日の診療終了後の19時以降などが活動時間となり、必然的に残業になるのです。
また、土日の休みを利用して自身の医療知識をアップデートすることを求められたり、自社協賛の学会や、主催の研究会・講演会などが医師の休日である土日祝日に開催されたりします。
このため他の職種に比べて残業と土日出勤が多くなりやすく、かつ自分の努力で減らすこともできないため、「MR以外の仕事に転職するしかない……」と転職を決意する人が多いのでしょう。
1-3. 他社のMRへ転職した人の転職理由
MR業界内での転職理由としては、以下の3点があります。
(1)今の会社ではできない分野を担当したい
MRは、分野を問わずさまざまな医薬品を扱うMRと、深い専門性を持ち特定分野の疾患に対する医薬品のみ担当する「領域担当性MR」と、大きく2種類に分かれます。
領域担当性MRの場合、その分野に特化した専門性が身につくというメリットがあるものの、新薬の販売経験がない人や、今後も新薬の上市予定がない領域を担当している人は、将来のキャリアに不安を抱く人もいます。
MRもこれまで以上に質を求められる時代に突入しており、医師からより専門的かつ新しい情報提供を求められることが増えています。
新たな分野を担当し、MRとしてのキャリアを拡大するために転職を決意するのです。
(2)会社の将来性が不安
会社の将来性に不安を感じ、転職を決意する人もいます。
MRは医師に提供できる薬があって成り立つ仕事です。医師へ自信を持ってアピールできる商材がなければ、ビジネスとして成り立たなくなります。
MRという仕事は好きでも、会社の業績悪化が目に見えていたり、自社製品が他社に劣っていたりすれば、そこで働き続けることは難しく、転職を決意せざるを得ないでしょう。
製品力が高ければ手に取ってもらえる可能性は自然と高くなります。自身のモチベーション維持につながるだけでなく、経験値が上がりより多くの営業スキルが身につきやすい点もメリットです。
(3)人間関係への不満
MRは数字主義であるため、ノルマを達成しないと上司から詰め寄られることや、仕事における医師とのやりとりなど、人間関係への不満から仕事に嫌気がさしてしまったというMRが多くいます。
ノルマの厳しさや人間関係は会社により異なります。業務内容ではなく社風や人間関係に不満を持つMRは、他社への転職を考える人が多いです。
2. MRから他の仕事への転職は有利?不利?
本章では、MRから他の仕事へ転職するメリット・デメリットを解説していきます。
専門知識が豊富なイメージがあるMRですが、「MRの業務は特殊で異業種で活かせるスキルがない」と、転職には不利と言われることもあります。
MRは、MR以外の仕事にも転職できるのか、見ていきましょう。
2-1. 【結論】MRから異業種への転職は有利!
結論として、MRは他の業界への転職においても有利です。MRという職歴は様々なスキルが評価されます。
MR経験があることで期待してもらえる知識・スキル
- 薬剤など難しい専門知識を身につけるための努力ができる
- 厳しいノルマの元での営業経験がある
- 長時間労働に耐えうるだけの体力と根性がある
- コミュニケーション能力など個人の能力が高い
MRは薬に関する専門知識を多く取得しており、継続的な学習や医療情報のアップデートが不可欠な職種であるため、努力し続けられる人材とみなされます。加えてMRとしての営業経験はどの業界であっても営業職として欠かせないビジネス経験です。
また、新卒就職時の採用倍率が高いMRになるには、高い学歴やスキルが求められるため、転職時にも高い個人能力を持つ人材と評価されやすいです。
2-2. MRが他の業種・職種へ転職するメリット&デメリット
MRが他の仕事へ転職するのには、以下のようなメリットがあります。
(1)MRから他の仕事へ転職するメリット
MRが他の仕事へ転職すると、以下のようなメリットがあります。
メリット1. 仕事とプライベートを両立しやすくなる
MRから別の仕事に転職すると、仕事とプライベートを両立しやすくなります。MRのように土日出勤や残業が多い仕事を選ばなければ、しっかりとプライベートの時間も確保できるようになるでしょう。
一つ注意すべき点は、求人票からは具体的な残業時間や土日出勤の数が読み取りにくいことです。
入社後に残業や土日出勤の多さに気づくこともあるため、OpenWorkなどの口コミサイトを利用して業務の実態を確認しておくことをおすすめします。
メリット2. 市場価値が高まる
MR以外の業界や職種も経験することで、経歴の幅が広がり市場価値が高まります。
MRだけを長年続けていると、MRで役立つスキルや経験は培われますが、「MRの経験と知識しかない」という評価になることも多く、年齢が上がるにつれ転職難度は上がり、異業種を目指す場合は転職時に待遇が下がる可能性が高まります。
異業種でMR以外でも通用するスキルを身につけることで、市場価値が高まり、今後また転職する際にも役立てることができるのです。
例えば、MRの営業経験を活かして、転職先で法人営業や営業部の管理職経験を積むと、さらに市場価値を高めることができます。
メリット3. ノルマへのストレスがなくなる
他業界への転職では、厳しいノルマへのプレッシャーがなくなり、精神的なストレスが減ります。
MRの営業ノルマは営業職の中でも特に厳しいと言われています。他業界の営業職への転職でも、ストレスは軽減されるでしょう。
MRの転職理由がノルマへのプレッシャーである人は、スキルを身につけて営業職以外の職種へ転職すると、よりストレスを減らす事ができます。
MRは激務や厳しいノルマによりストレスを感じやすい職業です。他業界へ転職し、MRから完全に離れると、ストレスが減りやすいでしょう。
(2)MRから他の仕事へ転職するデメリット
一方で、MRが他の仕事へ転職するのには、以下のようなデメリットが存在します。
デメリット1. 給与が下がり、社会的信用が落ちることがある
MRから他業界へ転職すると、給料が下がりやすく、社会的信用は落ちやすいです。
製薬会社勤務のMRは高収入であり、名の通った大手企業であるほど社会的信用が高いので、ローンを組みやすいという特徴があります。
クレジットカードの審査もほぼ通りますが、MRを辞めてしまうと、なかなかそうはいかなくなるケースもあるでしょう。
デメリット2. 福利厚生が悪くなる
MRは福利厚生が特に充実しているので、転職先の福利厚生に不満を持ちやすいです。
大手製薬会社勤務のMRの場合、安価で住むことのできる社宅の完備や住宅補助、財形貯蓄制度や営業車のプライベート利用が許可されているなど、様々な福利厚生があります。
このため転職先によっては、処遇待遇面に物足りなさを感じるかもしれません。
大手製薬会社ほど充実した福利厚生を完備している企業は少ないため、月の支出額が増える、補助額が減り、家計負担は増えることが多いでしょう。
デメリット3. 製薬業界×MR以外の他職種への転職難度は高い
同じ製薬業界でも、MR以外の他職種に転職するなら難易度が高くなります。製薬業界の中途採用は採用人数が少ない上、即戦力として高い専門性を求められるからです。
MRとして製薬会社に勤めていても、職種が変われば未経験扱いとなります。多くのライバルを勝ち抜いて狭き門をくぐり抜けるには、他者よりも大きく秀でたアピールポイントがあることは必須です。
未経験職種への転職は、早ければ早いほど有利です。難易度が高いことを認識し、転職エージェントを活用してしっかりと対策をしていきましょう。
2-3. MRの経験が活かせる異業種・異職種の仕事5選
MRの経験は異業種や異職種でも十分活かすことができます。
(1)臨床開発モニター(CRA) | 学んだ薬の知識が役に立つ
臨床開発モニター(CRA)は、新薬の有効性や安全性を確かめる治験のスムーズな進行をサポートする仕事です。治療薬の治験・臨床試験が基準に従って適切に行われているか、監視(モニタリング)します。
製薬会社で働き、開発中の薬を被験者(患者)に投薬する治験の場で症例データの収集や進捗管理をおこないます。MR時代の薬の知識が役に立つ仕事です。MRよりも事務作業が多いのも特徴の一つでしょう。
仕事内容
- SOP(標準業務手順書)の作成
- 治験薬の交付、管理
- 治験の進行状況のモニタリング
- 症例報告書の回収、確認
- 治験の適切性の評価
臨床開発モニターの転職に必須資格はありませんが、薬剤師資格を持っていると転職時に有利になることがあります。
(2)治験コーディネーター(CRC) | 転居を伴う転勤がほぼない
治験コーディネーター(CRC)とは、治験の進行をサポートする仕事です。医療機関や製薬会社、被験者の間に立ち、スムーズに治験が進行するよう調整する役割を担います。
