【薬剤師73人に調査】仕事で大変なことは?その原因ややりがいと合わせて紹介

派遣薬剤師におすすめの派遣会社6社【あなたは派遣薬剤師に向いている?】

「薬剤師の仕事って大変なのかな…」
「薬剤師として働くのってどんな感じだろう?」

とお考えですね。

実際に、薬剤師の仕事は間違いが許されず、就職後も勉強を続ける必要があるなど、大変なことがとても多いと言えます。

そこで当サイトでは、薬剤師さんのリアルな声を集めるために、薬剤師73人を対象にアンケート調査を実施しました。

薬剤師アンケート

この記事では、これまで数多くの薬剤師転職を支援してきた私が、アンケート調査から得られた回答の中から薬剤師さんのリアルな声を抜粋し、やりがいや向いている人の特徴と合わせて紹介します。

  1. 薬剤師は大変…と感じる原因7選
  2. 薬剤師の大変なこと【職場別に解説】
  3. 薬剤師を退職・転職した理由は?【転職経験のある人に聞きました】
  4. 薬剤師の大変な仕事の中でもやりがいを感じるとき
  5. 薬剤師が向いている人の特徴

この記事を読めば、薬剤師の大変さとやりがいの両方が分かります。

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1. 薬剤師は大変…と感じる原因7選

多くの方が薬剤師になるまでに大変な勉強を重ねた後に、薬剤師免許を取得されていますが、実際に薬剤師として働き出してからも、多くの方が「薬剤師は大変…」と感じられています。

そこで当サイトでは、どのような場面において薬剤師の仕事が大変だと思うかについて、薬剤師さん73人を対象に調査を行いました。

この章では、薬剤師が大変だと感じる原因を、薬剤師さんのリアルな声をもとに紹介します。

早速、見ていきましょう。

1-1.患者さんへの接客が大変

多くの薬剤師さんが仕事を大変…と感じる理由の一つに、患者さんへの接客が挙げられます。無理難題や理不尽なことを言ってくる患者さんも多く、対応に苦慮する薬剤師さんが多く見られました。

クレーマーの対応が大変

口コミ・評判

調剤薬局勤務(26歳)
接客業務が最も大変でした。具体的には、クレーマーに近い患者さんの対応に苦労しました。期限の切れた処方箋をなんとかしろと言われたり、法律上不可能であることを無理強いする患者さんが多く、説得するのが大変でした。

1時間も説教を受けた

口コミ・評判

調剤併設型ドラッグストア勤務(37歳)
調剤の患者様が処方箋を持って来て、粉や一包化をして投薬している中、OTCのお客様の対応に困ることが、多かったです。中でも、調剤の患者様を対応して、投薬した直後に、別のレジに並んでいたお客様が、突然、こちらに来て、何でレジに入らないのかと、カバンで叩こうとして来て、その後、1時間あまり、説教を受けました。

薬剤師の仕事は患者さんありきであるため、患者さん対応の大変さからストレスを感じている薬剤師さんはとても多いのです。

1-2.業務が多忙すぎて大変

業務が多忙すぎて、大変…と感じている薬剤師さんも多いです。業務が多忙な理由はさまざまですが、一例に処方箋枚数の多さ、業務過多が挙げられます。

とにかく業務量が多い

口コミ・評判

病院勤務(30歳)
外来も院内処方の病院であったために、すごい量の外来処方を調剤監査して、ハイリスク薬はカウンターで説明して、なおかつ、担当病棟の薬剤師としての業務もして、チーム医療のカンファレンスにも入ってととにかく一日中時間に追われながら仕事をこなさないといけないことです。入院患者の処方内容もきちんと確認しないといけないので、把握するのが大変でした。

1日の平均処方箋枚数が300枚もあった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(33歳)
1日の平均処方箋枚数が300枚程度で調剤、服薬指導、薬歴入力を行うだけで手いっぱいだった。前職では薬歴の締め切りがあって、月末には大量の薬歴を完成しなければならなかった。上司には薬歴をチェックされその内容について指導されることもあった。毎日数をこなすだけで精一杯だった。

