病棟看護師の仕事内容とは?1日のスケジュールや向き不向きと合わせて紹介

  • 「病棟看護師の仕事内容が知りたい」
  • 「働きやすいのかな…?」

と気になりますよね。

病棟看護師は、看護師の中で最も馴染みがあり、約半数以上の看護師が働いている職種です。

夜勤があるため高収入になりやすく、一度病棟経験を積めば転職がしやすいという特徴があります。

しかし、生活が不規則になる点や、体力的にきついなど、「自分には合わない…」と感じる人が多いのも事実です。

このページでは、元看護師で人材コンサルタントの私が、病棟看護師の仕事内容についてご紹介します。

  1. 病棟看護師の仕事内容は24時間体制で患者を見守ること
  2. 病棟看護師のスケジュール例
  3. 病棟看護師として仕事をする際のメリット
  4. 病棟看護師として仕事をする際のデメリット
  5. 病棟看護師の仕事が向いてる人・向いてない人

全て読めば、病棟看護師として仕事をするイメージができるでしょう。

1.病棟看護師の仕事内容は24時間体制で患者を見守ること

病棟看護師は、「患者のケア」「検査・処置」「外来との連携」「事務的な業務」などを通じて、24時間体制で患者を見守る仕事です。

入院患者に必要な看護をおこなうことに加え、外来や他の診療科と連携、患者さんが病院を移る時の申し送りなど、柔軟性が問われる場面も多くあります。

1-1.病棟看護師の日勤の仕事内容

病棟看護師の日勤の仕事は、夜勤看護師からの申し送りを受け、患者さんの情報共有をすることから始まります。

必要に応じてその日のスケジュールを見直した後、以下の看護業務に取りかかります。

基本的には下記の業務内容ですが、診療科によって治療方針や看護内容が異なる場合も多々あります。

患者のケア

病棟看護師は患者さんが病院内で快適に過ごせるよう、入院中の生活をサポートします。

  • 清拭や入浴などの清潔ケア
  • 食事の配膳や片付け
  • その日に入院した患者さんからの情報収集
  • 患者のメンタルケア(患者の不安を聴いて、受け入れ、必要があれば保健指導をする)