MR時代に身につけた製薬に関する知識や医師や医療従事者との信頼関係を構築する力が役立つことに加え、転居を伴う転勤がほぼないのは大きなメリットでしょう。
治験コーディネーターは、医療機関において治験を実施する医師の指示のもと、治験に係わる事務的業務、チーム内の調整、被験者のサポートなどを担当します。
臨床開発モニター(CRA)との違いは就業先です。臨床開発モニターが製薬会社で働くのに対し、治験コーディネーターは医療機関や治験施設支援機関で働きます。
仕事内容
- 被験者への説明
- 被験者、医師や院内スタッフ、製薬会社との連絡
- 治験のスケジュール調整
- 症例報告書の作成
- 治験データの管理
- 臨床開発モニター(CRA)とのやり取り
治験コーディネーターに転職する場合は、治験を支援する民間企業である「治験施設支援機関(SMO)」に所属して医療機関へ派遣される形が一般的です(”派遣される”とあるが、契約形態は直接雇用)。
(3)ヘルステックや医療機器などの医療系営業職 | 丁寧な営業をしやすい
医療系営業職は、MRの営業経験を十分に活かせる仕事です。
ヘルステックとは健康(health)とテクノロジー(technology)を掛け合わせた言葉で、医療機関のIT化を意味します。
カルテの電子化や、バイタルの一元管理、介護支援ロボットなど、AIやIoTを利用した機器やサービスは近年新しい領域として医療現場から注目されており、同時にそれらの営業職の需要も高まっています。
営業先に対してじっくりと丁寧に商材を説明する営業活動ができるため、営業職の真髄を楽しむことができるでしょう。
MRで培った営業力や医師との関係構築力がダイレクトに生きる業界であり、MRの営業経験があればそれを乗り越えられる営業力を持っていると評価されやすく、転職を有利に進めることができます。
(4)医療系の経営コンサルタント | 顧客の課題にアプローチできる
医療系の経営コンサルタントとは、主に医薬品メーカーや医療機器メーカーに経営コンサルティングサービスを提供する人のことです。
MRから転職した場合、医薬品業界に対する専門性や知識、製薬会社での就業経験からの業務知見をコンサルティングで活かすことができます。
顧客の課題に対して総合的な提案ができるため、MRとしては解決できなかった課題も解決できる立場となるのが特徴です。
製薬会社向けの事業戦略コンサルティングに加え、新薬上市のマーケティング戦略立案、デジタル活用による営業業務改革などのプロジェクトにアサインされるケースが多いでしょう。
コンサルティング会社は給与水準も高く、高年収を狙うMRにおすすめです。
(5)マーケティング会社 | MRの営業経験で得た知識が活きる
MRがマーケティング会社に転職し、製薬会社のマーケティングを担当すると、MRの営業経験で得た知識をそのまま活かすことができます。
2019年に公表された厚生労働省のガイドラインや2020年からのコロナ禍の影響で、MRが提供できる情報の範囲が制限されました。
そこでデータを活用したマーケティングを行い、MRの営業活動の精度を高めることが求められているのです。
医師との新たなコミュニケーション方法の確立や、専門性の高い医師との関係性構築、医師への非対面でのコンテンツ提供など、医師にどのように興味を持ってもらいMRに送客するかを考える役割を担います。
デジタルシフトが求められる中で、MRとしての実務経験はマーケティングの仕事にも大いに役立つでしょう。
3. 他製薬会社のMRへの転職は上手くいく?
この章では、他製薬会社のMRへの転職を迷っている方に向けて、他社へ転職するメリットやデメリットを体験談を交えて説明します。
3-1. 【結論】現役MRが他社へ転職するなら今!
MRが他社へ転職するなら、今がチャンスです。
MRは薬剤の知識や営業能力が評価されますが、基本的な業務内容が同じでも扱う薬剤が異なると、転職後に新たに覚える内容も出てきます。
このため、前職の経験や勤続年数よりも、転職先で長く働ける若手の方が有利となりやすいのです。
MRからの転職は、早ければ早いほど有利です。迷っている場合は、転職先探しだけでも始めておきましょう。
3-2. 他の製薬会社へ転職するメリット&デメリット
MR職種のままで、他の製薬会社へ転職するメリットとデメリットは、それぞれ次の通りです。
メリット1. MR経験を存分に活かせる
最大のメリットは、MR経験を最も活かせることです。
他業界への転職では、営業スキルは活かせても、薬剤の知識などのMR特有の業務知識は活かす事ができません。一方で、同じMRだと他社でも、経験や知識を存分に活かすことができます。
経験やスキルが活かしやすいMRへの転職は、仕事に慣れるまでにあまり時間がかからなないというメリットもあります。
メリット2. 転職後も収入が安定している
同じ業界・職種への転職では、スキルや経験が評価されるため、大幅な年収ダウンを避けられ、収入が安定しやすいです。
他方、MRから異業種へ転職する場合では、MRの給与水準が他産業と比べて高いため、転職先の給与テーブル自体が低めであることも十分に考えられます。
そのため、たとえスキルを評価されて転職先の水準では好待遇のオファーを得られたとしても、転職前後で年収が下がりがちというのが実情です。
また内資系のMRは大手企業ほど年功序列で、福利厚生も充実しているため、転職後も安定した生活を送ることができます。
デメリット1. 人間関係や人脈は再構築することになる
MRが他社のMRに転職した場合、社内の人間関係はもちろんですが、それまでに築いてきた医師や医療関係者など社外の人脈も再構築することになります。
転職前の会社で得た営業先の情報は転職先へ持ち出すことは、情報漏洩などの観点からもできかねるため、転職先では新しい人脈作りも必要です。
また、転職後に偶然同じ領域の薬品・ドクターに配属されたとしても、前職で薦めていたものと異なるものを薦めることとなり、不信感を与えかねません。
他の製薬会社に転職する場合、人脈はゼロスタートになることを認識し、同じエリアの担当にならないよう、転職時に調整してもらうよう依頼しましょう。
デメリット2. 異動や転勤が増えることも
大手製薬会社へのMR転職では、異動や転勤が増える可能性があることも考慮しておきましょう。
MRは企業によっても異なりますが、異動や転勤が多く行われます。外資系では短い場合は半年から1年、内資系製薬企業の場合、5〜6年ほどが一つの目安です。
転勤なしのMRとして働くことは不可能ではありませんが、求人は非常に少なく、もし見つかったとしても年収が低いなど、デメリットもあります。
よって全国に営業所を持つような製薬会社への転職を希望する場合、全国的な転勤は覚悟しておかなければなりません。
家族と一緒に住みたい、今住んでいる地域で働き続けたい人は、どれくらいの頻度で転勤があるのか確認しておきましょう。
3-3. MRを続けるか別の仕事をするか悩んでいる人がやるべきこと
MRを続けるか他業界へ転職するか迷っている人は、転職で何を叶えたいのか、理想の働き方が曖昧になっていることが多いものです。
以下の3つのステップを踏み、自分がどのように働きたいのか見極めていきましょう。
ステップ1. 今の職場を辞めたい理由を整理する
まず、今の職場を辞めたい理由を書き出してみます。現職の不満点を全て挙げて、その理由を深掘りしてみましょう。
- 給与が割に合わない
→月30時間以上の残業をして働いているが、昇給は見込めない - 自分の頑張りが評価されていない
→成果主義の環境で働きたい - 人間関係が悪い
→上下関係問わず意見を交わせるような心理的安全性の保たれた会社で働きたい
仕事への不満の根本的な原因を探っていくことで、その問題が解決できる仕事の条件が分かり、MRが自分に合った職場なのか判断しやすくなります。
ステップ2. 10年後の理想と今の現実とのギャップを書き出す
自分が今「どういう生活を送りたいと考えているか」が分かったら、次は目線を未来に向けましょう。
10年後・20年後、どのような暮らし・働き方をしていたいでしょうか。漠然としていても問題ありませんし、「さすがに無理かも」と思うようなものでも構いません。
というのも、実は自分の「どうありたいか」を正確にとらえるには、理想と現在の会社との差分が大事なのです。
10年後の理想と今の現実とのギャップの具体例
・管理職に就いていること
・年収は700万円を達成していること
・今いる地元に住み続けていること
10年後の理想がイメージできれば、「今いる職場との差分(なぜ現職でその理想が達成できないのか)」を考えていきます。実際に、自分の年齢+10歳の上司で、自分の理想の状態である人がどれくらい居るかを調べてみても良いでしょう。
- 管理職に就いていること
