美容師からの転職におすすめの職種は?経験を活かせる仕事を徹底解説

美容師から転職
  • 「美容師の仕事は好きだけど、将来のキャリアが不安」
  • 「美容業界しか知らないから、他の業界への転職は難しいかも」

と、美容師から異業種への転職について悩んでいませんか?

結論としては、美容師から異業種への転職も、昇進や年収アップを意識した将来的なキャリアアップも可能です。

ただし、他の業界や職種で通用する美容師の強みとは何かを理解したうえで転職活動をすることが重要といえるでしょう。

この記事では、転職のプロとして美容業界の転職をサポートしてきた私が、美容師の強みを活かせる職業や、初めての転職で気を付けるべきことを紹介していきます。

  1. 美容師が異業種へ転職する理由
  2. 美容業界以外でも通用する美容師の3つの強み
  3. 美容師からの転職におすすめの仕事19選
  4. 美容師から転職するときに気を付けるべき3つのポイント
  5. 美容師の転職におすすめの転職エージェント5選
  6. 転職エージェントをより効果的に利用する7ポイント
  7. 【図解】転職エージェント利用の流れ

この記事を読めば、他の業界に転職してよいのかという悩みが解決し、後悔しない決断ができるようになるでしょう。

1.美容師が異業種へ転職する理由

美容師を辞める方が異業種へ転職する理由としては、次の3つが特に多いようです。

ここからは、実際に美容師として働いた経験がある方の口コミやデータを参照しながら、1つずつ解説していきます。

1-1.給料の手取りが少ない

給与体系は職場によって異なりますが、一般的に美容師の給与は固定給+歩合制(インセンティブ)を採用している職場が多いです。

そのため、他の職種と比べて手取りが少ないことを理由に転職していく美容師やスタイリストが多く見られます。

実際に美容院で美容師の手取り額や給与事情を聞き取った方の口コミが以下になります。

さっき美容院で美容師さんにお話聞いたんですが

・手取り16万
・数十万するハサミや練習用のウィッグは自腹
・毎日遅くまで残業
・それでいて副業禁止

という鬼条件だそう。

好きなことなら全然いいとはいえ、それにしてもえぐい。

業界によってはそれが当たり前みたいになってる節がありますね汗

出典:Twitter

さらに、見習いや新人が従事するアシスタント職の場合はインセンティブがつかないため、固定給しかもらえない職場がほとんどです。

また、仮にアシスタントから美容師に上がることができても、20代前半のうちは特に給料が少なく、手取り額が月20万円に満たない方も少なくありません。

そのため、想定していたよりも稼げない、お金が貯まらないと悩む美容師やアシスタントが多いようです。

1-2.長時間労働が辛い

美容師は閉店後も片づけなどの時間があるため、必然的に労働時間が長くなりやすく、ストレスに感じ辞めていく方が多いです。

特に、新人の美容師やアシスタントほど労働時間が長くなりやすいでしょう。

その理由は、お客様から指名を取りインセンティブを稼げる美容師になるためには、閉店後も店に残り、ヘアカットやシャンプー、パーマなどの練習をして腕を磨くことが必要だからです。

そのため、長時間の立ち仕事が給与に見合わないと感じ、辞めていく美容師が多いようです。

実際に、サービス残業が多く、休日数の少ない職場で働いた経験がある元美容師の口コミが以下になります。

美容師時代は保険系全部自腹で手取り17万、皆勤で+1万だった。
ボーナスなし。閉店後に練習のため残ってても残業にはならず0時回ることもよくあった。
月の有給は2日だけ(毎週月曜日は定休日)
土日祝はほぼ絶対休めず、成人式の日は朝4時集合(手当て+1000円(日給)とかだったっけかな?)

