「薬剤師の仕事って大変なのかな…」
「薬剤師として働くのってどんな感じだろう?」
とお考えですね。
実際に、薬剤師の仕事は間違いが許されず、就職後も勉強を続ける必要があるなど、大変なことがとても多いと言えます。
そこで当サイトでは、薬剤師さんのリアルな声を集めるために、薬剤師73人を対象にアンケート調査を実施しました。
この記事では、これまで数多くの薬剤師転職を支援してきた私が、アンケート調査から得られた回答の中から薬剤師さんのリアルな声を抜粋し、やりがいや向いている人の特徴と合わせて紹介します。
- 薬剤師は大変…と感じる原因7選
- 薬剤師の大変なこと【職場別に解説】
- 薬剤師を退職・転職した理由は?【転職経験のある人に聞きました】
- 薬剤師の大変な仕事の中でもやりがいを感じるとき
- 薬剤師が向いている人の特徴
この記事を読めば、薬剤師の大変さとやりがいの両方が分かります。
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目次
1. 薬剤師は大変…と感じる原因7選
多くの方が薬剤師になるまでに大変な勉強を重ねた後に、薬剤師免許を取得されていますが、実際に薬剤師として働き出してからも、多くの方が「薬剤師は大変…」と感じられています。
そこで当サイトでは、どのような場面において薬剤師の仕事が大変だと思うかについて、薬剤師さん73人を対象に調査を行いました。
この章では、薬剤師が大変だと感じる原因を、薬剤師さんのリアルな声をもとに紹介します。
- 1-1.患者さんへの接客が大変
- 1-2.業務が多忙すぎて大変
- 1-3.在宅訪問の仕事がつらい
- 1-4.社会人になっても勉強し続けなくてはならない
- 1-5.1人での対応にプレッシャーを感じる
- 1-6.医師の対応に苦痛を感じる
- 1-7.管理職ゆえの大変さがある
早速、見ていきましょう。
1-1.患者さんへの接客が大変
多くの薬剤師さんが仕事を大変…と感じる理由の一つに、患者さんへの接客が挙げられます。無理難題や理不尽なことを言ってくる患者さんも多く、対応に苦慮する薬剤師さんが多く見られました。
クレーマーの対応が大変
1時間も説教を受けた
薬剤師の仕事は患者さんありきであるため、患者さん対応の大変さからストレスを感じている薬剤師さんはとても多いのです。
1-2.業務が多忙すぎて大変
業務が多忙すぎて、大変…と感じている薬剤師さんも多いです。業務が多忙な理由はさまざまですが、一例に処方箋枚数の多さ、業務過多が挙げられます。
とにかく業務量が多い
1日の平均処方箋枚数が300枚もあった
ただでさえ薬剤師の仕事は間違いが許されない業務が多く、そんな中で 仕事に追われることは、体力的精神的にきついと感じる薬剤師さんはとても多いです。
1-3.在宅訪問の仕事がつらい
近年は在宅薬局の取り組みをする調剤薬局も増えていますが、その在宅訪問が大変…と感じている薬剤師さんも多いです。在宅訪問があるために仕事が終わらない、そもそも訪問がしんどいなど、多くの薬剤師さんが新たな悩みを抱えています。
仕事量が多くなかなか終わらず大変
訪問することが精神的にしんどい
在宅薬局の仕事は店頭での接客とは異なる点も多く、かつ患者さんのご自宅への訪問はかなり気を遣うという声が多数聞かれました。また、多くの薬局が外来業務と並行しており、人手不足が大変さに拍車をかけていると考えられます。
1-4.社会人になっても勉強し続けなくてはならない
薬剤師として社会に出てからも、勉強し続けなくてはならないことが大変…と感じている薬剤師さんもとても多いです。実際に、2年に一度の調剤報酬改定や、新薬の知識、勤務先特有の情報など、薬剤師である期間は勉強し続けることになります。
大学で学んでいない内容を学ばなくてはならない
社会人になると勉強時間は仕事後や休日に確保しますが、仕事が多忙でその時間が取れない、体力的に厳しいという声は大変多いです。
知識をつけて業務を楽にするために勉強する必要性を感じていても、残業が多くてその時間が取れないために、業務が大変なまま…という負のスパイラルにはまってしまう方もいらっしゃいます。
1-5. 1人での対応にプレッシャーを感じる