→MRは年功序列の風習が残っており、若手が躍進するチャンスは少ない - 年収は700万円を達成していること
→不可能ではないが、役職に就くと残業手当がなくなり、かつ現職の上司はかなり激務な働き方をしている - 今いる地元に住み続けていること
→MRは頻繁に転勤がある
このように「理想と今いる職場との差分(なぜ現職でその理想が達成できないのか)」が具体的になれば、転職先としてどんな仕事・会社を選べばいいかが明確になっていきます。
上記の方の場合だと、
- 人事評価に明確な評価制度が取り入れられている
(コンピテンシー評価、360度評価など) - 30代後半のモデル年収が700万円に達している
- 転勤がない
といった軸で転職先を探すのが現実的です。
ステップ3. 転職先に求める条件に優先順位をつける
転職で解決したい問題や、将来の理想像が叶えられる環境を考えるにあたって、転職先に求める条件が複数出てくる方も多いと思います。
その場合は、求める条件に優先順位をつけましょう。条件に優先順位をつけることで、絶対に外せない条件や妥協しても良い点が分かり、転職先を絞り込みやすくなります。
まずは、ここまでに分かった転職先に求める条件を、思いつくだけ書き出します。希望条件だけでなく、やりたくないこと・嫌なことも挙げてみましょう。
転職先に求める条件の例
- 家族との時間を大事にしたいので定時で帰りたい
- 家の近くで働きたい、なるべく電車には乗りたくない
- 住宅手当や育児支援などの福利厚生が充実していてほしい
- 事務作業だけは嫌だ
次に、書き出した条件に理想と妥協点を考えます。
条件項目 | 理想 | 妥協 |
労働時間 | 残業なし | 月残業時間20時間以内 |
勤務地 | 通勤30分以内 | 通勤1時間半以内 |
福利厚生 | 企業内に保育所がある | 住宅手当が出る |
仕事内容 | 雑用なし | 経験を積めば、希望プロジェクトに携われる |
希望条件と妥協点が分かったら、妥協できない条件から選んで並べてみましょう。
- 1位. 労働時間→月残業時間20時間
- 2位. 仕事内容→経験を積めば、希望プロジェクトに携われる
- 3位. 勤務地→通勤1時間半以内
- 4位. 福利厚生→住宅手当が出る
優先順位、妥協条件を決めておくことで、転職先を絞り込みやすくなります。
MRで働き続けると、優先したい項目を満たすことができるのか考えてみましょう。
4. 未経験からMRへの転職は可能?
本章では、未経験からのMR転職について解説していきます。
MRは高収入の職種でありながら、未経験からMRを目指す人も多いのが特徴です。未経験からMRになれるのか、なるにはどうしたら良いのかを詳しく解説します。
4-1.【結論】未経験からのMR転職は可能!
結論、未経験からのMR転職は可能ですが、若ければ若いほど可能性は広がります。
なぜなら未経験だと0から企業が育てる必要があり、体力があり素直で吸収率も高い若手の方が育てやすいからです。
一般的なゼロスタートの転職目安としては35歳くらいまでとされていますので、参考にしてください。
MRの仕事に興味を持っている方は、早い段階から積極的に一歩踏み出すことをおすすめします。
4-2. 未経験からMRになる方法
MRになるには、以下2つの方法があります。
- 方法1:製薬会社にMRとして入社する
- 方法2:CSOにコントラクトMRとして入社する
基本的には、方法1をおすすめしますが、選考に落ちてしまったり、応募資格が無い場合は方法2を検討してください。
それでは、順にご説明します。
方法1. 製薬会社にMRとして入社する
MR転職で最もおすすめの方法が、製薬会社にMRとして入社することですが、完全未経験者の採用は非常に厳しい傾向にあります。
なぜなら中途入社の場合、医療業界やMRでの実務経験を問われることが多いからです。
とはいえ、未経験からの採用を行っている企業もゼロではないので、まずは複数の転職エージェントに登録をして応募できそうな企業を探ってみると良いでしょう。
もしこの方法が上手くいかない場合は、次にご紹介するコントラクトMRを目指すことをおすすめします。
方法2. CSOにコントラクトMRとして入社する
未経験者のMR転職難易度は高いですが、その中でも採用の可能性があるのがコントラクトMRです。
コントラクトMRとは、CSO(MR業務の受託企業)に所属するMRのことです。
1つの製薬会社を2〜3年単位で担当し、その会社の名刺を持って活動を行うなど、業務内容において製薬会社のMRと大きな違いはありません。外部の人には正社員MRと見分けがつかない程です。
また、内資系中堅製薬会社と同程度の待遇を得られるため、待遇面で不安に感じる必要もありません。
もし高待遇を望むのであれば、コントラクトMRとして十分な結果を出した後、大手製薬会社のMRを目指して再度転職活動を行うことをおすすめします。
4-3. 未経験からMRに転職したい方は、転職エージェントを活用すべし
ここまで未経験からMRになるための方法を述べてきましたが、まずは一人で悩まずに転職エージェントを活用することをおすすめします。
その理由は以下3つです。
順にご説明します。
理由1. 最適なキャリア提案をしてくれる
全ての職種には踏むべきステップがありますが、転職エージェントは踏むべきステップを「求職者一人ひとりの要望に合わせたキャリア提案」という形で教えてくれます。
自身の希望条件と、会社の要望を踏まえて「転職のプロ」の視点でアドバイスが無料でもらえるのですから、活用しない手はありません。
この点だけでも、転職エージェントを活用する価値は大いにあると言えるでしょう。
理由2. 独自の非公開求人をもらえる
転職エージェントは、転職サイトや企業採用ページに載っていないMRの「非公開求人」を大量に保有しており、登録者に紹介しています。
なお、非公開求人は転職エージェントの登録者しか見ることができません。
登録することで自身の可能性が広がるため、まずは転職エージェントへの登録をおすすめします。
非公開求人とは
事業戦略上などで表立って募集できないが、こっそり人を採用したい企業がエージェントに依頼する求人。給与やポジションなどがハイグレードであるケースが多い。
理由3. 目指す業界・職種に特化した対策が可能
転職エージェントを活用すると、目指す業界や職種に特化した対策が可能です。
多くの転職エージェントでは「業界別」「職種別」の対策に力を入れており、その対策によってより良い企業の内定を獲得できた方も数多くいます。
このような対策が行える理由は、転職エージェントが企業選考を熟知して突破するノウハウを多く保有しているためです。
具体的には、過去にどのような人が受かり落ちたのか、またその時にどのような質問をされて、どのように回答したか、といったデータを、転職エージェントであれば持ち合わせています。
そのため、そのデータをもとに目指す業界・職種に特化した模擬面接や、志望動機や質問に対する回答をあなたと一緒に考えてくれるのです。
これらのメリットがある転職エージェントを使わない手はないでしょう。
5. MR転職の注意点|後悔しないためのポイントを解説
MRから他業界や他社へ転職することはできますが、注意点をおさえておかないと転職を後悔してしまうポイントがあります。
こちらでは、職場別に転職時の注意点を紹介します。
5-1. MRから他の職種に転職する場合
MRから他の仕事に転職する場合は、以下の3点に注意が必要です。
(1)年収ダウンをある程度受け入れる
年収が高いMRからの転職では、年収ダウンは免れないと考えておきましょう。
MRの平均年収は713万円です(doda:平均年収ランキング(165職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】,2021年12月13日付.)。
全職種の平均年収は488万円であることから、MRの年収は高いと言えます(厚生労働省:令和2年賃金構造基本統計調査 ,2021.)。
現在の年収が高いので、年収を維持・上げることを重視してしまうと転職先選びは難航するでしょう。
特に製薬会社以外への転職や、MRから他職種への転職では、年収ダウンは免れないと考えて転職先を探しましょう。
(2)40代以上の転職は厳しい
年齢が上がるにつれ、転職難易度は大きく上がります。特に40歳を超えると転職はかなり厳しくなります。
MRの仕事は特殊で、他の業界では活かせない業務も多いため、MR経験が評価されにくい業界では、伸びしろのある若手が優先的に採用されます。
実際に、MRの業務に近い営業系の職種では、転職成功者に占める割合が40代以上で最も低い割合となっています。
出典:doda コロナでどう変わった? 転職成功者の平均年齢調査【最新版】,2023年10月28日付を基に編集部作成.