ただでさえ薬剤師の仕事は間違いが許されない業務が多く、そんな中で 仕事に追われることは、体力的精神的にきついと感じる薬剤師さんはとても多いです。

1-3.在宅訪問の仕事がつらい

近年は在宅薬局の取り組みをする調剤薬局も増えていますが、その在宅訪問が大変…と感じている薬剤師さんも多いです。在宅訪問があるために仕事が終わらない、そもそも訪問がしんどいなど、多くの薬剤師さんが新たな悩みを抱えています。

仕事量が多くなかなか終わらず大変

口コミ・評判

調剤併設型ドラッグストア勤務(34歳)
施設在宅業務が大変でした。週に1回の往診があり、同行した後に調剤、監査を行っていました。医師やケアマネさんへの報告書の作成や、ご家族への請求書の作成など、店舗に配属された薬剤師がみんなで力を合わせて残業してやらなければ仕事が終わらない状況でした。薬剤師の人数が少なかったので、外来業務をしながら施設の準備をしなくてはならず、大変だったと感じます。

訪問することが精神的にしんどい

口コミ・評判

調剤薬局勤務(25歳)
在宅業務(居宅療養管理指導)で、主にガン末期患者さんの見取り専門の病院と提携しての居宅訪問が大変だった。ほぼ見取りで患者様自身もご家族もバタバタとした中で自宅に上がりこみ、訪問することが精神的にしんどかった。家族に訪問(配達)を断られることもしばしばあった。一度薬を届けただけで亡くなる方もいれば、度々急変して時間に関係なく麻薬の緊急配達などをしないといけない場合もあり、外来もこなしながら居宅に振り回されることで従業員全員が疲弊してしまっていた。

在宅薬局の仕事は店頭での接客とは異なる点も多く、かつ患者さんのご自宅への訪問はかなり気を遣うという声が多数聞かれました。また、多くの薬局が外来業務と並行しており、人手不足が大変さに拍車をかけていると考えられます。

1-4.社会人になっても勉強し続けなくてはならない

薬剤師として社会に出てからも、勉強し続けなくてはならないことが大変…と感じている薬剤師さんもとても多いです。実際に、2年に一度の調剤報酬改定や、新薬の知識、勤務先特有の情報など、薬剤師である期間は勉強し続けることになります

大学で学んでいない内容を学ばなくてはならない

口コミ・評判

調剤薬局勤務(26歳)
漢方(中医学)も取り扱っていたが、その内容は大学では全く学んでいない内容だったので、一から学ばなければならなかった。それに加えて通常の西洋薬もかなりの種類扱っていたので、勉強するべきことがとても多かった。残業で帰りも遅かったので、それ以外に自分で勉強する時間を作って学んでいくことは、体力的にかなり難しかった。

社会人になると勉強時間は仕事後や休日に確保しますが、仕事が多忙でその時間が取れない、体力的に厳しいという声は大変多いです。

知識をつけて業務を楽にするために勉強する必要性を感じていても、残業が多くてその時間が取れないために、業務が大変なまま…という負のスパイラルにはまってしまう方もいらっしゃいます。

1-5. 1人での対応にプレッシャーを感じる

勤務先のシフト状況や人手不足などにより、1人で患者さんの対応をすることにプレッシャーを感じる…という薬剤師さんの声もありました。頼れる人がいないことや、緊急事態に対応できないなど、悲痛な叫びが聞かれています。

セルフチェックしかできないのは精神的にキツイ

口コミ・評判

調剤薬局勤務(37歳)
薬局の開店前に患者さんが列を作って待っている日があり、事務1人薬剤師1人で対応しなくてはならなかったこと。クレーム対応しつつ急かされながら1人で調剤や投薬をするのも大変で、せめて朝の分の人員を増やして欲しかった。セルフチェックしかできないというプレッシャーもあった。

1人でもスピード感と正確さを求められるのが大変

口コミ・評判

調剤薬局勤務(28歳)
一人で薬の内容をパソコンに入力・他の薬との相性や飲む量など問題ないか(特にお子様は体重や年齢も含めて)の確認、薬を用意(粉や水薬の場合混ぜる事もある)し、間違い無いか確認。職業として当たり前の作業だが一人の場合、早さと正確さを両立させるのが大変だった。遅いと当然迷惑をかけるし、かといって手抜きやミスはダメなので。