上記を中心に、手術で全身麻酔をおこなった患者さんに対し、早期離床を目指した歩行の介助なども担当します。

検査・処置

病棟看護師の重要な仕事に、検査・処置があります。

患者さんの状態を確認して、必要な情報共有や治療に活かすためです。

  • 検温
  • 採血
  • 点滴や内服薬など、薬の管理
  • 予定されている検査とその注意事項の説明

特に内科は、薬や放射線などの治療を中心に進められるため、薬の管理や検査、治療に関する業務がメインとなります。

事務的な業務

患者さんの対応をしていない時間は、以下のような事務的な業務をおこなっています。

チーム医療の観点からも、記録や情報共有は非常に重要です。

  • カルテへの記録
  • 検査結果や医師からの指示確認
  • カンファレンスで患者さんの情報共有

尚、外科病棟は検温や全身の状態確認を中心に、患者さんの容態が大きく変わることもあるため、記録が増える傾向があります。

外来など他部署との連携

病棟看護師は患者さんが回復に向かうための検査や治療をスムーズに受けられるよう、サポートする役割も果たします。

  • 検査や治療が行われる場所までの送迎
  • 検査や治療を行うスタッフへの申し送り
  • 入院時の受け入れ

尚、病棟ごとに基本的なタイムスケジュールは決められていますが、患者さんの容態やその時々の必要に応じて看護計画を調整します。

勤務を終える際に、夜勤看護師へ申し送りをしたら、業務終了です。

1-2.病棟看護師の夜勤の仕事内容

病棟看護師が夜勤で出勤したら、まず日勤看護師からの申し送りを受けます。

患者さんの様子を一通り確認した後、以下の業務を中心に進めていきます。

患者のケア

夜勤看護師は夕食の配膳や、病棟の見回りをおこなった後に、21時頃に消灯をおこないます。

  • 夕食の配膳
  • 病棟の見回り
  • ナースコールの対応
  • トイレの介助
  • 消灯

また、眠れない患者さんへの対応などのメンタルケアも大切な仕事です。

検査・処置

夜勤看護師は、就寝前と起床後の検温や患者さんの就寝中の点滴の交換なども対応します。

  • 就寝前、起床後の検温
  • 点滴の交換など、薬が必要な患者さんへの対応
  • 寝たきりの患者の体位変換
  • 重症患者の容態確認と対応

基本的に見回りは約2時間に1回の病院が多いですが、重症患者を受け持っている場合はその状態に合わせた確認と、必要な処置をおこないます。

その他

他にも日勤と同様に事務作業や、外来との連携(急患の受け入れなど)も対応します。

  • カルテへの記録
  • 急患の受け入れ
  • 長時間手術から戻ってきた患者への対応

急患の受入による緊急入院などが発生した際は、少ない夜勤看護師で対応する必要があるため、慌ただしい夜になります。

退勤時に、日勤に申し送りをして業務終了です。

2. 病棟看護師のスケジュール例

病棟看護師の1日のスケジュールは、その病院が「2交代制」と「3交代制」のどちらを導入しているかによって異なります。

出勤時刻や勤務時間の長さ、勤務中の動き方に違いがあるため、ご自身の職場選びの際にぜひ参考にしてみてください。

2-1. 2交代制の場合

2交代制は、「⑴ 日勤|8:30〜18:00」と「⑵ 夜勤|17:30〜9:00」の2パターンに分かれており、それぞれ勤務時間内のスケジュール例は次の通りです。

⑴ 日勤|8:30〜18:00

2交代制、日勤の場合

  • 08:30|出勤
    着替えをおこない、当日の準備を開始する
  • 8:50|申し送り
    患者の状態を夜勤担当者から情報収集する
  • 9:30|担当患者への挨拶回り
    患者の容態を確認し、声掛けをおこなう。その後、必要な情報共有があれば対応する
  • 10:00|担当患者へのケア
    点滴、採血、摘便、清潔ケア、体位変換、入院対応など。必要に応じて、本人や家族からヒアリングをする
  • 11:30|昼食前のケア
    各患者に飲料を届けながら、食前薬の内服介助などをおこなって回る
  • 12:00|食事介助
    昼食の配膳、介助をおこなう
  • 12:45|昼休憩
    交代で休憩に入る(1時間の場合が多い)
  • 13:30|担当患者へのケア
    敷地内の散歩、軽いリハビリ、会話など、それぞれ対応する
  • 16:00|カルテへの記録
    当日の担当患者の記録を作成する。変化が大きかった患者がいた場合、リーダーに相談や情報共有する
  • 17:30|申し送り
    夜勤担当者へ申し送りをおこなう
  • 18:00|帰宅
    業務を終了し、帰宅します

⑵ 夜勤|17:30〜9:00

2交代制、夜勤の場合

  • 17:30|出勤
    着替えをおこない、当日の準備を開始する
  • 17:45|申し送り
    患者の状態を日勤担当者から情報収集する
  • 18:00|夕食の介助
    夕食の配膳、介助をおこなう。患者によっては口腔ケアも
    患者の容態を確認し、声掛けをおこなう。その後、必要な情報共有があれば対応する
  • 19:00|担当患者へのケア
    点滴、採血、摘便、清潔ケア、体位変換、ナースコール対応など。検査や手術終了後の患者さんのお迎え
    20:00|巡回
    夜の検温、血圧などのバイタルチェック、消灯準備をする
  • 21:00|消灯
    適宜ナースコール対応、医師の指示に応じた睡眠剤投与、トイレ介助をおこなう
  • 23:00|巡回(2時間ごと)
    病室を回り点滴を替えるなど、患者さんの状況をチェック。
  • 23:30|事務作業
    看護記録の入力や整理、翌日の指示を確認
  • 2:00|休憩(仮眠)
    約2~3時間の仮眠を取る
  • 6:00|起床時刻。巡回
    点滴の確認、トイレ介助など
  • 7:00|朝食の介助
    夕食の配膳、介助をおこなう。患者によっては口腔ケアも
  • 8:00|カルテへの記録
    当日の担当患者の記録を作成する。変化が大きかった患者がいた場合、リーダーに相談や情報共有する
  • 8:50|申し送り
    日勤担当者へ申し送りをおこなう
  • 9:00|帰宅
    業務を終了し、帰宅します

2-2. 3交代制の場合

3交代制は「⑴ 日勤|8:30 〜 16:50」「⑵ 準夜勤|16:30 〜 00:50」「⑶ 深夜勤|00:30 〜 8:50」に分かれており、それぞれ勤務時間内のスケジュール例は次の通りです。

