- メディカルアロマセラピストってどんな仕事?
- 資格とかって必要なの?
という疑問があるでしょう。
メディカルアロマセラピストは「病院や介護施設などの医療関係の現場で、アロマを使用した処置を行う有資格者」のことです。
団体によって取得方法は異なりますが、資格を取得すればキャリアアップにつながるのでおすすめです。
この記事では、転職のプロとして多くの転職者をサポートしてきた私が「メディカルアロマセラピストの仕事内容」「資格取得方法」を解説します。
すべてを読めば、仕事内容と資格取得の手順などメディカルアロマセラピストのすべてがわかるようになるでしょう。
目次
1.メディカルアロマセラピストの基本情報
メディカルアロマセラピストは「病院や介護施設などの医療関係の現場で、アロマを使用した処置を行う有資格者」のことです。
発祥の国はフランスで、1990年代に人の心・身体・精神を総合的にサポートする「補完療法」として日本に渡ってきました。
ここでは、メディカルアロマセラピストの仕事内容や年収などについて詳しく解説していきます。
それぞれを詳しく紹介していきます。
1-1.仕事はアロマを用いた心理的なサポート
メディカルアロマセラピストの仕事は「症状に適した精油を選び、トリートメントを施し、カウンセリングによる心理的なサポートを担う」ことです。
メディカルアロマセラピストの仕事の流れ
- カウンセリング
…体調や症状についてカウンセリング - アロマブレンディング
…何百種類の精油から症状に合ったものを選定
- 施術
…症状に合わせた施術
- セルフメディケーションの提案
…普段からセルフケアができるように提案
- 他の対処法を提案
…必要な場合、他の対処法を提案
- アフターフォロー
…症状改善後も継続サポート
手術や薬などの通常の医療行為では、取り除けない患者の苦痛や心理的ストレスを軽減させる役割を担っています。
また、人が本来持っている自然治癒力を引き出す「代替医療(通常医療に代わって用いられる医療)」としても注目を集めています。
メディカルアロマセラピーを行うと、以下の症状に効果があります。
- 風邪や花粉症での鼻づまり・咳
- 胃や腸の不快感
- 気持ちの浮き沈み
- 体のだるさや疲労感
- 女性特有のホルモンバランスの崩れ
- 睡眠障害
- 老化に伴う意欲低下や認知障害
「人の痛みや不安をやらわげたい、助けになりたいという方」にはやりがいのある仕事でしょう。
1-2.活躍場所は医療現場からサロンまでさまざま
メディカルアロマセラピストの活躍場所は、医療機関からサロンまでさまざまです。
- 皮膚科・内科
- 歯科
- 産婦人科・レディースクリニック
- 鍼灸・接骨院
- 介護・訪問看護
- メディカルアロマサロン
たとえば、以下は整骨院でメディカルアロマセラピストを募集している求人です。
出典:indeed
ただ日本では、海外に比べて医療現場でのメディカルアロマの活用が浸透していないため、求人はほとんどありません。
そのため、メディカルアロマセラピストを目指すのであれば「将来はどんな職場で働くか」を事前に考えておきましょう。
1-3.アロマセラピーは資格が要らない
アロマセラピーとの違いは以下のとおりです。
メディカルアロマ セラピー |
アロマセラピー | |
目的 | 心や体の不調・機能改善 | リラクゼーション |
活躍 場所 |
医療現場 サロン |
アロマグッズ販売店 サロン |
資格 | ○ 必要 専門知識を 身につけた人のみ |
× 不要 誰でも安全に 楽しめる |
アロマセラピーは、主にリラクゼーション目的で行い、資格が不要で誰でも安全に楽しめます。
メディカルアロマセラピーは、資格を取得する必要があり、医療現場などで用いられるものです。
2.メディカルアロマセラピストの資格を取得するメリット・デメリット
ここでは、メディカルアロマセラピストの資格を取得するメリット・デメリットを紹介していきます。
2-1.メディカルアロマセラピストの資格を取得するメリット
メディカルアロマセラピストの資格を取得するメリットは以下のとおりです。
それぞれを詳しくみていきましょう。
(1)人の痛みや不安を取り除きたい方にはやりがいが大きい
「人の痛みや不安を取り除きたい方」にはやりがいが大きい仕事でしょう。
2021年現在、メディカルアロマセラピーは、多くの福祉施設や医療現場で取り入られるようになっています。
- 皮膚科・内科
…不調や不安をやらわげる - 歯科
…治療前の緊張をやらわげる - 産婦人科
…育児のストレスを解消する - 鍼灸・接骨院
…リラックスさせる - 介護・訪問看護
…呼吸を楽にさせる、不調を改善する
たとえば、訪問介護だと、メンタルケアの一環としてメディカルアロマを取り入れた結果、鬱病の傾向があった患者さんのなかには「睡眠不足が解消された方」もいるようです。
「人の痛みや不安をやわらげたい方」にとっては、これ以上ないやりがいの大きい仕事でしょう。
両親のために資格を取りました
出典:Twitter
(2)キャリアアップに活かせる
看護師や薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取得すれば、キャリアアップに活かせます。
たとえば、看護師がアロマセラピーの知識を持っていると、「患者はどんな治療を行っていて、どんな症状なのか」「どのような処置が適切なのか」が判断できます。
医療とアロマセラピー両方の知識を持つ看護師として重宝されるでしょう。
スキルアップのために取りました!