薬剤師さんは責任感の強いかたが多いですが、1人で対応することは業務量とストレス面の双方で厳しく、多くの薬剤師さんがプレッシャーに耐えながら仕事をされています。

薬剤師の増員を依頼しても対応してもらえないなど、過酷な状況下で働かれている薬剤師さんも多いです。

1-6.医師の対応に苦痛を感じる

処方箋をチェックした際に、医師に照会を行う対応が苦痛…と感じる薬剤師さんも多いです。医師の中には癖の強い人も多く、連絡しただけで怒られる、話を聞いてもらえないなど、苦慮しながらも対応せざるを得ないために気が重い、という声が聞かれました。

医師への疑義照会は気が重い

口コミ・評判

病院勤務(38歳)
処方内容の確認。薬によっては飲み合わせに問題があったり、特定の疾患の方に処方してはいけない薬があるので、処方箋を見て気になる点があればその都度医師に確認しなければいけないところが大変だった。外来患者の処方だと、医師の診察中に問い合わせなきゃいけないこともあり、医師によっては問い合わせただけで声を荒げてしまう人もいたので、確認する時は気が重くなった。

医師への疑義照会は、薬剤師法24条によって義務付けられており、処方内容に疑問点が発生した場合は必ず行わなくてはなりません。ただでさえ多忙を極める中で、憂鬱になりながら医師の対応をしている薬剤師さんは多くいらっしゃいます。

1-7.管理職ゆえの大変さがある

薬剤師として順調にキャリアを積んでいても、管理職特有の大変さがある…という薬剤師さんもいらっしゃいます。管理職として部下を持ち、何か起きたときに責任を取るというプレッシャーは、調剤や接客とは異なる大変さがあるのです。

管理職としての責任は重い

口コミ・評判

病院勤務(50歳)
多くの業務を経験しましたが、やはり薬剤部の管理職が最も大変でした。業務だけこなすのであれば自分の努力で何とかなる場合もありますが、管理職だと他部門との折衝や何か問題が起こった時には責任を取る立場になるので、常に緊張感と部員の状況を把握する必要がありました。これが疲れました。

人を管理する立場となると、全く予期しない出来事が起きたり、そもそもマネジメントするうえでのお手本となる人がいなかったりと、職場によってその大変さは異なります。さまざまな部下を抱え、毎日手探りで仕事を進めている管理職の方も多いでしょう。

2.薬剤師の大変なこと【職場別に解説】

この章では、薬剤師が大変だと感じることを職場別に解説します。ご自身が希望する職場の情報をぜひチェックしてみてください。

早速、見ていきましょう。

2-1.調剤薬局|人間関係と薬局特有の大変さがある

調剤薬局で働く薬剤師さんから聞かれる大変さの多くは、人間関係にあります。狭い空間の中で多くの人が働くため、良くも悪くも人間関係が密になってしまい、トラブルにつながることもあるのです。

また、門前薬局の場合、その診療科特有の苦労も多いと言えます。

小規模薬局ゆえの負担が大きかった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(39歳)
個人調剤薬局で働いていたこともあり、正社員は社長と私の二人で、働いて数年で管理薬剤師になりました。また、社長も薬局にいない時間も多かったので、しわ寄せなどは多く、負担が大きかったです。また、薬局はあいてる時間が長いため、パートの方が多いと自然と正社員が長時間労働することもあり、体力勝負でした。個人薬局のため、薬剤師が一人になる時間もあったため、患者さんが重なると大変でした。

精神科門前薬局の勤務はつらい

口コミ・評判

調剤薬局勤務(33歳)
精神科の方への投薬、服薬説明や体調変化確認など。伝えすぎても不安にさせてしまうため、どの情報を伝えるべきか、とても気を使い大変な店でした。また入浴を毎日しない方がほとんどだったため、夏になると非常に体臭が強くなったり、尿の匂いが一気に薬局内に充満するため、それをこらえながら薬についての確認をするのは大変でした。

正確に調剤をおこなうことの大変さに加え、それぞれの薬局ごとに特徴があるため、どのような職場環境なのかは薬局ごとに異なる点も多いのです。

2-2.ドラッグストア|調剤や医薬品販売以外の業務が多く大変

ドラッグストアは業務の幅が広く、かつ扱う医薬品が多いことに大変さを感じる薬剤師さんが多いです。お客様から見ると、誰が薬剤師なのかの見分けはつかないため、日用品販売や品出しなどの調剤以外の業務も対応する必要があります。