新卒からMRをずっと続けてきた場合、MR以外のスキルは身についていないと判断され、その経歴が不利になってしまうのです。
(3)異業種×営業職以外への転職は避ける
他の業界へ転職する場合は、営業職以外の職種は避けるのが無難です。
MRが営業職として異業種へ転職するならば、営業経験が評価され有利となります。転職活動は比較的スムーズに進み、好待遇で転職できるでしょう。
しかし、エンジニアやマーケティングなど、これまで経験していない職種への転職では、MR経験は全く評価されず、不採用となることや大幅な年収ダウンが見込まれます。
MRという職歴を活かして転職する場合は、自身の経験やスキルをふまえた上で職種を選びましょう。
5-2. MRとして他社へ転職する場合
MRとして他社へ転職する場合は、以下の2点に注意が必要です。
(1)市場価値を過信しない
市場価値を高く見積もりすぎないようにしましょう。
現職でMRとして勤務していても、現在の勤務先によっては、MRの市場価値は必ずしも高いとは言えません。特に大手製薬会社への転職を希望する場合、ライバルが増える分、選考を通過するためには現職で大きな実績も求められます。
また転職先で扱う薬の分野が異なれば、多くの知識を転職後に覚え直すことになります。
どのくらい今のMR経験を活かせるのかを踏まえ、倍率の高い人気企業だけでなく幅広い企業を転職先の候補に入れましょう。
(2)ネームバリューを重視しすぎない
MRとして大手企業に在籍していた場合、周りからも評価されやすく社会的地位も高かったでしょう。しかし現職のネームバリューだけを重視して、転職活動をするのは非常に危険です。
ネームバリューと年収は直結しません。新卒で大手企業に採用された人の場合、あくまで「ポテンシャル」と呼ばれる候補者の伸び代を重視して採用されていました。
しかし中途採用では、突出したスキルや実績、次の職場に活かせる経験を持つ人が求められるため、転職難度は非常に高くなるのです。
転職できたとしても、現職で目立った実績がなければ評価のしようがなく、年収ダウンする可能性も高いです。
転職先を選ぶ際は、自身の実績やスキル、経験を考慮して転職先を選びましょう。
【補足】バイオベンチャー・創薬ベンチャー業界への転職もおすすめ
MRとして転職先を探している方に、バイオベンチャー・創薬ベンチャー業界への転職もおすすめです。
バイオベンチャー・創薬ベンチャーとは?
- バイオベンチャー
バイオテクノロジーにより新しく高度な知識や技術を応用し、新薬や新治療技術の研究開発に従事する企業のこと - 創薬ベンチャー
医薬品開発が主力のバイオベンチャーのこと。ビジネスモデルは大きく以下の2つで、成功すれば大きな利益が見込める一方、失敗の可能性も高い。治験の最終段階でも成功確率は70%前後- 自社で新薬を開発する
- 開発の一定段階で製薬会社に開発権や販売権を供与して収益を確保する
まさにハイリスクハイリターンの業界・企業であるものの、800〜1,000万円と報酬はかなり高めであり、待遇面や福利厚生も魅力的な企業が多いのも特徴です。
希少疾病の新薬開発に取り組むケースが多いため、やりがいの面でも大きな達成感が得られるでしょう。ただ、営業成績ありきの外資系企業がが多く、シビアに見られるのは間違いありません。
収入のためなら高いノルマも耐えられる人や、頑張った分給与に反映してほしい人にはおすすめできる環境です。
5-3. 未経験からMRに転職したい場合
未経験からMRに転職する場合は、以下の2点に注意が必要です。
(1)転職で求められる要件をチェックする
転職で求められる要件をチェックすることは重要です。MRとしては未経験OKでも、他社で3年以上の営業経験、社会人経験◯年以上など、他の必須要件が記載されている場合があります。
中には後述する「MR認定資格」を取得済みであることを前提とした求人もあるため、注意が必要です。
転職で何かしらの要件が求められるのには必ず理由があります。満たしていれば応募して構いませんが、その要件を求められる理由を理解することで、入社後にどのような働きを求められるのかも理解しやすくなります。
自身の経歴やスキルがどのように活かせるのかと合わせて、求人票を読み込むことを意識しましょう。
(2)企業によっては直接応募しか受け付けていない場合も
MRに未経験で転職する場合、企業によっては直接応募しか受け付けていない場合があるため、注意が必要です。
例えばジェネリックメーカーの場合、未経験の求人は企業への直接応募のみとされている場合が多数です。
未経験でのMR転職の場合もまずは転職エージェントに相談することをおすすめしていますが、その点も合わせて転職エージェントの担当者に相談すると良いでしょう。
転職エージェントを活用しながら、必要に応じて企業への直接応募にもチャレンジすることがおすすめです。
6. MRの転職を有利にする資格とは
MRから別の仕事へ転職する際には、以下の資格やスキルがあると有利になります。
- 6-1. MR認定試験|製薬会社やCSOへの転職に有利
- 6-2. TOEIC800点相当の英語力|外資系企業はもちろん内資系製薬会社で必要なことも
- 6-3. 医療経営士|医療現場を経営目線で見られるようになる
6-1. MR認定試験|製薬会社やCSOへの転職に有利
MR認定試験とは、MR認定センターが行う認定資格です。
製薬企業やCSOで行われる「MR導入教育」の成果を客観的に評価することを目的とした資格で、合格するとMR認定証が発行されます。5年間の期限があり、継続手続きが必要です。
どんな人でも受験することができますが、登録企業への在籍有無によって、受験資格を得るまでの導入教育カリキュラムが異なります。MRになる上で必須の資格ではないものの、製薬会社やCSOへの入社後に取得することになるケースが多い資格です。
企業によっては入社前の資格取得を求められることもあり、MRになりたい人は事前に勉強を始めておいて損はない資格と言えます。
合格率 | 80〜90% |
目安勉強時間 | 〜300時間 |
試験日程 | 年1回(12月) |
出典:『MR認定制度について|MR認定センター』,2023年10月16日閲読.