出典:Twitter
メディカルアロマセラピストの資格を取得すれば、求人の選択肢を広げられたり、市場価値を上げられたりできるでしょう。
2-2.デメリットは活躍の場がまだまだ少ないこと
資格を取得するデメリットは、活躍の場がまだまだ少ないことです。
メディカルアロマセラピーを取り入れている医療現場は増えてきているものの、ほとんど求人はありません。
日本では、まだ保険が適用されていないことが原因であると考えられています。
前述したとおり、活躍の場はまだまだ少ないので、メディカルアロマセラピストを目指すのであれば「将来はどんな職場で働くか」を考えておきましょう。
メディカルアロマセラピストは将来性は高い
取り入れている医療現場は少ないですが、将来性は高いことが予測されています。
外出自粛やリモートワークが多くなっている現代社会で、ストレスを溜めている人が多くなってきています。
そこで、メディカルアロマセラピーの役割が非常に重要となるため、需要が高まっていくでしょう。
2-3.メディカルアロマセラピストの資格取得がおすすめな人
メリット・デメリットを踏まえると、メディカルアロマセラピストの資格取得がおすすめな人は以下のとおりです。
- 医療現場で活躍したい人
- 人に尽くすことにやりがいがある人
- 看護師としてキャリアアップしたい人
メディカルアロマセラピストの資格を取得すれば、医療現場で活躍できたり、キャリアアップ活かせたりするため、上記の方におすすめです。
3.メディカルアロマセラピストの資格5選
メディカルアロマセラピストの資格といっても、それぞれ「難易度」「費用」「期間」は異なります。
ここで紹介する5つの資格をみて、「あなたの目的に合った資格はどれなのか」を確認しておきましょう。
それぞれを詳しく紹介していきます。
3-1.メディカルアロマ検定2級|初心者におすすめ
メディカルアロマ検定2級とは「日本統合医学協会」が認定している資格です。
日本統合医学協会が主催する講座を受講し、試験を受けて合格すれば資格が取得できます。
精油の知識にくわえて、心理学やハーブ学などを全12科目を学びます。
費用 | 5万~8万円 |
期間 | 30時間~50時間 |
活用 方法 |
・日々のストレスの軽減 ・セルフメディケーション |
公式HP | https://medical-aroma.jp/ |
もっともスタンダードな資格で、費用も他の資格に比べて安く、オンラインで受講できるため「とりあえずアロマセラピストの資格を取っておきたい方」におすすめです。
メディカルアロマ検定2級講座の公式サイト:
https://medical-aroma.jp/kentei/
3-2.メディカルアロマインストラクター|メディカルアロマ検定の上位資格
メディカルアロマインストラクターとは「日本統合医学協会」が認定しており、メディカルアロマ検定の上位資格です。
日本統合医学協会が主催する講座を受講し、試験を受けて合格すれば資格が取得できます。
講座自体はメディカルアロマ検定と同じですが、試験範囲は「ボランティア概論」「カウンセリング学」など全30科目を学びます。
費用 | 5万~8万円 |
期間 | 30時間~50時間 |
活用 方法 |
・医療や福祉の現場で活かす ・講師活動 ・ボランティア活動 |
公式HP | https://medical-aroma.jp/ |
「既にメディカルアロマ検定を持っていてさらに深い知識を身につけたい方」におすすめの資格です。
メディカルアロマインストラクター講座の公式サイト:
https://medical-aroma.jp/kentei/
3-3.メディカルアロマセラピスト|トリートメント技術と知識の修得を証明する資格
メディカルアロマセラピストとは「日本統合医学協会」が認定しており、医療機関などで使えるトリートメント技術と知識の修得を証明する資格です。
日本統合医学協会の認定校を受講し、試験を受けて合格すれば資格が取得できます。
人間の体の仕組みや機能、基礎医学、アロマが身体に及ぼす影響などを学びます。
費用 | 40万~50万円 |
期間 | 6ヵ月 |
活用 方法 |
・医療機関 ・整骨院 ・心理療法サロン ・サロン開業 |
公式HP | https://medical-aroma.jp/ |