出典:Twitter

1-3.将来への不安が大きい

自身の美容師としての将来性やキャリアへの不安が大きく、他の業界への転職を考える方も多いようです。

美容師の中には、起業を行い自身の美容院を開く方や、将来的に今いる美容室を辞めて独立することを考える方も多くいます。

しかし、結果的に資金が足りずに起業や独立を断念したり、当初の想定以上に客入りが悪く、早くも美容院を閉店してしまう方も少なくありません。

こうした美容師を間近で見てきたことによる将来への不安から、他業界への転職を考える方が多いです。

実際に、「美容師を辞めて転職したら世界が広がった人を知っている」という方の口コミが以下になります。

根性あることが、良いことばかりでは無いですから~。
美容師辞めた人を沢山知っていますが、美容師辞めたから不幸になったと言う人は居ない。まぁ美容師続けてたから不幸になったと言う人も見かけないですが、続けづらい職業だとは思います。

出典:Twitter

また、美容師として働きながら、他の職種で働く道を想定し、必要なスキルを磨く方もいます。

美容師の方もハードワークで時間が取れず気づいたら美容師でしか道がなく辞めた後困っている方もいっぱいいるのが現状でしょうし、違う分野でスキルや経験を積むのって自分の未来のためになるんですよね

出典:Twitter

2.美容業界以外でも通用する美容師の3つの強み

ここからは、美容師が異業種へ転職する場合に、応募先の企業へアピールすると効果的な「元美容師の強み」について解説していきます。

美容業界以外でも通用する美容師の強みは、以下の3つです。

2-1.美容師の専門知識と実務経験がある

元美容師の一番の強みは、美容に関しての専門知識を持っていることです。専門性の高い知識を持っている人材は、転職市場でも希少価値が高いでしょう。

例えば、美容器具や化粧品メーカーの営業職は、美容師としての専門知識を活かすのに最適な職種といえます。

美容器具や化粧品メーカーのクライアントは多岐にわたりますが、いずれも顧客に近い目線や「顧客の生の声」を重視している会社やお店ばかりです。

そのため、来店した顧客の悩みを解決できるメイクアップやパーソナルカラーの提案、最適な商品の紹介といった実務経験がある人材は、非常に市場価値が高いといえます。

また、美容業界内のクライアントを相手にする企業に就職すれば、元美容師の経験をコミュニケーションに活かせるメリットがあるでしょう。

2-2.クリエイティブな発想ができる

新しいものをゼロから生み出せるクリエイティブな発想ができることも、美容師の強みのひとつです。

美容師は、お客様の要望に合わせて最適なスタイリングを考え、世の中のトレンドに合わせて新たなヘアスタイルを生み出すことができます。

クリエイティブな発想は業界や職種を問わず重宝されるスキルですが、美容師としての経験を活かしたいなら、企画や提案に携わる職種がおすすめと言えるでしょう。

具体的には、自社製品を個人や会社に届ける道筋を考える商品企画や営業企画をおすすめします。その他、企業活動を社会に伝える広報職の適性も高いでしょう。

美容師の経験が活かせる職種は、この記事の3章でさらに詳しく紹介しています。

2-3.コミュニケーションスキルが高い

来店する顧客と会話で接する美容師の方に備わっているコミュニケーションスキルは大きな強みです。

美容師には、ヘアカットやパーマなどの技術以外にも、顧客が店内で心地よく過ごせるよう細かな気配りをするコミュニケーション能力の高さが求められます。

たとえば、マニュアルだけに頼らない臨機応変な接客や、親しみやすさを印象付けるための笑顔と立ち振る舞いを意識することは、美容師の世界でも必須のスキルでしょう。

人が求めているものを適切に読み取るコミュニケーション能力は、人と接することが多い営業職や企画職だけではなく、エンジニアやデザイナーといった技術職にも必要になります。

そのため、美容師の経験から得たコミュニケーション能力は、どの業界でも役立つ強みとなるでしょう。

3.美容師からの転職におすすめの仕事19選

ここからは、前章までで紹介した美容師の強みや経験を活かせる仕事を19種紹介します。

それでは、以下で詳しく解説していきます。

3-1.美容師の専門知識と実務経験が活かせる仕事

美容師以外で、美容に携わることができる職種の例をあげると、以下の通りです。

職種 仕事内容 想定年収
美容メーカーの営業職 自社製品の提案やプレゼン
クライアントはディーラーや美容室
400~550万円
美容ディーラーの営業職 美容商品の提案営業
美容室に合う様々な商品を提案
350~500万円
メイクアップアーティスト
ヘアメイクアップアーティスト
メイクやヘアメイクの施術 280~490万円
美容部員 百貨店や各美容ブランドの店舗での販売員 300~370万円
アイリスト アイサロンでの施術 250~350万円
ネイリスト ネイルサロンでの施術 200~330万円