6-2. TOEIC800点相当の英語力|外資系企業はもちろん内資系製薬会社で必要なことも
MRに転職したい人は、TOEIC800点相当の英語力を身につけておくことがおすすめです。
新薬開発の治験はアメリカをはじめとする海外がリードしており、英語力があることで、最新の知識を得やすいからです。具体的には、医療系の専門用語や読解力があると良いでしょう。
特に専門的なMR(オンコロジーMR、CNS、希少疾病など)の場合は内資系企業で働いていても、英語文献を読むことが多く、海外学会の情報を得ることが求められます。
文献を読むのはある程度慣れるものの、外資系企業や製薬会社の他職種を目指す場合、外国人上司のもとで働くこともありますし、アメリカなど海外の人と会議やディスカッションをすることもあり得ます。
また製薬会社では、マネージャーなどの管理職の要件として英語力を求める場合も多くあります。いずれにしても製薬会社で働き続けるならTOEIC800点相当の高い英語力は必須と言えるでしょう。
6-3. 医療経営士|医療現場を経営目線で見られるようになる
医療経営士とは、経営に必要な4資源(人的資源、物的・サービス資源、財務的資源、知的・情報資源)を融合させ、拡大していく専門職のことです。
医療経営士資格認定試験への合格が必要で、医療機関をマネジメントする上で必要な医療及び経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を有し、実践的な経営能力を備えていることを証明できます。
医療系の経営コンサルタントになりたい人に特におすすめの資格で、3級〜1級まで段階的に医療経営を習得することが可能です。
出典:『医療経営士|日本医療経営実践協会』,2023年10月16日閲読.
3級 | 2級 | 1級 | |
合格率 | 30〜40% | 25〜30% | 35〜60% |
目安勉強時間 | 約50時間 | 約80時間 | 約80時間 |
試験日程 | 年1回(6月) | 年1回(6月) | 年1回(9月) |
7. MRの転職には転職エージェントがおすすめ
MRの転職には、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントを利用すると、希望条件に合った求人を代わりに探して紹介してくれるほか、書類の添削や面接練習などの選考サポートまで受けられるので、転職活動をスムーズに進めることができます。
この章では、MRにおすすめの転職エージェントやエージェントの選び方を紹介します。
7-1. MRから他の仕事を目指す人におすすめの転職エージェント5選
←左右にスクロールできます→
サービス名 | リクルートエージェント | dodaエージェント | パソナキャリア | マイナビAGENT | ビズリーチ |
利用者層 (目安年収) |
20代後半〜50代 (300〜700万円) |
20代後半〜50代 (300〜700万円 ) |
30代前半〜50代 (400〜700万円) |
20代後半~30代 (300〜500万円) |
30代以降 (600万円〜) |
公開求人数 | 約37万件 (業界最多!!) |
約18.8万件 | 約3.6万件 | 約6.3万件 | 約8.3万件 |
満足度 |
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特徴 | ・求人数No1! ・業界最大手で実績豊富 |
・職種問わず求人が豊富 ・地方の転職に強い |
・年収アップを目指す方に最適 | ・若年層向けサポートが好評 | ・ヘッドハンティングを受けられる ・サービスは有料 |
公式 | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る |
解説 | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る |
※求人数:2023年10月更新
(1)リクルートエージェント | 求人数No.1
総合力
求人数No.1で、全国どの職種への転職でもおすすめ
求人の量・質
公開求人数は16万件以上と圧倒的な多さ
サポート力
内定を勝ち取るための面接対策が充実している
『リクルートエージェント』は、Career Theory編集部が行った500人の転職経験者を対象とした調査では、総合評価第1位に輝いた最もおすすめの転職エージェントです。
求人数No.1の総合転職エージェントなので、MR経験が活かせる仕事も見つけやすいでしょう。
公開求人だけでも17万件以上、登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人まで含めれば約39.8万件の求人情報を保有しており、大手転職エージェントのなかでは求人数No. 1に位置しています(2023年10月時点)。
エージェント選びに悩んでいる場合は、まず1番にこの『リクルートエージェント』へ登録しましょう。
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『リクルートエージェント』を利用した人の声
1つの職種しか経験のない私にも多くの求人を紹介してくれた
第二新卒の求職者はキャリアが浅いため、MRとしての経験やスキルが企業側から納得されにくい傾向にあります。
転職経験が乏しく、中途採用市場において効果的な自己アピールのノウハウも身についていない人がほとんどです。
第二新卒がエージェントを選ぶ際は、求人数の多さだけでなく、転職のプロからいかに効果的な情報提供を受けられるか、柔軟なサポートを受けられるかも重視する必要があります。
書類選考や面接対策のサポートが手厚い
外資系企業や専門職への転職は、企業や選考についての情報収集が1人では難しいため、詳しい担当者がいると安心です。
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(2)dodaエージェント | 求人の質・転職サポートが評判
総合力
担当に当たり外れが少なく、書類作成や面接対策のサポートが充実しており、好評
求人の量・質
求人の量はリクルートに次いで多く、評価が高い。
サポート力
書類作成や面接対策のサポートが充実していると、評価が高い。
『doda』エージェントは、転職支援実績が豊富な大手転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
特に若年層の求人情報や地方在住者への転職支援に強みを持っており、第二新卒での転職や地方で転職したい人におすすめです。
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『dodaエージェント』を利用した人の声
中小企業も優良求人が多い
求人の質に関しては、他の転職サービスと比べても大企業だけでなく中小優良企業も掲載があり、条件の合う求人を探しやすいです。
他社ではあまり案件を紹介してもらえず門前払いも数社あった状況で、これだけ提示してくれたのは本当にありがたかったです。
『doda』エージェントは他社では出会えなかった求人情報を紹介してくれたという口コミが多く見られました。
中途採用市場は、ビジネス経験を会社に活かせる「即戦力採用」がほとんどです。スキルや経験に見合った企業でないと、書類選考の時点で不採用となる場合も多いのです。
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実践的なテクニックを教えてくれた
職務経歴書でうまく話題をふり、得意分野に面接の質問を持っていくやり方など、とにかく実践的なテクニックをたくさん教えてくれて、助かりました。
担当者がくれたテクニック集を練習して、面接はうまくのりきって内定をもらえました。
転職経験が乏しい人は、会社が求めているスキルを判断し、効果的にアピールすることが難しいです。
上記のような『doda』エージェントの面接テクニックがあれば、面接時の話題を自分の強みに関する事柄へ引き寄せることができ、より効果的に自己をアピールできることでしょう。
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(3)パソナキャリア | サポート充実で満足度が高い
総合力
利用者の満足度No.1!丁寧なサポートに定評があり初めての転職におすすめ
求人の量・質
最大手のdodaやリクルートと比べると劣るが、高年収向け非公開求人も多い。
サポート力
サポートは最高評価。親身・丁寧、転職すべきか悩んでいる方にもフラットに対応。
『パソナキャリア』は、利用者の満足度が高く、丁寧なサポートに定評がある初めての転職におすすめの転職エージェントです。
親身で丁寧なサポートで、MRから転職すべきか悩んでいる方にも深く寄り添って対応してくれます。
求人数はそれほど多いわけではありませんが、求人の質が良いため、高年収・高待遇の仕事も見つけやすいでしょう。
「不安を最小限に転職活動をしたい」という方におすすめです。
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『パソナキャリア』を利用した人の声
非公開求人も質が高い
良かった点は、キャリアカウンセラーによる非公開求人の質です。
他の転職エージェントも利用しましたが、最も求人内容の質が良かったです。
具体的には、大手が多いところ、年収や福利厚生面で優れている会社が多いところが特に良かったです。
悪かった点は、紹介される求人の数が他の転職エージェントに比べ少なめなところです。
非公開求人は、公開して募集をすると応募が殺到してしまうような待遇の良い求人が多いです。公開で募集していないため、倍率があまり高くないことも魅力です。
大手や年収の高い非公開求人を紹介してもらえると、待遇の良い企業に効率よく転職することができます。
女性も使いやすい
女性の転職では、結婚や出産で休みが取れる企業であるのか確かめることも重要です。
『パソナキャリア』では担当者が、熱心に相談に乗り、女性が働きやすい職場を紹介してくれるので安心です。
