調剤薬局事務に資格はいらない?7つ全ての資格の中から、未経験向けやおすすめの資格を解説

調剤薬局事務について

  • 「転職・昇給に有利な資格が取りたい!」
  • 「おすすめの資格はどれだろう?」

と考えていませんか?

勘違いしている方がいますが、調剤薬局事務は資格がなくても転職可能です。

そのため、「調剤薬局事務に転職するために資格を取ろう!」と考えている方は、資格の勉強ではなく転職活動を始めることをおすすめします。

なお、事前に勉強してから転職しないと不安という方や、昇給のために資格が取りたいという方は、自分の目的にあった資格を選んでみてください

そこで、本記事では、以下の流れで全ての調剤薬局事務の資格について詳しく解説します。

  1. 調剤薬局事務は資格がなくても転職できる!
  2. 調剤薬局事務の資格を7つ全て紹介|未経験におすすめの資格も解説
  3. 独学でも大丈夫?調剤薬局事務の資格取得のための学習方法3選
  4. 調剤薬局事務の転職におすすめの転職サイト3選

全て読めば、自分が本当に取るべき資格がわかり、調剤薬局事務としてのキャリアに活かせる資格取得ができるでしょう。

1.調剤薬局事務は資格がなくても転職できる!

調剤薬局事務として働くためには、薬剤師のように資格が必要と勘違いしている方がいますが、調剤薬局事務に関連する資格がなくても転職可能です。

実際に、医療求人サイト『ジョブメドレー』に掲載されている調剤薬局事務求人のうち「無資格可」の求人は過半数を占めています。(2021年7月時点)

※残り46.0%の資格を確認したところ、「調剤事務関連資格」ではなく、「自動車免許」や「PCスキル」が必要という求人が大半でした。

なお、「資格があった方が転職で有利になる!」と考える方がいますが、調剤薬局事務に関する資格はすべて民間資格に過ぎません。

履歴書に書くことはできるものの、資格があるから転職・就職が有利になるというケースは少ないです。

以下で国家資格・公的資格・民間資格の違いをまとめたので参考にしてみてください。

【国家資格】
国が認めている資格で、資格試験が法によって定められています。
また公的資格・民間資格と比べて難易度が高く、信頼度も高いです。

【公的資格】
民間団体や公益法人が実施する資格で、官庁や大臣に認められている点が特徴的です。
本来は民間資格ですが、省庁に認められていることから一定の信頼性や優位性があります。

【民間資格】
民間団体や企業が行っていて、法的根拠によらない資格試験・検定が該当します。
秘書検定やTOEICといった知名度の高い民間資格がある一方で、信用の低い資格もあります。

次章では、調剤薬局事務の資格を紹介しますが、無資格でも転職できるなら資格は取らなくていいという方は『調剤薬局事務の転職におすすめの転職サイト3選』へスキップしてください。

2.調剤薬局事務の資格を7つ全て紹介|未経験におすすめの資格も解説

調剤薬局事務は資格がなくても転職可能ですが、以下の方は本章で紹介する資格の取得を検討してみてもいいでしょう。

  • 「資格取得で昇給したい」
  • 「全く知識がないまま転職するのは不安」
  • 「転職活動前に資格を取得して、積極的な姿勢を選考で評価されたい」

ただし、資格取得に時間やお金をかけすぎるのは本末転倒です。

そこで、本章では、調剤薬局事務の資格を7つ全てを紹介すると同時に、取得しやすい未経験におすすめの資格や昇給に繋がりやすい資格について解説します。

なお、調剤薬局事務の7つの資格に合わせて、「登録販売者」を紹介しています。

「登録販売者」は2009年に新設された公的資格で、医薬品販売に関する専門資格です。

取得難易度は高いですが、転職や昇給に有利になりやすいため、ぜひ確認してみてください。

合格率受験料(税込)学習目安
調剤薬局事務検定試験
(未経験におすすめ)
90%前後5,500円1ヶ月
調剤薬局事務資格非公開5,600円3ヶ月
調剤事務管理士(R)60%6,500円4ヶ月
調剤報酬請求事務技能認定非公開3,000円3ヶ月
調剤事務実務士(R)
(団体受験のみ)
60%7,700円3ヶ月
医療保険調剤報酬事務士非公開4,500円3ヶ月
調剤報酬請求事務専門士
(昇給におすすめ)
3級:60%
2級:40%
1級:20%
3級:5,280円
2級:5,280円
1級:6,380円
登録販売者
(公的資格)
40%前後12,800円~18,100円3~6ヶ月