「患者の心身の痛みを取り除きたい」「家族のストレスを軽減したい」方におすすめの資格です。
メディカルアロマセラピストの認定校一覧:
https://medical-aroma.jp/
3-4.IFA国際アロマセラピスト|世界最高峰の資格
IFA国際アロマセラピストとは「国際アロマセラピスト連盟(IFA)が認定している世界最高峰の資格」です。
IFA認定校で、カリキュラムを受講したのちに、卒業試験を受けて合格すれば資格が取得できます。
「精油の化学的な知識や解剖生理学などの知識」「手技や施術と呼ばれるトリートメント技術」にくわえて、お客様へのカウンセリングやサービス技術など幅広く学びます。
費用 | 90万~120万円 |
期間 | 1年半~2年 |
公式HP | https://ifaroma.org/ja_JP/home |
※スクールによって異なります
「メディカルアロマセラピストとしてより高みを目指したい方」におすすめの資格です。
IFA国際アロマセラピスト認定校一覧:
https://ifaroma.org/ja_JP/home/
3-5.IFPA国際アロマセラピスト|難易度が高い国際資格
IFPA国際アロマセラピストとは「アロマセラピー専門の協会のIFPAが認定している資格」です。
IFPA認定校で、IFPA認定カリキュラムを受講したのちに、卒業試験を受けて合格すれば資格が取得できます。
解剖生理学・病理学などの医学的知識に加えて、アロマテラピーの実技スキルも必要であるため、難易度が高いです。
費用 | 80万~100万円 |
期間 | 6ヵ月~2年 |
公式HP | https://japan.ifparoma.org/ |
※スクールによって異なります
「よりレベルの高いアロマセラピーの知識を学びたい方」におすすめの資格です。
IFPA国際アロマセラピスト認定校一覧:
https://members.ifparoma.org/Find-A-School
4.【Q&A】メディカルアロマセラピストに関する質問
メディカルアロマセラピストに関する質問は以下2点です。
それぞれを詳しく紹介していきます。
Q1.薬剤師がメディカルアロマセラピストの資格を取るメリットは?
薬剤師が資格を取得することで、キャリアアップにつながります。
患者さんの症状に合わせて、最適な治療を施すことができるため重宝されるからです。
ただ現状では求人は少ないので、資格を取得する前に「どんな職場で働くか」を明確にしておきましょう。
Q2.看護師がメディカルアロマセラピストの資格を取るメリットは?
看護師の方がメディカルアロマセラピストの資格を取得すれば、キャリアアップに活かせます。
通常に看護にくわえて、アロマセラピーの知識を持っていると、患者さんの症状に合わせた効果のある適切な処置ができるようになります。
「医療とアロマセラピー両方の知識を持つ看護師」として重宝されるでしょう。
ただ薬剤師同様に求人は少ないので、資格を取得する前に「どんな職場で働くか」を明確にしておきましょう。
さいごに
メディカルアロマセラピストは「病院や介護施設などの医療関係の現場で、アロマを使用した処置を行う有資格者」のことです。
活躍の場はまだまだ少ないですが、医療現場で働いている人であれば、知識が活かせますし、今後さらに需要が高まっていく職種です。
もし、少しでもメディカルアロマセラピストに興味を持った方は、講座や認定校を探してみてください。
- メディカルアロマ検定2級講座の公式サイト
https://medical-aroma.jp/kentei/ - メディカルアロマインストラクター講座の公式サイト
https://medical-aroma.jp/kentei/ - メディカルアロマセラピストの認定校一覧
https://medical-aroma.jp/ - IFA国際アロマセラピスト認定校一覧
https://ifaroma.org/ja_JP/home/ - IFPA国際アロマセラピスト認定校一覧
https://members.ifparoma.org/Find-A-School
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