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(4)マイナビエージェント | 第二新卒におすすめ
総合力
20〜30代からの評価が高い
求人の量・質
第二新卒や若年層向け求人が多い
サポート力
サポートが熱意があって丁寧と評判
『マイナビエージェント』は業界4、5番手の転職エージェントです。
サポート力に定評があるので異業種への転職でも、MR経験を最大限アピールする方法をアドバイスしてくれます。
第二新卒や20代の案件が多いことから、第二新卒の方は登録してみて担当者とのフィーリングを確かめてみることをおすすめします。
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『マイナビエージェント』を利用した人の声
職務経歴書・履歴書を丁寧に添削してくれた
担当の人の対応がとても素晴らしかった。話をしっかりと聞いた上で提案してくれて、他のエージェントさん達よりも心強かったです。
特に、初めての転職だったので職務経歴書・履歴書が不安だったのですが、丁寧に添削してくれたのが印象に残っています。
またお世話になる機会があったら、その担当さんにお願いしたいと思っています。
担当者の質は転職エージェント選びで最も重要といえるポイントです。特に初めての転職で手厚いサポートを求める場合は、選考対策を親身に行ってくれるエージェントがおすすめです。
『マイナビエージェント』は担当者のサポート力に定評があるので、安心です。
担当者が優しい言葉をかけてくれた
転職活動では、転職先がスムーズに決まるのか、転職して後悔しないかなど不安になることが多いです。特に職務経験が短いと精神的に大きな負担となります。
転職サポート経験の豊富な担当者が相談に乗ってくれると、転職活動中の精神的負担を軽減することができます。
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(5)ビズリーチ | 専門職に特化した求人を見たい人に
総合力
ヘッドハンターの質が均一ではないが、求人数が非常に多いので、選択肢を広げるためにも利用すべき一社
求人の量・質
高年収の求人が非常に多く他社を圧倒している
サポート力
ヘッドハンターによるスカウトが受けられるが、担当によって差はある
『ビズリーチ』は、管理職・専門職などのハイクラス向け求人に特化したヘッドハンティング型転職サイトです。
企業の求人掲載、求職者の登録の双方に事前審査が行われることにより、質の高いマッチングを実現しているのが特徴です。
基本的な検索サービスなどは無料で利用できますが、求人応募やプラチナスカウトの受信などの機能は有料会員への登録が必要となります。
- タレント会員
年収750万円未満の方対象 / 月額3,278円(税込) - ハイクラス会員
年収750万円以上の方対象 / 月額5,478円(税込)
月額課金制の転職サイトは業界でも珍しく、利用をためらってしまう人もいるかもしれませんが、その分7万件以上の質の高い求人が揃っているので、「本気でハイグレードな転職がしたい」と考える方に特におすすめです。
『ビズリーチ』を利用した人の声
オファー数が多い
ビズリーチはいろんな転職エージェントの中でも、ダントツでオファーが来るね!
あのCMは嘘ではない。
メールの頻度がちょうどいい
職種をある程度絞るならビズリーチ一択だと個人的に思う。
うっとうしいメールも少ないし。
あとすごく便利
ヘッドハンティング型転職エージェントは、基本的に自分から応募する求人を選べないためどれだけオファーが来るかが重要です。
『ビズリーチ』は、オファー数が多く希望条件に合った企業を見つけやすいという口コミが多いので安心です。
7-2. 他社への転職を目指すMRにおすすめの転職エージェント4選
←左右にスクロールできます→
サービス名 | MR BiZ | リクルートダイレクトスカウト |
JACリクルートメント | パソナキャリア(ハイクラス) |
利用者層 (目安年収) |
MRとしての就業経験 またはMR認定資格保有者 |
30代以降 (800万円〜) |
40代以降 (800〜1,000万円) |
30代前半〜50代 (500万円〜) |
公開求人数 | 約100件(非公開含む) | 約110,000件 | 約13,000件 | 約39,000件 |
満足度 |
no data
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特徴 | ・MR求人数は業界トップクラス ・領域別の専門MR募集まで絞り込める! |
・ヘッドハンティング型 | ・ハイクラス転職に特化 ・外資系求人も多数 |
・年収700万円以上を目指す方に |
公式 | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る |
解説 | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る |
※求人数:2023年10月更新
(1)MR BiZ | 稀少なMR専門転職エージェント!
『MR BiZ』は業界最多クラスのMR求人を誇るMR特化型の転職エージェントです。
運営元のクイック社は人材業界の大手企業で多様な業界における実績を有しており、医療従事者や医療関連産業各職種のキャリア支援も大きな規模で手掛けている有名企業です。
特に看護師向け転職サイトの『看護roo!』はCareer Theory編集部実施の調査では利用者満足度No. 1で、キャリアアドバイザー(エージェント)のサポート力・質が高いと大好評のサービスです。
転職サポートにおけるクイック社の高品質ぶりは『MR BiZ』についても同様で、利用者の満足度は96.3%にものぼります(クイック社利用アンケート、2018年7月-2020年2月)。
MRの求人といえば、転職サイト・求人サイトに掲載されている求人数自体がそもそも少なく、100件に満たないケースも少なくありません。
したがってMRの転職においては、応募先探しも難関の1つとなります。
『MR BiZ』はそうした稀少なMR求人を豊富に揃えていることに加え、製薬メーカーとの強固なコネクションにより、もっと稀少度合いの高い求人を紹介してくれることがあります。
たとえば1-2週間で掲載終了となるような緊急の募集や、製薬メーカー側が秘密裏に進めたい非公開の採用プロジェクトなど、『MR BiZ』ならではの募集に出会うことも期待できるのです。
取扱い求人はメガファーマから中堅メーカーまで取り揃えられており、
特に求人検索システムではオンコロジーや免疫といった切り口から「領域専門MR」の募集を探すことができ、専門性・市場価値を高めるキャリアアップを図りたい人には嬉しいポイントです。
このほか、製薬企業各社の選考傾向・採用課題を把握しているからこそできる実践的な書類添削サポートや各社の将来性・パイプライン状況等に関する情報提供など、製薬・MRに特化しているからこそ可能となる充実のサポートが『MR BiZ』の魅力です。
MRの転職においては第一選択肢とすべきサービスです。
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(2)リクルートダイレクトスカウト | リクルート運営のヘッドハンティング型転職サービス
『リクルートダイレクトスカウト』は国内最大手のリクルートが運営する、ハイクラス向けのヘッドハンティング型転職サイトです。
ハイクラス求人の検索はもちろん、レベルの高いコンサルタント(ヘッドハンター)を選んで相談することもできます。レジュメを登録しておけば、それを見たヘッドハンターから好条件のスカウトをもらうことも可能です。
また、総求人は109,115件と選択肢も多いので、高年収を狙う方であればすべての方におすすめできる転職サービスです(2023年10月時点)。
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(3)JACリクルートメント | ハイクラス求人に特化
『JACリクルートメント』は、グローバルのハイキャリア案件に強い転職エージェントです。
とりわけミドルマネジメント層・スペシャリスト職・グローバル人材に特化しており、外資系企業や海外進出企業への求人を多く保有しています。
またスピード感を持った原則『24時間以内』の状況報告や真摯な対応、専門性の高い各求人企業担当コンサルタントによる複数名での面談など、とても信頼のおけるエージェントです。
各業界・職種の専門知識と経営者視点を持つエキスパートにフォローしてもらえるため、「今すぐに転職したい」と考えている人だけでなく、転職先をじっくり見極めたい人にもおすすめです。
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(4)パソナキャリア(ハイクラス向け)|年収700万円以上を目指す方におすすめ
『パソナキャリア』は、3.9万件以上の豊富な求人数に加えて大手の中でも特にキャリアコンサルタントが親身だと評判のエージェントです。特に年収500万円以上の方におすすめです。
年収帯を問わず充実したサポートを行っており、当サイトが実施したアンケートでも利用者満足度No.1の結果でしたが、求人数が上位のエージェントに比べてやや劣っています。
登録するとマッチング度が高い求人を紹介してもらえる「パソナプラチナオファー」の対象となります。プラチナオファーから応募をすると書類選考の通過率が高くなるのが特徴です。
また、案件は長年の信頼と実績のあるパソナグループならではのハイクオリティなものが揃っています。
700万円以上のハイクラス・エグゼィティブな高年収案件が集まりやすく、地方に比べて平均年収も高い大都市(東京、名古屋、大阪)の求人数も豊富です。
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7-3. MRが転職エージェント選びで気をつけるポイントは?