この中でも美容メーカーの営業職は、元美容師が活躍しやすいのでおすすめです。

なぜなら、美容師として培った薬剤への知識が説得力に繋がるのはもちろん、元美容師としての肩書がクライアントとの距離をグッと近づけるからです。

一般的に、人は共通点がある相手ほど仲良くなりやすい特徴があります。美容院やディーラー相手にビジネスをする営業職として、元美容師以上にコミュニケーションに役立つ肩書はないでしょう。

そして、仕事で活躍できれば、やりがいが生まれ、給料UPにも繋がります。

美容師としての経歴を活かすのであれば、美容メーカーの営業職としての転職を検討してみましょう。

3-2.美容師のクリエイティブな発想が活かせる仕事

美容師のクリエイティブな発想を活かせる職種の例は、以下の通りです。

職種 種類 想定年収
企画職 商品企画 450~500万円
宣伝企画 450~500万円
広報企画 350~480万円
営業企画 450~550万円
ITエンジニア システム開発 500~550万円
ネットワーク設計・構築 550~650万円
通信インフラ設計・構築 550~640万円
運用保守、テクニカルサポート 400~500万円

上記の中でも特に、宣伝企画は元美容師の方に向いています。

その理由は、宣伝企画は世の中の動向やトレンドを敏感に察知し、商品やサービスの販売促進や認知度アップに活かす仕事だからです。

流行の最先端を行くお洒落に敏感になることが必須の美容師には特に適性が高いでしょう。

また、パソコンに苦手意識がない方であれば、IT業界のエンジニアとして働くこともおすすめできます。

エンジニアの募集の中には、未経験でも中途で採用し育成する意欲が高い企業空の求人も多いため、応募を検討してみるのも良いでしょう。

3-3.コミュニケーションスキルを活かせる仕事

美容師のコミュニケーションスキルを活かせる職種の例は、以下の通りです。

職種 種類 想定年収
営業職 販売・施策提案営業 250~550万円
事務職 一般事務・アシスタント 200~350万円
サービス職 ホテルスタッフ 300~400万円
アミューズメント施設スタッフ 300~350万円
アパレル店員 200~400万円

最もおすすめなのは年収アップの幅が大きい営業職ですが、営業やサービスの仕事と比べて残業や転勤が少ない事務職もおすすめします。

また、事務職は土日祝休みの企業が多いため、美容師として働いていた頃では難しかった規則的な生活や、ワークライフバランスを実現させることも可能でしょう。

補足:実務未経験の元美容師でも事務の内定を取ることは可能

事務職はExcelやPowerPointといったオフィスソフトの使用経験がないと採用されないのではないか、と不安を覚える方は多いです。

しかし実際のところ、企業の採用担当は履歴書に書けるようなオフィスソフトの使用経験(ハードスキル)よりも、コミュニケーション能力や協調性の有無(ソフトスキル)を重要視する場合がほとんどです。