勤務先のシフト状況や人手不足などにより、1人で患者さんの対応をすることにプレッシャーを感じる…という薬剤師さんの声もありました。頼れる人がいないことや、緊急事態に対応できないなど、悲痛な叫びが聞かれています。
セルフチェックしかできないのは精神的にキツイ
1人でもスピード感と正確さを求められるのが大変
薬剤師さんは責任感の強いかたが多いですが、1人で対応することは業務量とストレス面の双方で厳しく、多くの薬剤師さんがプレッシャーに耐えながら仕事をされています。
薬剤師の増員を依頼しても対応してもらえないなど、過酷な状況下で働かれている薬剤師さんも多いです。
1-6.医師の対応に苦痛を感じる
処方箋をチェックした際に、医師に照会を行う対応が苦痛…と感じる薬剤師さんも多いです。医師の中には癖の強い人も多く、連絡しただけで怒られる、話を聞いてもらえないなど、苦慮しながらも対応せざるを得ないために気が重い、という声が聞かれました。
医師への疑義照会は気が重い
医師への疑義照会は、薬剤師法24条によって義務付けられており、処方内容に疑問点が発生した場合は必ず行わなくてはなりません。ただでさえ多忙を極める中で、憂鬱になりながら医師の対応をしている薬剤師さんは多くいらっしゃいます。
1-7.管理職ゆえの大変さがある
薬剤師として順調にキャリアを積んでいても、管理職特有の大変さがある…という薬剤師さんもいらっしゃいます。管理職として部下を持ち、何か起きたときに責任を取るというプレッシャーは、調剤や接客とは異なる大変さがあるのです。
管理職としての責任は重い
人を管理する立場となると、全く予期しない出来事が起きたり、そもそもマネジメントするうえでのお手本となる人がいなかったりと、職場によってその大変さは異なります。さまざまな部下を抱え、毎日手探りで仕事を進めている管理職の方も多いでしょう。
2.薬剤師の大変なこと【職場別に解説】
この章では、薬剤師が大変だと感じることを職場別に解説します。ご自身が希望する職場の情報をぜひチェックしてみてください。
- 2-1.調剤薬局|人間関係と薬局特有の大変さがある
- 2-2.ドラッグストア|調剤や医薬品販売以外の業務が多く大変
- 2-3.病院|求められる薬学レベルの高さと医師や看護師との関わり
- 2-4.企業|薬学の専門性を追求するからこその大変さがある
早速、見ていきましょう。
2-1.調剤薬局|人間関係と薬局特有の大変さがある
調剤薬局で働く薬剤師さんから聞かれる大変さの多くは、人間関係にあります。狭い空間の中で多くの人が働くため、良くも悪くも人間関係が密になってしまい、トラブルにつながることもあるのです。
また、門前薬局の場合、その診療科特有の苦労も多いと言えます。
小規模薬局ゆえの負担が大きかった
精神科門前薬局の勤務はつらい
正確に調剤をおこなうことの大変さに加え、それぞれの薬局ごとに特徴があるため、どのような職場環境なのかは薬局ごとに異なる点も多いのです。
2-2.ドラッグストア|調剤や医薬品販売以外の業務が多く大変
ドラッグストアは業務の幅が広く、かつ扱う医薬品が多いことに大変さを感じる薬剤師さんが多いです。お客様から見ると、誰が薬剤師なのかの見分けはつかないため、日用品販売や品出しなどの調剤以外の業務も対応する必要があります。
中には、利益至上主義の会社もあり、薬剤師の存在意義を疑問を感じる方もいらっしゃいます。
会社の方針に疑問を感じる
また自社ブランドのオリジナル商品があり積極的に買ってもらうよう接客の研修が行われ、薬剤師として疑問を感じていました。
また毎日日報を書き、上司へ提出することが義務付けられ、仕事が終わり家に帰っても日報を書くばかりで、薬の勉強する時間がうまく取れませんでした。
薬剤師以外の仕事が多く、長時間労働だった
ドラッグストアは朝から晩まで営業している店舗も多く、正社員薬剤師は長時間勤務となる人も多いです。会社によっては研修会もあり、自分の時間がない…と悩まれるかたもいらっしゃいます。
2-3.病院|求められる薬学レベルの高さと医師や看護師との関わり
病院薬剤師は、他の薬剤師職種とくらべて業務の幅が広く、最新の薬学知識も求められます。また、医師や看護師などのコメディカルとの関わりも多く、各専門分野への理解や、高いコミュニケーション能力が必要とされやすいです。