順に解説していくので、自分の目的にあった資格があれば、受験を考えてみてください。

調剤薬局事務検定試験

調剤薬局事務検定試験は、2018年より実施された、日本医療事務協会主催の資格試験です。

調剤薬局での請求事務業務の基礎的な知識と技能が備わっていることを示すことができます。

難しく聞こえますが、2018年度の合格率は91.1%と非常に高かったことから、未経験の方でも取りやすい資格といえます。

取得しても転職・昇給に有利ということはありませんが、「請求事務業務の基礎を固めて仕事に活かしたい」という方は、気軽に受験を検討してみてもいいでしょう。




学科・実技の両方


試験日:毎月第4日曜日開催



試験時間:90分
【学科】
調剤報酬算定に関わる基礎知識
【実技】
調剤報酬の算定及び調剤報酬明細書作成



1ヶ月


84.8%
※2019年度の合格率



自宅受験か会場受験


一般受験:5,500円(税込)
団体受験:4,950円(税込)


H
P
http://www.japanmc.jp/pharmacy_office.html

調剤薬局事務資格

「調剤薬局事務資格」は、「日本能力開発推進協会(JADP)」が認定する講座のカリキュラムを修了した人のみが受験できる資格です。

薬に関する基礎知識、処方に関する基礎知識、医療保険制度、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則に関する専門知識とレセプト作成の知識を備えていることを証明できます。

資格を取得することで、最低限の知識を持つことは証明できますが、数万円のカリキュラム代がかかってしまうため、気軽に勉強したいという方にはおすすめできません。




学科・実技の両方


カリキュラム終了後、随時受験可能
https://www.c-c-j.com/course/welfare/pharmacy/



・薬に関する基礎知識
・処方に関する基礎知識
・医療保険制度概論
・保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則
・調剤報酬請求事務の実技



3ヶ月





カリキュラム終了後、随時受験可能
https://www.c-c-j.com/course/welfare/pharmacy/


5,600円(税込)


H
P
https://www.jadp-society.or.jp/course/pharmacy-work/

調剤事務管理士(R)

調剤事務管理士は、医師が交付した処方せんの受付や会計、保険請求分のレセプト作成などの事務業務が求められます。

それらの能力を有することを示すのが「調剤事務管理士(R)」です。

試験会場は全国にありますが、現在は新型コロナイウルスに影響で当面の間在宅受験となります。

商標登録されているため、合格者は「調剤事務管理士」と名乗れますが、転職・昇給に有利ということはありません

そのため、調剤事務に関する知識や実践的な内容を純粋に勉強したいと考えている方は検討してみてもいいでしょう。




学科・実技の両方


奇数月の第4土曜日翌日(日曜日)



【学科】
法規(医療保険制度、調剤報酬の請求についての知識)
調剤薬局請求事務(調剤報酬点数の算定、調剤報酬明細書の作成、薬剤用語についての知識)
【実技】
調剤報酬明細書を点検
作成するために必要な知識



4ヶ月


約60%



在宅受験


6,500円(税込)


H
P
https://www.ginou.co.jp/qualifications/chozai-jimu.html

調剤報酬請求事務技能認定

調剤報酬請求事務業務で求められる調剤報酬請求事務の知識と技能を有することを認めるのが調剤報酬請求事務技能認定です。

合格率は非公開ですが、約70%と予想されています。

受験料は安いですが、日本医療教育財団承認の教育機関が実施する講座を受けないと資格取得できないため、お金や手間がかかります。

その上、転職・昇給に有利ということもないため、あまりおすすめはできません




学科・実技の両方





【学科】
・医療保険制度
・高齢者医療制度
・公費負担医療制度
・医事法規一般
・薬学一般
・保険薬局業務
【実技】
・調剤報酬明細書の作成
・調剤報酬明細書の点検