中には、利益至上主義の会社もあり、薬剤師の存在意義を疑問を感じる方もいらっしゃいます。

会社の方針に疑問を感じる

口コミ・評判

調剤併設型ドラッグストア勤務(26歳)
薬剤師としてのスキル向上はにのつぎで、会社全体としての売り上げを常に意識し、研修会などが開催されていました。
また自社ブランドのオリジナル商品があり積極的に買ってもらうよう接客の研修が行われ、薬剤師として疑問を感じていました。
また毎日日報を書き、上司へ提出することが義務付けられ、仕事が終わり家に帰っても日報を書くばかりで、薬の勉強する時間がうまく取れませんでした。

薬剤師以外の仕事が多く、長時間労働だった

口コミ・評判

ドラッグストア(OTC販売)勤務(25歳)
薬剤師なのにドラックストアなので、他の仕事が多く、薬剤師としての仕事は少ない方でした。なのに長い時間働いていないといけなかったり、勉強する時間の確保ができなかったりと、自分のスキルをアップすることができないまま時間が経過していくことに納得できない自分もいました。直接患者さんとたくさん関わっていたかったです

ドラッグストアは朝から晩まで営業している店舗も多く、正社員薬剤師は長時間勤務となる人も多いです。会社によっては研修会もあり、自分の時間がない…と悩まれるかたもいらっしゃいます。

2-3.病院|求められる薬学レベルの高さと医師や看護師との関わり

病院薬剤師は、他の薬剤師職種とくらべて業務の幅が広く、最新の薬学知識も求められます。また、医師や看護師などのコメディカルとの関わりも多く、各専門分野への理解や、高いコミュニケーション能力が必要とされやすいです。

中には薬剤師に強く当たる医師や看護師もいるため、人間関係に悩む薬剤師さんも多いです。

院内処方が多く病棟に行けないうえ、院長の指示が絶対だった

口コミ・評判

病院勤務(25歳)
平日は午前中から昼過ぎまでは、大抵、外来患者さんの院内調剤業務ばかりで終わってしまい、ほとんど病棟活動に行くことが出来ないし、とても調剤室が狭いので身動きするのも大変だった。また、院長が言うことが絶対な雰囲気だったので、他で代用できるような薬剤も絶対に用意しなくてはならない状況だった。

認知症の方の担当をしたときはつらかった

口コミ・評判

病院勤務(32歳)
ご高齢の認知症を患っている患者さんへのお薬の説明が一番大変でした。本当に理解されているのか、薬はきちんと説明をしないと命に関わることなのでとても大変でした。体力的には全く問題はなかったのですが、精神的に非常に疲れてしまう作業でした。認知症の方の担当をするのは自分自身がうつ病になってしまうかもしれないと思うほど大変でした。

大学病院勤務の場合、担当の診療科によって対応が大きく変わることもあります。また病院特有の夜勤があることも、大変なことの一つと言えます。

2-4.企業|薬学の専門性を追求するからこその大変さがある

企業に勤務する薬剤師にはさまざまな職種があり、その仕事内容によって大変なことは異なります。調剤などの業務はなくても、研究開発などの専門性を極める仕事が多い点が特徴です。

企業によっては、薬剤師が1人しかいないという職場も多く、全ての業務を1人でこなすことは、体力的精神的にも辛いと感じるかたは多くいらっしゃいます。

アイデアを出すことと新規商品の立ち上げのプレッシャー

口コミ・評判

企業勤務(研究開発)(31歳)
研究開発職だったので、新規商品の開発が当然大変でした。何もないとこからの開発なので知識が豊富とかだけでは解決しません。時には突拍子もないアイデアなども必要でした。いつまでも定番商品だけでやっていけるような業界だけではなかったので新規商品の立ち上げというプレッシャーと戦いながら仕事をしてました。しかし市場に自分の使った商品が出回っているという嬉しさもありました。

部署に薬剤師が自分だけで全ての責任を担っていた

口コミ・評判

企業勤務(管理薬剤師)(28歳)
企業の管理薬剤師として働いており、資格をもっているのは自分1人であった。薬剤師でしかなれない業務も多く、廃棄物からISO、労働基準に関連する業務など専門業務は多岐に渡っていた。それら専門業務について、仕事の意思決定や資料作成は自分1人の判断で決まった。時折、査察や監査などがあり、不明な点があっても上司は分からず、査察などの結果は自分1人が背負っていた。