⑴ 日勤|8:30 〜 16:50

3交代制、日勤の場合

  • 08:30|出勤
    着替えをおこない、当日の準備を開始する
  • 8:40|申し送り
    患者の状態を深夜勤担当から情報収集する
  • 9:30|担当患者への挨拶回り
    患者の容態を確認し、声掛けをおこなう。その後、必要な情報共有があれば対応する
  • 10:00|担当患者へのケア
    点滴、採血、摘便、清潔ケア、体位変換、入院対応など。必要に応じて、本人や家族からヒアリングをする
  • 11:30|昼食前のケア
    各患者に飲料を届けながら、食前薬の内服介助などをおこなって回る
  • 12:00|食事介助
    昼食の配膳、介助をおこなう
  • 12:45|休憩
    交代で休憩に入る(1時間)
  • 13:30|担当患者へのケア
    敷地内の散歩、軽いリハビリ、会話など、それぞれ対応する
  • 15:30|カルテへの記録
    当日の担当患者の記録を作成する。変化が大きかった患者がいた場合、リーダーに相談や情報共有する
  • 16:40|申し送り
    準夜勤担当へ申し送りをおこなう
  • 16:50|帰宅
    業務を終了し、帰宅します

⑵ 準夜勤|16:30 〜 00:50

2交代制、準夜勤の場合

  • 16:30|出勤
    着替えをおこない、当日の準備を開始する
  • 16:40|申し送り
    患者の状態を日勤担当者から情報収集する
  • 17:00|担当患者へのケア
    点滴、採血、摘便、清潔ケア、体位変換、ナースコール対応など。検査や手術終了後の患者さんのお迎え
  • 18:00|夕食の介助
    夕食の配膳、介助をおこなう。患者によっては口腔ケアも
    患者の容態を確認し、声掛けをおこなう。その後、必要な情報共有があれば対応する
  • 19:00|休憩
    交代で休憩に入る(1時間)
  • 20:00|巡回
    夜の検温、血圧などのバイタルチェック、消灯準備をする
  • 21:00|消灯
    適宜ナースコール対応、医師の指示に応じた睡眠剤投与、トイレ介助をおこなう
  • 23:00|巡回
    病室を回り点滴を替えるなど、患者さんの状況をチェック。
  • 23:30|カルテへの記録
    当日の担当患者の記録を作成する。変化が大きかった患者がいた場合、リーダーに相談や情報共有する
  • 0:40|申し送り
    深夜勤担当者へ申し送りをおこなう
  • 0:50|帰宅
    業務を終了し、帰宅します

⑶ 深夜勤|00:30 〜 8:50

2交代制、深夜勤の場合

  • 0:30|出勤
    着替えをおこない、当日の準備を開始する
  • 0:40|申し送り
    患者の状態を準夜勤担当者から情報収集する
  • 1:00|巡回
    夜の検温、血圧などのバイタルチェック、消灯準備をする
  • 4:00|休憩
    交代で休憩に入る(1時間)
  • 5:00|巡回
    病室を回り点滴を替えるなど、患者さんの状況をチェック。
  • 6:00|起床時刻。巡回
    点滴の確認、トイレ介助など
  • 7:00|朝食の介助
    夕食の配膳、介助をおこなう。患者によっては口腔ケアも
  • 8:00|カルテへの記録
    当日の担当患者の記録を作成する。変化が大きかった患者がいた場合、リーダーに相談や情報共有する
  • 8:40|申し送り
    日勤担当者へ申し送りをおこなう
  • 8:50|帰宅
    業務を終了し、帰宅します

3.病棟看護師として仕事をする際のメリット

病棟看護師として仕事をするメリットは以下です。

看護師の求人が一番多い業種であるため、しっかりと確認しておきましょう。

それでは、見ていきます。

3-1.受け持ちの患者が決まっている

病棟看護師は、基本的に受け持ちの入院患者が決まっています。

このため、病状の把握や情報収集がしやすく、勤務時間内は自分でスケジューリングをして仕事を進めやすいのです。

口コミ・評判

病棟勤務・2交代・福岡県・4年目・28歳
年収(総支給額):452.1万円
受け持ちの患者さんが早く回復できるようにと考えながら、看護をする毎日。
患者さんに笑顔で「ありがとう」って言われた時にはそれらのことを「やってよかった」と思えるほどに嬉しい。

3-2.チーム医療を学ぶことができる

病院は多くのスタッフが連携して、患者さんへ治療やケアをする「チーム医療」がおこなわれています。

医師や看護師、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士など、専門分野で力を出し合いながら、患者さんの治療に当たるため、知識やスキルが向上することはもちろん、見識が広がりやすくなるのです。

口コミ・評判

病棟勤務・3交代・長野県・3年目・25歳
年収(総支給額):456.4万円
病棟で長く働いていると、医師はもちろん、薬剤師さん、理学療法士さんなど、多くの方に助けられます。
1人で患者さんを助けることは難しくても、チーム医療で臨めば大抵のことは解決すると思っています。