中には薬剤師に強く当たる医師や看護師もいるため、人間関係に悩む薬剤師さんも多いです。
院内処方が多く病棟に行けないうえ、院長の指示が絶対だった
認知症の方の担当をしたときはつらかった
大学病院勤務の場合、担当の診療科によって対応が大きく変わることもあります。また病院特有の夜勤があることも、大変なことの一つと言えます。
2-4.企業|薬学の専門性を追求するからこその大変さがある
企業に勤務する薬剤師にはさまざまな職種があり、その仕事内容によって大変なことは異なります。調剤などの業務はなくても、研究開発などの専門性を極める仕事が多い点が特徴です。
企業によっては、薬剤師が1人しかいないという職場も多く、全ての業務を1人でこなすことは、体力的精神的にも辛いと感じるかたは多くいらっしゃいます。
アイデアを出すことと新規商品の立ち上げのプレッシャー
部署に薬剤師が自分だけで全ての責任を担っていた
企業薬剤師として勤務することは、調剤薬局とは違う業務の幅広さや責任の重さがあり大変と感じる薬剤師さんが多いです。
3.薬剤師を退職・転職した理由は?【転職経験のある人に聞きました】
大変なことが多い薬剤師ですが、業界全体で退職・転職するかたも多いです。この章では転職経験のある薬剤師さんへ、薬剤師を退職・転職した理由をお聞きしたところ、大きく以下の5つに分けられました。
順番にご紹介します。
3-1.人間関係の悪さや上司のパワハラ
薬剤師さんが転職する理由として最も多いものとして、人間関係の悪さや、上司のパワハラが挙げられます。特に「女性が多い職場特有の人間関係に嫌気が指した」というコメントが多数寄せられています。
人間関係が悪かった
人間関係が悪化し、居場所がなくなった
上司のパワハラにより精神を病んだ
年収や勤務時間に不満はなくても、人間関係が悪くて働きづらい、職場に行きたくないという悩みを抱える人は多いようです。
特に調剤薬局などの狭い職場のコミュニティの中で、他の薬剤師や事務員との仲が上手くいかなかったり、上司である管理薬剤師と馬が合わず大変な思いをするということは良く聞かれます。
3-2.給料のわりに残業が多かった
給料のわりに残業が多い、残業代がきちんとつかないということも、退職・転職理由として多く挙げられるものの一つです。仕事内容や人間関係に不満はなくても、給与面での不満や残業の多さを理由に転職を考える薬剤師さんもいます。
残業が多いのに給料が安かった
仕事が給料に見合わなかった
薬剤師業界は、勤務先によって残業時間と給料が比例しない、長く勤務しても給料が上がらないことはよくあります。残業手当が付いていても給与が忙しさに見合わないことや、残業の多さから自分の時間がとれないことも転職理由となっています。
3-3.休みが取れなかったから
休みが取れないことも、多くの薬剤師さんの退職・転職理由となっています。薬剤師の職場の多くはシフト制であることから、人手不足で休日出勤が多い、パート薬剤師が出勤できないときのしわ寄せが多いなど、大変な思いをする薬剤師さんはとても多いです。
営業時間が長いうえに休みが取れなかった
休みが取りにくい環境だった
週に2回休みたいと思って「週休2日制」の職場を選んだら、休みが少なかった…という話をよく聞きます。これは、週休2日制が「1週間に2日休みがある週が月に1回以上あること」を指すため、毎週必ず2日休みがあるわけではないからです。
このため、毎週必ず2日休みたいときは「完全週休2日制」の職場を選ぶようにしましょう。
3-4.ライフイベントや家庭を優先した
結婚や妊娠によるライフイベントの変化や家庭や生活の変化を優先することもよくある転職理由のひとつです。配偶者の転勤による転職や、結婚や出産などのライフスタイルの変化を機に一度退職し、後に復職をする女性の薬剤師も多いです。
子供の小学校進学を機に転職した
子供との時間を増やしたいと思った
プライベートを優先し、地元に帰るため
薬剤師は資格専門職であるため、「他の職場でも能力を認めてもらいやすい」といった背景から転職を決意される方は多いです。薬剤師は常に人手不足の傾向があるため、他業界とは異なりブランクがあっても転職がしやすいことも理由と言えるでしょう。