企業薬剤師として勤務することは、調剤薬局とは違う業務の幅広さや責任の重さがあり大変と感じる薬剤師さんが多いです。

3.薬剤師を退職・転職した理由は?【転職経験のある人に聞きました】

大変なことが多い薬剤師ですが、業界全体で退職・転職するかたも多いです。この章では転職経験のある薬剤師さんへ、薬剤師を退職・転職した理由をお聞きしたところ、大きく以下の5つに分けられました。

順番にご紹介します。

3-1.人間関係の悪さや上司のパワハラ

薬剤師さんが転職する理由として最も多いものとして、人間関係の悪さや、上司のパワハラが挙げられます。特に「女性が多い職場特有の人間関係に嫌気が指した」というコメントが多数寄せられています。

人間関係が悪かった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(26歳)
正社員とパートが入り混じっており、人間関係があまり良くなかったこと。また、異動の相談をした際に、自身の住んでいる所から離れたところの店舗に異動になったため。

人間関係が悪化し、居場所がなくなった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(36歳)
前職の人間関係が悪化し、職場に居場所がなくなってしまったため、精神的にも疲労困憊し転職する事になった

上司のパワハラにより精神を病んだ

口コミ・評判

ドラッグストア(OTC販売)勤務(34歳)
医薬品等の販売を主な業務として勤務しておりましたが、上司のパワハラを受け、精神を病んでしまいました。友人の助言により転職を決意しました。

年収や勤務時間に不満はなくても、人間関係が悪くて働きづらい、職場に行きたくないという悩みを抱える人は多いようです。

特に調剤薬局などの狭い職場のコミュニティの中で、他の薬剤師や事務員との仲が上手くいかなかったり、上司である管理薬剤師と馬が合わず大変な思いをするということは良く聞かれます。

3-2.給料のわりに残業が多かった

給料のわりに残業が多い、残業代がきちんとつかないということも、退職・転職理由として多く挙げられるものの一つです。仕事内容や人間関係に不満はなくても、給与面での不満や残業の多さを理由に転職を考える薬剤師さんもいます。

残業が多いのに給料が安かった

口コミ・評判

病院勤務(32歳)
残業が多い割に賃金が少なかったため、転職を決意しました。また、自分の時間がなかなか取ることが難しかったので労働環境を改善したいと思ったからです。

仕事が給料に見合わなかった

口コミ・評判

病院勤務(51歳)
新しい業務の立ち上げで、数日も家に帰れないなど、給料のわりにあまりに仕事がきつすぎたため転職を決意しました。

薬剤師業界は、勤務先によって残業時間と給料が比例しない、長く勤務しても給料が上がらないことはよくあります。残業手当が付いていても給与が忙しさに見合わないことや、残業の多さから自分の時間がとれないことも転職理由となっています。

3-3.休みが取れなかったから

休みが取れないことも、多くの薬剤師さんの退職・転職理由となっています。薬剤師の職場の多くはシフト制であることから、人手不足で休日出勤が多い、パート薬剤師が出勤できないときのしわ寄せが多いなど、大変な思いをする薬剤師さんはとても多いです。

営業時間が長いうえに休みが取れなかった

口コミ・評判

調剤併設型ドラッグストア(35歳)
前職は、調剤併設のドラッグストアのため、営業時間が長く、休みが取れなかったこともあり、勤務時間が比較的短い、調剤薬局に転職を考えていたところ、12店舗の小規模調剤薬局チェーンからお誘いがあったので転職しました。

休みが取りにくい環境だった

口コミ・評判

病院勤務(27歳)
就業開始時間が早かったこと。給料が調剤薬局に比べて低いこと。休みの融通が利きにくく、希望の休みがとりづらい。

週に2回休みたいと思って「週休2日制」の職場を選んだら、休みが少なかった…という話をよく聞きます。これは、週休2日制が「1週間に2日休みがある週が月に1回以上あること」を指すため、毎週必ず2日休みがあるわけではないからです。

このため、毎週必ず2日休みたいときは「完全週休2日制」の職場を選ぶようにしましょう。

3-4.ライフイベントや家庭を優先した

結婚や妊娠によるライフイベントの変化や家庭や生活の変化を優先することもよくある転職理由のひとつです。配偶者の転勤による転職や、結婚や出産などのライフスタイルの変化を機に一度退職し、後に復職をする女性の薬剤師も多いです。