3-3.夜勤手当がつくため給料が高くなりやすい

病棟看護師は、夜勤をすると夜勤手当がつくため、その分給料が高くなりやすいという特徴があります。

夜勤手当は1回の勤務で、2交代制なら1万円~2万円、3交代制なら4,000円~1万円ほどを追加で受け取ることができます。

体力勝負ではありますが、稼いでお金を貯めたい人にはぴったりでしょう。

口コミ・評判

病棟勤務・2交代・神奈川県・5年目・29歳
年収(総支給額):532.1万円
管理職でもないのに、20代で500万以上の年収を受け取れるのは魅力的です。
私の病院は仮眠もしっかりとれて過度に忙しいわけでもないため、満足しています。

3-4.経験していると転職先に困らない

病棟はどこも人手不足で、気になる病院があれば転職エージェントにたずねてみると、高い確率で求人がある場合が多いです。

このため、引越しや理由があって転職したい際に、次の職場に困らない点は大きなメリットと言えます。

口コミ・評判

病棟外来・日勤のみ・長野県・2年目・33歳
年収(総支給額):443.2万円
日本全国、病棟はどこも人手不足。
希望すれば好条件で転職できますので、病棟経験を積むことは看護師としてのキャリアを大きく強化することにつながります。

4.病棟看護師として仕事をする際のデメリット

病棟看護師として働くデメリットとしては以下が挙げられます。

職場によりますが病棟看護師は激務であるところも多く、クリニック・外来と比べて離職率が高い傾向があるため、事前に確認しておきましょう。

それぞれ、紹介していきます。

4-1.生活が不規則になる

大きなデメリットは、生活が不規則になる点です。

シフトが夜勤・日勤と不規則になることで、生活リズムが崩れ、体調不良を引き起こすことがあります。

不眠症になったり、精神を病むケースもあるため、体調管理はしっかりと行いましょう。

口コミ・評判

病棟・2交代・東京都・6年目・31歳
年収(総支給額):472万円
生活は不規則になり、休みも看護師以外の友人とはなかなか合わないです。
忙しかった日は夜勤明けで帰宅しても寝付けないことも多く、慣れるまでは大変です。
最初の方は無理をしないようにシフトを組んでもらうことをおすすめします。

4-2.体力的にきつい

2交代の夜勤は特に勤務時間が長いため、体力的にきついという声は多く聞かれます。

特に、急性期病棟で勤務している場合、仮眠も落ち着いてとれない場合が多く、疲労がたまりやすいです。

体力に自信のない方は、外来や慢性期病棟をおすすめします。

口コミ・評判

病棟・3交代・千葉県・4年目・32歳
年収(総支給額):422万円
2交代制だと、体力的にきついです。急性病棟だと、仮眠はあれど落つかないです。
仮眠室がナースステーション近くにあって、声が聞こえたりすると休まりません。
しっかりと仮眠室の見学をしてから病院を選ぶことをおすすめします。

4-3.患者・ナースステーションの人間関係がわずらわしい

看護師の職場全体に言えることですが、人間関係がわずらわしいという声は多くきかれます。

担当患者がクレーマーだったり、看護師同士の人間関係が悪くなったりすると、言うまでもなく働きにくくなってしまうのです。

口コミ・評判

病棟・2交代・神奈川県・6年目・33歳
年収(総支給額):453万円
同僚の看護師・患者と生活を共にする仕事なので、人間関係からは逃げられないです。
一度嫌われたり、クレーマー患者に目をつけられると本当に面倒で、しんどいです。

5. 病棟看護師の仕事が向いてる人・向いてない人

以上を踏まえて、病棟看護師に向いている人・向いていない人は以下の通りです。

ご自身の特徴と照らし合わせて、ぜひ参考にしてみてください。

向いている人の条件

  • 人間関係に悩むことが少ない方
  • スピード感をもって仕事ができる方
  • 体力に自信のある方

向いていない方の条件

  • のんびり自分のペースで働きたい方
  • 人間関係が極度に苦手な方

病棟看護師が向いていると感じた方は、これを機にチャレンジしてみても良いでしょう。

転職エージェントへの相談もおすすめ転職を検討している方は、『看護roo!』や『看護のお仕事』などの、看護師転職サイトに相談してみるのもおすすめです。

また、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』では、当サイトが独自に取得したアンケートから、利用者満足度の高い転職エージェントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

6. まとめ

病棟看護師の仕事内容について紹介しました。

看護師の多くは、病棟看護師として勤務していますが、向き不向きがあるのは間違いありません。

しかし、将来性もあり就職先としてはとてもおすすめできる職種です。

あなたが最高の看護師人生を送れるよう陰ながら祈っています。