キャリアパスとは?書き方から制度を上手に活用するポイントまで全解説

キャリアパス

「キャリアパスとは何?」
「どうやって作成すればいいの?」

と思っていませんか。

キャリアパスとは、企業内で特定の職位にたどり着くまでに必要な業務経験やスキルを身に着ける道筋を定めたものです。

目標を設定し、それを実現させるための道筋を考えることは、社員の将来にとって重要です。

この記事では、キャリアコンサルタントとして多くの企業の相談にのってきた私が、キャリアパスの意味から設定方法まで詳しく解説していきます。

  1. そもそもキャリアパスとは?
  2. 企業でキャリアパスを設定する方法
  3. キャリアパス制度を導入するメリット・デメリット
  4. キャリアパス制度を上手に活用するポイント

全て読めば、キャリアパスについての理解が深まり、最適な設定ができるでしょう。

キャリア・仕事に悩む人のおすすめ相談先3選

働くことに悩み「自分の価値ってなんなんだろう」「もう、自分でも自分のことがわからなくなってしまった」とすら思ってしまっている人もいるのではないでしょうか。

長いキャリアを歩んでいくなかにおいて、自分自身を見失ってしまうことはとてもつらいことです。

そんな「働くこと自体」や「仕事との向き合い方」に悩む方々におすすめの、キャリアや仕事について相談できるおすすめのサービスを紹介します。。

左右にスクロールできます。

おすすめ相談サービス口コミ満足度料金サービスおすすめポイント
きづく。転職相談きづく。転職相談 (初回相談は無料)

3.9点

9,038円〜/月 (合計金額187,000円 [税込])
  • 自己分析コーチング
  • キャリアの棚卸し
  • 志望業界・企業選び支援
  • 転職の選考対策 (プランにより異なる)
  • コンパクトな料金で人気のキャリアコーチングサービス
  • プロのコーチが自分の強み・価値観にきづくことをサポート!
  • 自分を肯定できない人におすすめ
マイナビジョブ20'sマイナビジョブ20's

4.6点

完全無料
  • キャリア相談
  • 求人紹介
  • 転職の選考対策 (転職エージェント)
  • 大手マイナビ運営の20代・第二新卒専門転職エージェント
  • 20代・若手ならでは悩みもしっかり聞いてくれる
  • キャリア相談会など相談機会も充実
POSIWILL CAREER(ポジウィルキャリア)ポジウィルキャリア (初回相談は無料)

3.8点

合計440,000円~[税込み] (返金保証・分割制度あり)
  • 自己分析コーチング
  • 人生設計コーチング
  • 志望業界・企業選び支援
  • 転職の選考対策 (プランにより異なる)
  • キャリア論の専門家監修のコーチングプログラム
  • キャリアや人生の軸・ゴール設定から転職・入社後活躍まで支援
  • 力強く前に進みたい人におすすめ

〔料金・情報〕2023年1月20日時点

1. そもそもキャリアパスとは?

冒頭でも説明しましたが、キャリアパスとは、企業内のある職位にたどり着くまでの道筋のことです。

英語で「career」は経歴、「path」は道筋という意味があるように、経歴を積むための道筋という意味で使われています。

補足:キャリアデザイン・キャリアプランとの違い

  • キャリアデザイン:自分の仕事を含む人生全体を設計すること
  • キャリアプラン:自分の仕事の将来像を実現させるために立てた計画

それぞれ混同しやすいですが、キャリアデザインは個人の人生全体、キャリアプランは個人の仕事に絞って考えたもの、そしてキャリアパスは企業内でどう成長していくかを考えたものです。

企業が提示するキャリアパスの例として、ユニクロの事例を以下に示しました。(アルバイトの場合)

昇格試験を受けることでポジションが上がっていき、目標のグレードに達するためにはどのようなスキルが必要なのかが分かりやすく示されています。

出典:ユニクロ(UNIQLO)アルバイト採用情報

このように、キャリアパスは企業内で目標の職位にたどり着くまでに、どういった経験を積むのかを具体的にしたもの、というイメージで用いられます。

終身雇用が減ってきている現代では、個人と企業のキャリアパスをすり合わせることがより重要と言えるでしょう。

2. 企業でキャリアパスを設定する方法

ここからはキャリアパスの設定方法を紹介していきます。

順に見ていきましょう。

2-1. 理想の人物像を明確にする

まずは、キャリアパスの具体的なゴールとなる理想の人物像を明確にします。

キャリアパスの目標を定めることでその後の方針が決まるため、最初にゴールを作ることが重要です。

ここでは、まず以下の2つを各等級ごとに行い、結果を両面から検討しましょう。

  • (1)等級ごとの期待値」を行動・知識・マインドなどの項目に分けて書き出す
  • (2)会社で実際に活躍している人の特徴から「その等級の人に期待すること」を洗い出す