子供の小学校進学を機に転職した

口コミ・評判

調剤薬局勤務(35歳)
子供の小学校進学を機に通勤時間の短縮、労働時間の見直しを考え転職活動をした。ちょうどその時期人間関係でも悩んでいたためちょうど良いタイミングだった。

子供との時間を増やしたいと思った

口コミ・評判

病院勤務(30歳)
出産後、片道1時間20分の通勤時間が厳しくなり、子供と触れ合う時間をもっと増やしたいと思うようになったため。

プライベートを優先し、地元に帰るため

口コミ・評判

企業(品質管理)勤務(28歳)
親が諸事情で一時的入院した事と当時のパートナーとの結婚を考えていた事から、地元に帰る事を目的に転職しました。

薬剤師は資格専門職であるため、「他の職場でも能力を認めてもらいやすい」といった背景から転職を決意される方は多いです。薬剤師は常に人手不足の傾向があるため、他業界とは異なりブランクがあっても転職がしやすいことも理由と言えるでしょう。

3-5.キャリアアップのため

薬剤師のキャリアアップや新しい仕事にチャレンジしたいという希望から、転職する方も多くいます。ルーティンで仕事をするよりも、自分のスキルを磨きたい、新しい環境でチャレンジしたいと転職するかたも多いのです。

専門的で高度な技術を学びたいと思った

口コミ・評判

病院勤務(29歳)
キャリアアップのため。前職が市中病院であり、オールラウンダーを育成する方針だったため、専門的で高度な技術が学べる病院に転職しようと考えた。

更に経験を積み薬剤師としての幅を広げたいと思った

口コミ・評判

調剤薬局勤務(42歳)
以前勤務していた企業の先輩が自社の調剤薬局を設立し、スカウトされたから。以前の調剤薬局は小児科門前だった為、手にする薬の種類も限られており、総合科の門前で更に経験を積みたいと思っていました。

また、今のスキルのみでは他の会社では通用しないと感じて転職を決めたり、昇給や昇進を希望してもポストに空きがないために別の職場に移るケースも多く見られます。

このように薬剤師は大変なことが多いですが、やりがいがあるという話も多く聞かれます。次章では、薬剤師がやりがいを感じることについて紹介します。

4.薬剤師の大変な仕事の中でもやりがいを感じるとき

薬剤師は仕事が大変だからこそ、やりがいを感じることも多くあります。この章では、薬剤師さんが日々の仕事の中で感じているやりがいについて、お伝えします。

早速見ていきましょう。

4-1.患者さんから感謝されたとき

薬剤師さんがやりがいを感じるときとして最も多く挙げられたのが、患者さんから感謝されたときです。患者さんのお役に立てたことを実感し「ありがとう」の言葉を受け取ったときは、大変な薬剤師を頑張ってきてよかったと思う瞬間と言えるでしょう。

リピーターになってくれると嬉しい

口コミ・評判

調剤薬局勤務(25歳)
お薬をお渡しする際に、じっくりと患者さんとお話が出来るところ。その後感謝されたり、リピーターになってくれた際はとても嬉しいです。あとは在宅でお伺いした際に、他の職種の人が手が回りにくい事を処理し、感謝された際もやりがいを感じます。

「ありがとう」と言ってもらえる仕事

口コミ・評判

調剤薬局勤務(30歳)
外来の患者さんとの窓口でのやりとりがとてもやりがいがあります。薬局のアットホームさが伝わっているのか、お薬の相談や健康相談される方が多くいらっしゃいます。病院では聞きづらかったことなどを聞かれたりもするので、自分の知識を増やさなければならないと感じさせてもらえます。「ありがとう」と言っていただけると仕事だと日々感じています。

この一言をもらったときに、日頃の疲れやネガティブな感情が全て報われるとおっしゃる薬剤師さんもいらっしゃいました。

4-2.患者さんと信頼関係を築けたと感じたとき

患者さんと信頼関係を築けたと感じたときも、多くの薬剤師さんがやりがいを感じるときとして挙げられました。長く薬局に来られている患者さんや、かかりつけ、在宅など接点が多い患者さんとの信頼関係を築けたとき、薬剤師としての存在意義とやりがいを感じるという声が多く聞かれています。