MRが転職エージェントを選ぶときのチェックポイントは、次の3点です。
point 1:求人数が多いかどうか
求人の質と量は、理想の職場に転職できるかどうかを左右する、重要な要素です。
登録者のみが閲覧・応募できる「非公開求人」を多く保有している転職サイトを利用すれば、さらに選択肢を増やせます。
「なるべく多くの候補の中から、自分の希望条件にぴったりの求人を選びたい」という方は、求人の質・量に強みのある転職サイトを選びましょう。
point 2:大手企業が運営しているかどうか
転職エージェントは大手企業が運営しているものを中心に利用しましょう。
大手企業が運営する転職サイト利用をおすすめする理由には
- 保有求人数が多く、登録するだけで選択肢を増やせる
- 支援実績が豊富で、選考通過に関する実用的なノウハウが蓄積されている
- 大手ほどサポート体制が整っている傾向にある
などがあります。
point 3:利用者の口コミが良いかどうか
利用者の口コミから、そのサイトの提案力やサポート力を確認することができます。
特に
- 希望条件に合った求人を紹介してくれるのか
- 選考対策や退職準備などしっかりとサポートしてくれるのか
は必ず確認しましょう。
年代や希望する職場によっても、口コミは異なる場合もあります。口コミを確認して、自分に合った転職サイトを利用することでスムーズに転職活動を進めることができます。
7-4. 転職エージェントと転職サイトとの違いとは
「転職エージェント」と似たサービスに「転職サイト」がありますが、それぞれの違いは転職活動の進め方です。
転職エージェントは、担当者と一緒に転職活動を進めていきます。これに対して、転職サイトを使う場合、転職活動は全て自分一人で行っていきます。
転職エージェント | 転職サイト | |
気軽さ | △ 登録・相談のハードルが高いと感じる人も |
◎ 自分で求人を検索するだけなので気楽 |
得られる情報 | ◎ 職場の内部情報なども教えてくれる |
△ 求人票の情報だけ |
求人の選択肢 | ◯ 豊富(非公開求人や独占求人があることも) |
◯ 豊富(サイトによっては少ないので注意) |
転職アドバイス | ◎ 転職のプロからのアドバイスが得られる |
× なし |
選考対策 | ◎ 履歴書・職務経歴書の書き方や面接の答え方 |
× なし |
転職成功率 | ◎ 選考対策を入念にフォローするので、採用確率アップ |
◯ 上手く活用できればスムーズに決まる |
年収アップ率 | ◎ 年収交渉をしてくれるので良い待遇で転職しやすい |
△ 自分で交渉できれば問題ない |
転職サイトでは担当者によるサポートがないので、「良い求人がない」「履歴書の書き方が分からない」と悩んでも、自分でなんとかしなければなりません。
自力で解決できれば問題ないのですが、自分一人だと客観的なアドバイスを受けられず、次第に視野が狭くなっていきやすいので、本来の希望とは異なる方向に進んでしまう可能性もあります。
このため、「転職活動に不安がある(履歴書や職務経歴書の書き方が分からない)」「次の転職は絶対失敗したくない(良い職場に入りたい)」という方は、転職エージェントの利用をおすすめします。
(1)そもそも転職エージェントとは
転職エージェントとは、無料で、求人探しから面接対策まで、幅広いサポートをしてくれる『人材紹介サービス』のことです。
登録すると、担当者がつき、あなたの転職理由や希望条件、理想の働き方をしっかりとヒアリングした上で、エージェントが保有する求人から適切な職場を選び、あなたに合った求人を提案してくれます。
応募を決めると、応募書類作成や面接対策もサポートしてくれるので安心です。転職先が決まるまで手厚いサポートが受けられます。
転職エージェントが無料で利用できる理由は、掲載企業から紹介料を受け取って利益を上げる仕組みだからです。
求職者の入社が決まると、転職エージェントは企業から仲介料(年収の30%前後)を受けとっています。そのため、利用者側に料金は一切発生しないのです。
このように、転職エージェントは「紹介料を払ってでも優秀な人材を求めている」企業と、「希望条件に合った職場に転職したい」求職者をつないでくれるサービスとなっています。
(2)MRが転職エージェントを利用するメリットとは
MRが転職エージェントを利用するメリットには以下の3点です。
メリット1. 希望条件に合った求人を代わりに探してくれる
まず、転職エージェントでは担当者に年収や勤務地などの希望条件を伝えると、あなたに合った求人を代わりに探してくれます。
エージェントによっては、待遇が良いため公開して募集を行わない非公開求人を保有している場合もあり、自分で探すよりも年収が高い職場が見つかりやすいのです。
仕事を続けながら転職活動をする場合も、自分で求人を探す手間が省けるので便利です。
メリット2. 応募書類の添削や面接練習などの選考対策が受けられる
転職エージェントを利用すると、応募書類の添削や面接練習など選考対策も受けることができます。
担当者がヒアリングを通してあなたの人柄や経歴を把握し、伝え方のコツも教えてくれるので、誰でも魅力的な応募書類を作り上げられます。
転職経験がない、少ない場合、一人で応募書類を作るのは難しいものです。過不足無く経歴を書いたつもりでも、プロの視点でみると内容が不十分であったり、見せ方が適切でなかったりするケースはよくあります。
面接対策でも、転職のプロから客観的な意見がもらえるので、面接のコツが分かり、どのような質問をされるのか想定して面接に臨むことができます。
担当者と万全な対策を行うことで、内定獲得の可能性がアップします。
メリット3. 応募先とのやり取りを代行してくれる
転職エージェントは、企業とのやり取りを代行してくれるので、働きながらの転職活動がスムーズになります。
担当者が代行してくれるやり取り
- 各企業への応募
- 面接の日程調整
- 採用担当者への連絡
- 入社日の調整
在職中に転職活動を行うとなると、細かいスケジュール管理が困難になります。
特に複数求人に応募している場合、それぞれの職場と並行してやり取りを行わなければならなりません。予定管理が不十分だと、ダブルブッキングなどのトラブルにつながる恐れもあります。
転職活動に関する煩雑なやり取りを、代わりに行ってくれるのは大きなメリットです。
8. MRの転職に関するよくある質問
最後に転職を考えているMRからよく聞かれる質問に答えていきます。
8-1. MRの転職編
MRの転職事情に関連するよくある質問に、転職のプロがお答えします。
Q1. MRとMSの違いは何ですか?
MR(医薬情報担当者)とMS(医薬品卸販売担当者)の違いを簡単にまとめると、以下になります。
MR | MS | |
役割 | 医薬品の情報提供 | 医薬品の販売 |
医薬品の価格交渉 | 無し | 有り |
取引品目 | 自社製品 | 様々な会社製品 |
医療知識 | 狭く深く | 浅く広く |
MRとMSの大きな違いは、医療機関との価格交渉の有無です。
MSは医薬品の販売以外にも、クリニックや調剤薬局の開業支援、患者さんからの問い合わせ対応など、幅広い業務を担当します。
顧客に近い立場であることから、MSからMRに現場の声をフィードバックしたり、MRからは自社製品の特徴をMSに伝えたりすることもあります。
医療を支える営業職として互いに協力し合うパートナーと言えるでしょう。
Q2. MRでは医師の接待は多いですか?