そのため、高いコミュニケーションスキルを持っていることが期待される元美容師は、選考時点で有利である可能性が高いといえるでしょう。

4.美容師から転職するときに気を付けるべき3つのポイント

美容師が異業種に転職する際、あらかじめ転職活動のコツを知っておくことで、転職が成功する可能性が大きく上がります。

ここからは、美容師の転職活動で気を付けるべき3つのポイントを紹介していきます。

4-1.転職したい理由を明確にする

美容師から転職をする方は、多くの場合、現職に対して不満があるというのが理由です。

職場への不満を理由に転職することは悪いことではありません。

しかし、面接で天将理由を話す際に前職のマイナス面ばかりを伝えてしまうと、あまり印象が良くないことも事実です。

そのため、転職理由は相手にポジティブな印象を与えられるよう言い換えることが重要になります。

たとえば、次のような転職理由は面接官にポジティブに伝わりやすいでしょう。

  • 今後を見据えたうえで成長のために転職を決意した
  • 美容師の経験を活かし、新しい仕事にチャレンジすることで社会貢献がしたい

職場への不満を上記のような転職理由に言い換えることで、「目的のある転職を決断できる人」「成長意欲が高い人」という印象を与えることができます。

4-2.美容師の経験をアピールする

美容師からの転職を成功させるポイントは、自分が積み重ねてきた美容師としての経験を転職活動でアピールすることです。

また、自己PRは企業が自分に期待していることと、自分が企業にどのような価値を提供できるかの2点を意識して伝えるのがベストでしょう。

2章でも触れましたが、美容師の経歴のアピールに有効な自己PRとしては、次のようなものが挙げられます。

  • 来店するお客様や同じ職場で働く美容師・アシスタントと円滑なコミュニケーションが取れる
  • 悩みに寄り添い、最適な解決策を提案する傾聴力・提案力がある
  • 美容に関する商品や薬品への知見が深い
  • 型にはまらない自由でクリエイティブな発想ができる

これ以外にも、日々の業務を通して得たスキルや事務処理能力など、経験に応じて様々な自己PRが可能です。

まずは自分のアピールポイントを知るために、紙に書き出してみましょう。

4-3.転職エージェントを活用する

ここまで、美容師からの転職するときのポイントや、転職先におすすめの職種を紹介しました。

しかし、ここまでお話ししたすべてを自分ひとりだけで行うことは非常に難易度が高いです。

特に、労働時間が長く休日数が少ない職場も多い美容師の場合は、求人に応募し、応募書類を作成する時間も取りづらくなります。

美容師からの転職に失敗してしまう方は以下のような方が多いため、対策をしないまま転職活動に踏み切ることはリスクが高いと言えるでしょう。

  • きちんと準備をしないまま転職活動を始めてしまい、情報不足や焦る気持ちから満足の行く転職ができなかった。
  • 自分にあった仕事がわからないまま転職してしまい、結果的に早期離職してしまった。
  • 美容師としての経験やスキルをうまくアピールできず不採用を連発し、転職活動そのものに嫌気がさしてしまった。

上記のような失敗を防ぐためには、転職活動を手厚くサポートしてくれる転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントは、美容師としての経験や強みを理解したうえで、最適な就職先を紹介してくれる転職のプロです。

また、求人の選び方だけではなく、書類選考や面接対策のサポートをしてくれます。

そのため、自分ひとりで転職活動を行うより、転職に成功する可能性が上がるでしょう。

5.美容師の転職におすすめの転職エージェント5選

ここからは、美容師の転職におすすめの転職エージェントをご紹介します。

今回紹介する5社を、おすすめ順にランキング形式で紹介していきます。

順位 転職エージェント 総合評価
1位 マイナビエージェント ★★★★☆
4.2
2位 doda ★★★★☆
4.1
3位 リクルートエージェント ★★★★☆
4.0
4位 パソナキャリア ★★★☆☆
3.8
5位 ワークポート ★★★☆☆
3.7

以下でそれぞれ詳しく紹介します。

マイナビエージェント

※マイナビのプロモーションを含みます。

マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。

求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。

そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。

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2024年版dudaトップ画像

まとめ

ここまで、美容師がほかの業界へ転職するための方法やおすすめの職種について解説しましたが、いかがでしたか?

まずは、今回紹介した転職エージェント5社の中から、併用して2~3社ほど登録してみることをおすすめします。

順位 転職エージェント 総合評価
1位 マイナビエージェント ★★★★☆
4.2
2位 doda ★★★★☆
4.1
3位 リクルートエージェント ★★★★☆
4.0
4位 パソナキャリア ★★★☆☆
3.8
5位 ワークポート ★★★☆☆
3.7

※マイナビのプロモーションを含みます。

 

この記事が、美容師からの転職の良いサポートとなることを祈っています。