患者さんが心を開いてくれるようになった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(37歳)
やりがいがあると感じるのは、薬剤師として同じ薬局で長く勤務することで、患者さんに顔覚えてもらいやすく、継続してフォローアップできる点です。顔見知りになることで、徐々に心を開いてくれる方も増えて、いろんな相談や悩みを受けられるようになったり、診察内容も話してくれるようになることが、薬剤師としてやりがいを感じます。

患者さんが相談をしてくださるようになった

口コミ・評判

調剤薬局勤務(28歳)
薬局をかかりつけにしている患者さんとの信頼関係が強くなり、くすりのことなど相談されたときはなしを聞き、解決してあげられると患者さんが喜ぶし感謝されるので嬉しい。服用しているくすりの種類が多いと相談され、病院に相談して数を減らすことに成功した時、やりがいを感じた。

患者さんのためにお役に立ちたいと思い、その努力が実ったときの喜びは何にも代えがたいものと言えるでしょう。

4-3.患者さんの回復を間近で感じられたとき

患者さんの回復を間近で感じられたときも、多くの薬剤師さんがやりがいを感じるとおっしゃっています。薬を通じて患者さんを支え、回復されて元気になった姿を見たときの喜びはとても大きなものでしょう。

入院時から退院までを見届けられることがやりがい

口コミ・評判

病院勤務(29歳)
入院患者の持参薬を鑑別し、服薬状況の確認、新規薬剤と持参薬の飲み合わせから医師へ処方提案や疑義照会を行うときは、薬剤師として知識をフル活用するためやりがいを感じます。また入院中はさまざまな検査を行うため、薬の効果がリアルタイムにわかる時がありとても勉強になる機会が多いです。退院時には、本人及び家族へ薬の説明を行い、退院後も適切な薬服用ができるよう服薬指導書を作成します。病院は入院から退院まで患者の経過を追うため、自分の知識を活かし患者の状態が良くなる様子を見ている時にとてもやりがいを感じます。

処方した薬が患者さんに適切な効果を現したときはもちろん、薬剤師さんがヒヤリングして勧めた科で原因が分かり、症状の改善につながったという喜びの声も聞かれました。

4-4.職員間で協力して大量の業務を進められたとき

職員間で協力して、大量の業務を進められたときも、薬剤師さんがやりがいを感じるときとして挙げられています。薬剤師の職場は人手不足や業務過多などの理由で、忙しいところは大変多いです。そんな中で、同僚と協力して大量業務を進められたときは、やりがいとして大きな達成感や爽快感を得られるのでしょう。

チームワーク良く業務をおこなったときに達成感がある

口コミ・評判

調剤薬局勤務(36歳)
私が就職した薬局が何個も病院が同じビルの中に入っている門前の薬局でした。皮膚科・小児科・眼科などのいくつかの分野の処方箋が混在してこなしていくので、患者さんが多い時期は大変でしたが、チームワークも良かったため1日、数をこなした後は言葉に表せないぐらいの達成感はありましたし、いろんな分野も勉強できるので、自分もスキルアップになりました。

忙しいときでも、職員同士で協力して仕事が進められる職場環境であることは、働きやすさややりがいを得るという観点でとても大切なことであると言えます。

4-5.チーム医療で仕事をしていると感じるとき

チーム医療で仕事をしていると感じるときも、多くの薬剤師さんからやりがいを感じるとの声が聞かれました。医師や看護師と連携しながら、患者さんの回復のお役立てができることは、医療者の一員であることを強く感じ、自身の役割を果たしていると実感できるためと考えられます。

他のコメディカルから頼られると嬉しい

口コミ・評判

病院勤務(28歳)
看護師入院患者さんへの服薬指導などといった、本来病院で働くメリットである病棟活動がたくさん行えたり、医師、看護師、ほかのコメディカルと連携して医療者の一員であることを感じる事ができる。その他の医療者からも薬剤師が重宝されていたので、とても働きやすいと思う。処方の提案や、患者からの感謝の言葉が直接聞けるのは嬉しい。