最近では医師の接待はほとんどありません。2012年4月よりメーカー公取協主導のもと、接待が原則禁止となったためです。
少なくとも、メーカー公取協の取り組みを遵守する「製薬協」の会員会社であれば、医師の接待が多いと感じることはないでしょう。
会員会社を知りたい方は、製薬協が提供する「透明性ガイドライン」に会社名が記載されていますので、参考にしてみてください。
Q3. MRの将来性が心配です。
MRの将来は安泰とは言い難いのが現状です。MR認定センターのMR白書によると、MRの人数は年々減少を続けているからです。
年度 | MR数 |
2016年度 | 63,185 |
2017年度 | 62,433 |
2018年度 | 59,900 |
2019年度 | 57,158 |
2020年度 | 53,836 |
〔出典〕『2021MR白書|MR認定センター』をもとに編集部作成
その要因として、MRの仕事が分散し始めていることが挙げられます。過去にMRが扱っていた臨床試験に関する情報やその他の最新情報はメディカル部門が担当することになり、これらを営業目的で使えなくなりました。
さらに近年では、新薬の開発難易度が高く、MRにとって重要な新薬が出づらい傾向にあります。新薬が出ないとMRが提供できる情報は枯渇しやすくなってしまうのです。
以下の表からは、医療用医薬品市場は、2013年度をピークに下降を続けていたことが分かります。
〔出典〕厚生労働省:令和2年度医薬品・医療機器産業実態調査をもとに編集部作成
近年少しずつ盛り返してきているものの、かつての「現場の営業力で勝負」という時代は過去のものとなっています。
つまり、MRは高い専門性を持つ少人数に絞られつつあるのです。
MRとして生き残っていくためには、会社に新薬を出せる資金源や開発力があること、自身の専門性を高め続けることが不可欠と言えるでしょう。
Q4. MRの新卒月給(初任給)はどれくらいですか?
MRの新卒月給(初任給)は約23万円〜40万円です。以下はMRの新卒採用をおこなっている製薬会社の採用情報ページより、各社の初任給を調べたものです。
会社名 | 学士(4年制) | 修士・学士(6年制) | 博士(3年制) | 博士(4年制) |
第一三共(内資系) | 230,000 | 254,000 | 288,000 | 294,500 |
アストラゼネカ(外資系) | 308,000 | 328,800 | 記載なし | |
日本イーライリリー(外資系) | 324,000 | 344,000 | 398,000 |
MRの場合薬学部からの入社も多く、同じ大卒でも4年制と6年制で初任給が分かれていることや、同じ製薬会社でも初任給の幅が広いことがわかります。
初任給が異なるように、各社で賞与(ボーナス)や昇給制度も異なります。給与にこだわって入社先企業を決めたい場合は、これらの情報も就職活動時にチェックしておく必要があるでしょう。
8-2. 転職エージェント編
転職エージェントの利用を考えるMRから多く寄せられた質問とその答えを転職プロが紹介します。
Q1. 仕事をしているので電話での連絡は避けたいです。
多くのエージェントは希望をすれば、メールやLINEのみで連絡を取ることができます。
ただし、登録時の電話面談のみは行いましょう。電話面談は、担当者に自分の経歴や希望条件を伝え、転職活動の方向性を決める重要な機会です。
電話面談後は、メールのみでやり取りをすることも出来るので、初回の面談だけは30分程度時間をとって面談することをおすすめします。
Q2. 転職エージェントの担当者と考え方が合わなかったら……と不安です。
転職エージェントでは、担当者をいつでも変更することができます。
口コミの良い大手エージェントでも、担当者によっては十分なサポートをしてくれなかったり、自分の性格とは合わないと感じることがあります。
多くの転職エージェントでは、変更フォームへの入力や総合窓口へ連絡すると、担当者を変更することができます。担当者の変更は珍しいことではないので、合わないと感じたらすぐに変更をお願いしてみてください。
Q3. 勤務先・取引先にばれてしまいませんか?
転職活動が知られてしまうことは基本的にありません。
転職エージェントに登録した段階で、あなたの登録した情報は「転職エージェントのキャリアアドバイザーと担当部署」だけが分かる状態となります。
勤務先や取引先が仮に転職エージェントで人材を募集している場合でも、あなたの情報にアクセスすることはありません。
唯一知られてしまう可能性としては、「会社のメールアドレスで転職エージェントに登録してしまった場合」です。なので転職エージェントへの登録は必ず個人のアドレスから行うようにしてください。
情報漏洩が気になるという方もいるかもしれませんが、滅多に起きないと考えて大丈夫です。大手転職エージェントでは、各社ともに個人情報を守るために万全の対策を行なっており、厳しい第三者機関の監査が定期的に入っているからです。
Q4. 地方に住んでいるのですが、転職エージェントは利用できますか?
地方でも転職エージェントを利用することができます。大手転職エージェントは全国に相談会場を設け営業所を持っていたり、電話・Webでの面談を受け付けています。
新型コロナウイルスの影響で、ほとんどの転職エージェントは電話かビデオ電話で面談を行うため、特に困ることはありません。
地域に密着した求人情報を持っているエージェントもいるため、地方で転職を考えているMRも安心です。
Q5. 転職エージェントは本当に無料なんですか?
有料の転職エージェントはなく、利用は完全無料です。
ただ、唯一例外なのが、『ビズリーチ』です。
ビズリーチは転職エージェントというよりも、スカウトサービスを受けられる転職サイトで、サービスを完全に利用するためには下記の料金がかかります。
- 年収600万円未満:3,278円(税込)/30日間
- 年収600万円以上:5,478円(税込)/30日間
詳しくは『ビズリーチを利用するべき人の3つの条件と活用方法の全て』で解説しているので、気になる方はこちらを参考にしてください。
9. まとめ
MRの転職事情について説明しました。
MRは厳しいノルマの元で行う営業経験や、薬に関する知識が評価されるので異業種への転職も有利です。
特に臨床開発モニター(CRA)や治験コーディネーター(CRC)、医療系営業職への転職では、MR出身者は有利となります。
ただし、40代以上の転職では、MR業務以外のスキルが身についていないと判断され、不利になることもあることに注意が必要です。
MRを続けるか別の仕事をするか悩んでいる人は、辞めたい理由や10年後の理想と今の現実とのギャップを書き出しましょう。なぜ現職で理想が達成できないかが分かると、転職先としてどのような職場を選べば良いかが明確になります。
転職する際には、希望条件に合った求人を代わりに探してくれ、選考サポートも受けられる転職エージェントを利用することをおすすめします。
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サービス名 | リクルートエージェント | dodaエージェント | パソナキャリア | マイナビAGENT | ビズリーチ |
利用者層 (目安年収) |
20代後半〜50代 (300〜700万円) |
20代後半〜50代 (300〜700万円 ) |
30代前半〜50代 (400〜700万円) |
20代後半~30代 (300〜500万円) |
30代以降 (600万円〜) |
公開求人数 | 約37万件 (業界最多!!) |
約18.8万件 | 約3.6万件 | 約6.3万件 | 約8.3万件 |
満足度 |
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特徴 | ・求人数No1! ・業界最大手で実績豊富 |
・職種問わず求人が豊富 ・地方の転職に強い |
・年収アップを目指す方に最適 | ・若年層向けサポートが好評 | ・ヘッドハンティングを受けられる ・サービスは有料 |
公式 | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る |
解説 | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る |
※求人数:2023年10月10日
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サービス名 | MR BiZ | リクルートダイレクトスカウト |
JACリクルートメント | パソナキャリア(ハイクラス) |
利用者層 (目安年収) |
MRとしての就業経験 またはMR認定資格保有者 |
30代以降 (800万円〜) |
40代以降 (800〜1,000万円) |
30代前半〜50代 (500万円〜) |
公開求人数 | 約100件(非公開含む) | 約110,000件 | 約13,000件 | 約39,000件 |
満足度 |
no data
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特徴 | ・MR求人数は業界トップクラス ・領域別の専門MR募集まで絞り込める! |
・ヘッドハンティング型 | ・ハイクラス転職に特化 ・外資系求人も多数 |
・年収700万円以上を目指す方に |
公式 | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る | ≫公式サイトを見る |
解説 | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る | ≫解説を見る |
※求人数:2023年10月更新
あなたの未来が明るくなることを祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。
大学病院でのMR活動って何かと大変ね。特に田舎ならではの人間関係と縄張り意識ね。
ほーんと大変。愚痴りたいけど、身ばれ怖いから愚痴れない。