3ヶ月


非公開


3,000円(税込)


H
P
http://www.jme.or.jp/exam/df/index.html

調剤事務実務士(R)

調剤事務実務士(R)は、各種保険取扱い薬局、各種保険取扱い調剤薬局、ドラッグストア等に従事している方や、これから働くことを考えている方向けの資格で、調剤報酬請求事務で求められる能力を保有することを示します。

現在は、教育指定校及び団体受験での受験のみとなっているため個人で受験することはできません




学科・実技の両方


※団体受験のみです



【学科】
・薬学の知識
・医療保険制度
・点数算定
・接遇マナー
【実技】
・処方せんから調剤報酬明細書作成



3ヶ月


約60%


7,700円(税込)


H
P
https://www.medin.gr.jp/exam_sche/exam_pre_info.html

医療保険調剤報酬事務士

医療保険調剤報酬事務士は医療保険学院が認定している資格で、調剤報酬の仕組みや計算方法、医療保険制度や医薬品の基礎知識を有することを示せます。

合格率は非公開ですが、実際に落ちる方は非常に少ないと言われています。

ただし、医療保険学院の調剤報酬事務教育講座で行われる中間テストに合格しないと受験資格が与えられないため、気軽に受験することはできません。

さらに、昇給や転職に有利ということもあまりないため、おすすめできる資格ではありません。




学科・実技の両方


毎月実施(年12回)第4土曜日



【学科】
医療保険制度、保険請求業務に関するもの
【実技】
レセプト業務



3ヶ月


非公開


4,500円(税込)


H
P
https://www.iryohoken-college.com/

調剤報酬請求事務専門士

調剤報酬請求事務専門士は、年々複雑化する調剤報酬改定に迅速に対応し、的確な算定や説明ができる調剤報酬のエキスパートとしてのスキルを証明する資格です。

専門性は高いですが、受験資格は設定されていないため、誰でも受験可能です。

問題数の多さや範囲の広さから、調剤事務関連資格の中では難易度が高いとされていて、それゆえに転職や昇給の際に評価されやすい資格といえます。

ただし、3級だと評価されにくいため、1~2級の取得を目指しましょう




学科・実技の両方
※3級は学科のみ


7月第1土曜日・12月第1土曜日



【全級共通科目】
・薬剤の基礎知識
・疾病
・医療保険制度
・調剤関連法規(医療保険の種類、医薬分業の流れ)
・調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
・薬局業務の流れ
・在宅業務について
【3級 | 学科60分】
共通科目のみ
【2級 | 学科60分・実技60分】
・接遇・薬剤の基礎知識
・医療保険制度
・調剤関連法規(医療保険の種類・ 医薬分業の流れ)
・調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
・薬局業務の流れ
・在宅業務について
・保険薬局に関わる届出と手続き
【1級 | 学科60分・実技60分】
・接遇・薬剤の基礎知識
・医療保険制度
・調剤関連法規(医療保険の種類・ 医薬分業の流れ)
・調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
・薬局業務の流れ
・在宅業務について
・保険薬局に関わる届出と手続き





3級:約60%
2級:約40%
1級:約20%


3級:5,280円(税込)
2級:5,280円(税込)
1級:6,380円(税込)


H
P
https://www.chozai.isiyaku.org/

登録販売者

登録販売者は、一般医薬品の販売を行うための専門資格です。

公的資格のため信頼度が高く、昇給や転職で有利になることが多いです。

実際に以下のような求人が確認できます。

出典:ジョブメドレー

調剤薬局事務は医薬品に直接関わることはできませんが、登録販売者は薬剤師が不在でも、ドラッグストアや薬局で、第二類までの医薬品を販売できることから注目されています。