チーム医療により最適な医療を提供している実感がある

口コミ・評判

病院勤務(25歳)
チーム医療に参加し、他職種と連携、情報共有を行い最適な医療を提供する機会があります。共有した情報をもとに薬の提案を行い、治療が行われるとリアルタイムで患者の状態が分かり、本で得る知識以上に知識が身につけられます。また定期的な勉強会も開催されており、スキルアップもできるので、やりがいだけでなくモチベーションも上がります。職場の環境も良いため、仕事のことや、勉強のことで相談ができ薬剤師として長く働いていける環境が整っています。

今後はチーム医療の重要性がより一層求められることから、チームワークで仕事ができる薬剤師のニーズは高く、同時にやりがいを感じる人も増えるでしょう。

5.薬剤師が向いている人の特徴

この章では、薬剤師の仕事が向いている人の特徴をお伝えします。大変と言われる薬剤師ですが、以下に当てはまるかたは、薬剤師に向いていると言えます。

早速見ていきましょう。

5-1.正確さを求められる細かい作業が好きな人

正確さを求められる細かい作業が好きな人は、薬剤師に向いていると言えます。

薬剤師の調剤業務では、量を少しでも間違えると患者さんの健康に影響が出てしまうため、誤差を許さない細かい作業が求められるからです。

ミリ単位での調剤となることも多く、慎重さをもって正確に作業することが何よりも求められます。スピーディーな作業が求められる状況下でも、正確さは薬剤師として絶対に外せないポイントです。

5-2.患者の健康に対して責任感を持って仕事ができる人

患者さんの健康に対して責任感を持って仕事ができる人も、薬剤師に向いている特徴の一つです。

薬剤師の調剤や処方箋対応は、ただ医師の指示通りの処方をすればよいのではなく、内容をしっかりと確認し、疑問点があれば医師に照会をおこなうなどの対応が必要となります。

このため、薬を正しく提供することはもちろん、自身の処方が薬剤師として患者さんの健康に直接影響を及ぼすことを認識し、責任や緊張感をもって対応することが求められているのです。

5-3.継続的に勉強する向上心のある人

継続的に勉強する向上心を持つことは、薬剤師として欠かせません。

学生時代に一通りの薬学を勉強していても、入社後にも新薬の発売や調剤報酬の改定など、薬剤師は変化がとても多い業界です。また、副作用についても新たに発見されることが多く、従来の知識のまま調剤をすると、患者に健康被害が及ぶリスクがあります。

また、厚生労働省は薬剤師の養成において、以下を発表しています。(出典:厚生労働省

薬学部6年卒業時に必要とされている資質(一部抜粋)

薬学・医療の進歩に対応するために、医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有する。

このように、患者さんにより良い医療を提供するために、継続的に勉強を続ける向上心は必須と言えます。

5-4.コミュニケーション力のある人

コミュニケーション力のある人も、薬剤師に向いている特徴の一つです。

薬剤師は患者さんに薬を渡すとき、薬の効果効能や副作用、服用法について説明する義務があります。患者さんへ正しく説明をおこなうためには、薬学の正しい知識に加え、相手に理解してもらうためのコミュニケーション力が求められるのです。

患者さんへ説明をする際は、極力専門用語などの難しい言葉を使わず、相手の目線に立って理解ができるような説明をすることが非常に重要です。

薬剤師の説明能力によって、患者さんの理解度が変わり、薬を正しく服薬されるかどうかも変わってくるため、コミュニケーション力がある人でも、伝え方を磨き続けることは薬剤師として大切と言えます。

5-5.薬学に加えて化学が好きな人

薬学に加えて化学が好きな人も、薬剤師に向いている人の特徴と言えます。

薬学は化学の分野に属する学問であり、薬が患者に及ぼす効果を正確に知るためには、薬の成分などについて化学的視点から正しい知識を得ることが必要です。

また、化学の知識があれば、各物質にどのような効果があるのかや、最新の薬学の理論なども理解しやすいため、安全な調剤が可能となります。

化学好きであることで、継続的な勉強がしやすくなる点も大きなメリットと言えるでしょう。

さいごに

薬剤師の仕事で大変なことや、やりがいについて、薬剤師さんの声をもとに解説しました。

薬剤師は調剤において間違いが許されないことや、入社後も勉強をし続ける必要があるなど、大変なことが多い点は事実です。

その反面、患者さんとの信頼関係を築けたときには大きなやりがいも得られる仕事と言えます。

あなたが薬剤師になる選択をされ、充実した人生を送られることを応援しています。