3-5.キャリアアップのため
薬剤師のキャリアアップや新しい仕事にチャレンジしたいという希望から、転職する方も多くいます。ルーティンで仕事をするよりも、自分のスキルを磨きたい、新しい環境でチャレンジしたいと転職するかたも多いのです。
専門的で高度な技術を学びたいと思った
更に経験を積み薬剤師としての幅を広げたいと思った
また、今のスキルのみでは他の会社では通用しないと感じて転職を決めたり、昇給や昇進を希望してもポストに空きがないために別の職場に移るケースも多く見られます。
このように薬剤師は大変なことが多いですが、やりがいがあるという話も多く聞かれます。次章では、薬剤師がやりがいを感じることについて紹介します。
4.薬剤師の大変な仕事の中でもやりがいを感じるとき
薬剤師は仕事が大変だからこそ、やりがいを感じることも多くあります。この章では、薬剤師さんが日々の仕事の中で感じているやりがいについて、お伝えします。
- 4-1.患者さんから感謝されたとき
- 4-2.患者さんと信頼関係を築けたと感じたとき
- 4-3.患者さんの回復を間近で感じられたとき
- 4-4.職員間で協力して大量の業務を進められたとき
- 4-5.チーム医療で仕事をしていると感じるとき
早速見ていきましょう。
4-1.患者さんから感謝されたとき
薬剤師さんがやりがいを感じるときとして最も多く挙げられたのが、患者さんから感謝されたときです。患者さんのお役に立てたことを実感し「ありがとう」の言葉を受け取ったときは、大変な薬剤師を頑張ってきてよかったと思う瞬間と言えるでしょう。
リピーターになってくれると嬉しい
「ありがとう」と言ってもらえる仕事
この一言をもらったときに、日頃の疲れやネガティブな感情が全て報われるとおっしゃる薬剤師さんもいらっしゃいました。
4-2.患者さんと信頼関係を築けたと感じたとき
患者さんと信頼関係を築けたと感じたときも、多くの薬剤師さんがやりがいを感じるときとして挙げられました。長く薬局に来られている患者さんや、かかりつけ、在宅など接点が多い患者さんとの信頼関係を築けたとき、薬剤師としての存在意義とやりがいを感じるという声が多く聞かれています。
患者さんが心を開いてくれるようになった
患者さんが相談をしてくださるようになった
患者さんのためにお役に立ちたいと思い、その努力が実ったときの喜びは何にも代えがたいものと言えるでしょう。
4-3.患者さんの回復を間近で感じられたとき
患者さんの回復を間近で感じられたときも、多くの薬剤師さんがやりがいを感じるとおっしゃっています。薬を通じて患者さんを支え、回復されて元気になった姿を見たときの喜びはとても大きなものでしょう。
入院時から退院までを見届けられることがやりがい
処方した薬が患者さんに適切な効果を現したときはもちろん、薬剤師さんがヒヤリングして勧めた科で原因が分かり、症状の改善につながったという喜びの声も聞かれました。
4-4.職員間で協力して大量の業務を進められたとき
職員間で協力して、大量の業務を進められたときも、薬剤師さんがやりがいを感じるときとして挙げられています。薬剤師の職場は人手不足や業務過多などの理由で、忙しいところは大変多いです。そんな中で、同僚と協力して大量業務を進められたときは、やりがいとして大きな達成感や爽快感を得られるのでしょう。
チームワーク良く業務をおこなったときに達成感がある
忙しいときでも、職員同士で協力して仕事が進められる職場環境であることは、働きやすさややりがいを得るという観点でとても大切なことであると言えます。
4-5.チーム医療で仕事をしていると感じるとき
チーム医療で仕事をしていると感じるときも、多くの薬剤師さんからやりがいを感じるとの声が聞かれました。医師や看護師と連携しながら、患者さんの回復のお役立てができることは、医療者の一員であることを強く感じ、自身の役割を果たしていると実感できるためと考えられます。
他のコメディカルから頼られると嬉しい
チーム医療により最適な医療を提供している実感がある
今後はチーム医療の重要性がより一層求められることから、チームワークで仕事ができる薬剤師のニーズは高く、同時にやりがいを感じる人も増えるでしょう。
5.薬剤師が向いている人の特徴