例えば、「一般的にリーダーレベルに期待すること」と「活躍しているリーダーのAさんのような人材になるための条件」は両面から検討した方が、再現性も会社独自の特色もあるキャリアパスとなります。

(1)「等級ごとの期待値」を行動・知識・マインドなどの項目に分けて書き出す

まずは、「この等級ならこれくらいの働きができていてほしい」という行動・知識・マインドなどを書き出し、等級ごとの期待値を一覧化しておきましょう。

スキル表の例▼

出典:電器堂

(2)会社で実際に活躍している人の特徴から「その等級の人に期待すること」を洗い出す

次に、「業績が高い」「仕事の効率が良い」「ミスが少ない」などの特性を持つ、社内で優秀な社員を何人か選び、以下の観点で分析し共通している部分を洗い出しましょう。

  • スキル・知識:対人関係能力・業務遂行能力・概念化能力(抽象化して本質を捉える)はどの程度あるか
  • 思想・価値観:業務に対してどのような目的意識を持っているのか
  • 行動特性:なぜその行動に至ったのか、ある状況下ではどのような行動をとるのか

思想・価値観の分析は客観的に評価できる適性検査、行動特性については本人へのインタビューなどの方法をとることがおすすめです。

また、ここでは等級ごとに優秀な社員をまんべんなく選ぶことが重要です。

平社員ばかり選んでしまうと「部長から役員になるためのキャリアパス」を作るには不十分であり、逆に役員ばかりでも「平社員がまず目指すべきキャリアパス」を作ることはできません。

以下のような階層に分け、それぞれの等級で優秀な人をゴールとしてキャリアパスを設計していくと良いでしょう。

  • 新人(平社員)
  • 中堅(リーダーレベル)
  • 部長(マネージャー)
  • 役員

2-2. 社員の現時点でのスキルを測定する

キャリアパス制度の導入には、社員の現時点でのスキルを把握することも重要です。

社員がどのキャリアステージにいるのかを評価することで、キャリアパスのゴールと照らし合わせたときに不足しているスキルがわかります。

スキル表と照らし合わせ、技術・行動・マインドなどの項目ごとに評価し、社員がそのポジションで期待される働きができているのかを確認すると良いでしょう。

社員のスキルは客観的に評価する必要があるため、業務成績に加え上司や同僚からの評価を参考にしましょう。

2-3. 研修制度の充実や現場の裁量権の見直し

求める人物像になるために必要なスキルがわかったら、そのスキルを身に付けることができる環境を整えましょう。

例えば、みずほフィナンシャルグループでは、以下のように研修制度を充実させ、キャリア支援に力を入れてます。

専門性を高めることにフォーカスした人材育成を行っており、社員が自身のキャリアを主体的に考え行動するための機会が豊富にあります。

出典:みずほフィナンシャルグループ

また岐阜大学医学部付属病院看護部では、看護師としての専門知識や技術を段階的に身につけるために「クリニカルラダー」を用いた教育が行われています。

必須の研修の他に、自分の意思で選択できる研修も用意されており、看護師のスペシャリストとなるまでの道筋が示されています。

出典:岐阜大学医学部付属病院

また研修制度の他に、現場の裁量権を大きくすることもスキルアップには有効です。

スキルや経験値を上げていくためには、今の自分より少しランクの高い仕事をすることを繰り返していく必要があります。

現場責任者の判断で部下に現等級より上の仕事を振れるようにすることや、メンバー自身がそうした仕事を取りに行ける環境があることは、社員の成長につながります。

社員がより柔軟にチャレンジできる環境を整えるために、現場の裁量権を大きくすることを検討してみましょう。

2-4. 人事評価制度を整備する

最後に、社員のスキルの習得状況に応じて評価する人事制度を整備しましょう。

キャリアパス制度が導入されスキルアップしても、明確な評価基準がなく公正に評価されなければ、社員のモチベーションは下がってしまいます。

そのため研修や裁量権の見直しなどのキャリア支援を実施した後は、スキルの習得度や業務成績の伸び率などを評価基準としましょう。

3. キャリアパス制度を導入するメリット・デメリット

キャリアパスを社内に導入する場合メリット・デメリットがあるため、それぞれを考慮して実行に移しましょう。

順に紹介していきます。

3-1. キャリアパス制度を導入するメリット

キャリアパス制度を導入するメリットは以下の2つです。

  • (1)社員のスキル・モチベーションアップにつながる
  • (2)採用活動を行いやすい

(1)社員のスキル・モチベーションアップにつながる

まず、キャアリアパスを設定することにより目標が具体的にわかるため、社員一人ひとりが自分のキャリアについて考えるようになり、日々の業務に対してより主体的に取り組むようになります