この章では、薬剤師の仕事が向いている人の特徴をお伝えします。大変と言われる薬剤師ですが、以下に当てはまるかたは、薬剤師に向いていると言えます。
- 5-1.正確さを求められる細かい作業が好きな人
- 5-2.患者の健康に対して責任感を持って仕事ができる人
- 5-3.継続的に勉強する向上心のある人
- 5-4.コミュニケーション力のある人
- 5-5.薬学に加えて化学が好きな人
早速見ていきましょう。
5-1.正確さを求められる細かい作業が好きな人
正確さを求められる細かい作業が好きな人は、薬剤師に向いていると言えます。
薬剤師の調剤業務では、量を少しでも間違えると患者さんの健康に影響が出てしまうため、誤差を許さない細かい作業が求められるからです。
ミリ単位での調剤となることも多く、慎重さをもって正確に作業することが何よりも求められます。スピーディーな作業が求められる状況下でも、正確さは薬剤師として絶対に外せないポイントです。
5-2.患者の健康に対して責任感を持って仕事ができる人
患者さんの健康に対して責任感を持って仕事ができる人も、薬剤師に向いている特徴の一つです。
薬剤師の調剤や処方箋対応は、ただ医師の指示通りの処方をすればよいのではなく、内容をしっかりと確認し、疑問点があれば医師に照会をおこなうなどの対応が必要となります。
このため、薬を正しく提供することはもちろん、自身の処方が薬剤師として患者さんの健康に直接影響を及ぼすことを認識し、責任や緊張感をもって対応することが求められているのです。
5-3.継続的に勉強する向上心のある人
継続的に勉強する向上心を持つことは、薬剤師として欠かせません。
学生時代に一通りの薬学を勉強していても、入社後にも新薬の発売や調剤報酬の改定など、薬剤師は変化がとても多い業界です。また、副作用についても新たに発見されることが多く、従来の知識のまま調剤をすると、患者に健康被害が及ぶリスクがあります。
また、厚生労働省は薬剤師の養成において、以下を発表しています。(出典:厚生労働省)
薬学部6年卒業時に必要とされている資質(一部抜粋)
薬学・医療の進歩に対応するために、医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有する。
このように、患者さんにより良い医療を提供するために、継続的に勉強を続ける向上心は必須と言えます。
5-4.コミュニケーション力のある人
コミュニケーション力のある人も、薬剤師に向いている特徴の一つです。
薬剤師は患者さんに薬を渡すとき、薬の効果効能や副作用、服用法について説明する義務があります。患者さんへ正しく説明をおこなうためには、薬学の正しい知識に加え、相手に理解してもらうためのコミュニケーション力が求められるのです。
患者さんへ説明をする際は、極力専門用語などの難しい言葉を使わず、相手の目線に立って理解ができるような説明をすることが非常に重要です。
薬剤師の説明能力によって、患者さんの理解度が変わり、薬を正しく服薬されるかどうかも変わってくるため、コミュニケーション力がある人でも、伝え方を磨き続けることは薬剤師として大切と言えます。
5-5.薬学に加えて化学が好きな人
薬学に加えて化学が好きな人も、薬剤師に向いている人の特徴と言えます。
薬学は化学の分野に属する学問であり、薬が患者に及ぼす効果を正確に知るためには、薬の成分などについて化学的視点から正しい知識を得ることが必要です。
また、化学の知識があれば、各物質にどのような効果があるのかや、最新の薬学の理論なども理解しやすいため、安全な調剤が可能となります。
化学好きであることで、継続的な勉強がしやすくなる点も大きなメリットと言えるでしょう。
さいごに
薬剤師の仕事で大変なことや、やりがいについて、薬剤師さんの声をもとに解説しました。
薬剤師は調剤において間違いが許されないことや、入社後も勉強をし続ける必要があるなど、大変なことが多い点は事実です。
その反面、患者さんとの信頼関係を築けたときには大きなやりがいも得られる仕事と言えます。
あなたが薬剤師になる選択をされ、充実した人生を送られることを応援しています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。