また、社員のモチベーションが向上すると全体の生産性も上がります。

企業が求める人材と、社員がなりたい将来像が一致することで、同じ目標に向かって進んでいくことができるでしょう。

(2)採用活動を行いやすい

2つ目に、採用活動を行いやすいというメリットがあります。

キャリアパスが設定されると、必要とする人物像や採用条件が明確になるため、採用におけるミスマッチを減らすことができます。

また、応募者にキャリアパスを提示することで、企業内で成長できる環境があるというイメージを持たせることができます。

3-2. キャリアパス制度を導入するデメリット

続いてキャリアパス制度を導入するデメリットについて説明します。

  • (1)社員のキャリアの選択肢を狭めてしまう
  • (2)要件を満たしても昇進を約束できない

(1)社員のキャリアの選択肢を狭めてしまう

キャリアパスを提示することにより、社員のキャリアの選択肢を狭めてしまう可能性があります。

多様な仕事を経験していく中で、新たな自分の強みが分かりキャリアが形成されていくものですが、ある程度キャリアパスを固定してしまうと、他の選択肢を選びづらくなります。

また、働く中でキャリアに対する考え方が変化することもあるため、柔軟な選択ができるようにしなくてはならないでしょう。

(2)要件を満たしても昇進を約束できない

もう1つのデメリットとして、キャリアパスの要件を満たしても昇進を約束できないことがあります。

本人の能力に関わらず、役職に空きがない場合には昇進が難しく、キャリアパス通りにいかないケースがあるのです。

目標のために努力してきても昇進が叶わなければ、社員のモチベーションは下がってしまうでしょう。

4. キャリアパス制度を上手に活用するポイント

3章でお話したメリット・デメリットを踏まえ、以下のポイントを意識してキャリアパスを有効活用してください。

それぞれ説明していきます。

4-1. キャリアパスの型に固執しすぎない

まずはキャリアパスの型に固執しすぎないようにしましょう。

というのも、キャリアパスはあくまで例の1つであり、社員全員が共感し目標とするわけではないからです。

キャリアパスは、社員一人ひとりの意志を尊重し企業と社員が双方に納得したものを設定することが重要となります。

そのため、社員と上司・人事担当者で面談の機会を設けるなどして、キャリアの考え方をすり合わせていくと良いでしょう。

4-2. 多様なロールモデルを用意する

社員の選択肢が増えるように、多様なロールモデルを用意しましょう。

以下のように社員一人ひとりのキャリア志向が異なることを理解し、様々なタイプの人が参考にできるものを設定することが大切です。

  • 専門分野のスペシャリストとして活躍したい
  • 幅広い分野の知識・経験を持つジェネラリストになりたい
  • 新しい仕事に挑戦してキャリアアップしていきたい
  • マネージャーとして組織の成長に貢献したい

多様なロールモデルの例として、コンサルタントのキャリアパスを以下に示しました。

出典:CAREER INCUBATION INC.

コンサルタントのスキルの活かし方は「プロフェッショナル」として働く道、「起業」する道、「事業会社」へ転職する道など様々です。

その分野のスペシャリストとして自身の専門性を高めていくのか、ある程度経験を積んだ後に組織をマネジメントする道に移っていくのか、同じ職種においても大きな分かれ目があると言えます。

そのため、キャリアパスは一本道ではなく枝分かれしており、本人の意思で選択できる環境があることが理想と言えるでしょう。

4-3. 状況に応じて柔軟に変更する

キャリアパスは状況に応じて柔軟に変更しましょう。

というのも、時代や価値観の変化に合わせて社員のニーズは変わってくるため、人事制度は定期的な見直しをして随時反映していく必要があるからです。

社員が働きやすい環境を考え、キャリアパス制度を有効に活用していきましょう。

まとめ

ここまでキャリアパスについて紹介してきましたがいかがでしたか?

キャリアパスは社員一人ひとりのモチベーションを向上させ、望む働き方を実現させるために重要です。

以下にキャリアパスの設定方法をまとめたので、順に実行して企業独自のキャリアパスを作成してみてください。

設定方法

  1. 理想の人物像を明確にする
  2. 社員の現時点でのスキルを測定する
  3. 研修制度の充実や現場の裁量権の見直し
  4. 人事評価制度を整備する

この記事があなたのお役に立てることを願っています。