学科のみ


8月下旬~12月中旬
※都道府県によって異なる



・医薬品に共通する特性と基本的な知識
・人体の働きと医薬品
・主な医薬品とその作用
・薬事関連法規・制度
・医薬品の適正使用・安全対策



3~6ヶ月


40%前後


12,800円~18,100円
※都道府県によって受験料が異なるため


H
P
各都道府県のホームページをご確認ください。

3.独学でも大丈夫?調剤薬局事務の資格取得のための学習方法3選

できるだけお金をかけずに、独学で資格を取りたいと考える方が多いと思います。

結論から言いますと、調剤薬局事務の関連資格は独学でも十分取得可能です。

ただし、2章で紹介した資格のうち、特定のカリキュラムが不要で、独学でも受験できる資格は以下の4つに限られます。

  • 調剤薬局事務検定試験
  • 調剤事務管理士(R)
  • 調剤報酬請求事務専門士
  • 登録販売者

お金をかけずに気軽に勉強を始めたいという方は、上記の中から選ぶといいでしょう。

順に読み進めてみてください。

3-1.独学で取得する

通信講座やスクールを活用すると費用がかかりすぎるため、基本的には独学がおすすめです。

以下に、独学をおすすめする方の特徴をまとめました。

  • 受験料以外にお金をかけたくない方
  • 自分のペースで勉強したい方
  • 自分1人でも難なく勉強できる方

独学の注意点として、教材の少なさがあげられます。

これは、資格の知名度が低く受験者数も少ないため、テキスト自体が作られにくいからです。

参考までにおすすめのテキストを1冊ご紹介します。

ひとりで学べる調剤報酬事務&レセプト作例集

『ひとりで学べる調剤報酬事務&レセプト作例集』は、医療保険・処方箋・薬などレセプトを作成するために必要な内容を、図を用いて細かく解説しているため、未経験の方におすすめの1冊です。

また、演習問題や別冊のケースごとのレセプト作成が学べる作例集が充実しているため、実践を通じて理解することができます。

レセプト以外の受付や会計などの内容も網羅されている点もおすすめです。

なお、どうしても自分1人で教材を選んだり、コツコツ勉強する方が苦手という方は、これから紹介する独学以外の方法を検討してみてください。

3-2.通信講座を利用する

独学が苦手という方は、「日本医療事務協会」や「キャリカレ」、「ユーキャン」などの通信講座を利用するやり方があります。

テキストだけでなく、DVDが付属しているケースが多く、視覚的に学ぶことも可能です。

ただし、どの講座も約3万円程度の費用がかかってしまうため、テキストだけで済む独学と比べるとかなり高くつきます。

そのため、「費用が高くてもいいから、充実したサポートや多くの教材を活用して勉強したい」という方にはおすすめです。

3-3.通学制のスクールを利用する

通学制のスクールもありますが、おすすめしません。

というのも、スケジュール調整が難しい上に、通信講座以上に費用がかかってしまうからです。

独学ではテキスト1冊で済む資格取得に、時間や移動の労力だけでなく、数万円の費用を使ってしまうのは良いやり方とはいえないでしょう。

次章では、調剤薬局事務への転職を考える方におすすめの転職サイトを紹介します。

4.調剤薬局事務の転職におすすめの転職サイト3選

冒頭でお伝えした通り、調剤薬局事務は資格がなくても転職可能です。

そこで、本章では無資格や未経験の方にもおすすめできる転職サイトを以下の2つの基準で厳選してご紹介します。

転職サイト選定2つの基準

  1. 求人の質・量:調剤薬局事務求人の量や質は十分か
  2. サポート力:担当者のサポートは十分で、対応は親切であるか

求人数が少ないため2~3社に登録して、できるだけ選択肢を増やすことをおすすめします。

転職サイト公開求人数 | 利用満足度
1位.
マイナビコメディカル
100件 | ★★★★★4.5
大手人材会社マイナビが運営する医療・介護特化型転職サイト
2位.
ジョブメドレー
1,000件 | ★★★★☆4.0
最大規模の求人数を保有する医療介護求人サイト
3位.
メドフィット
200件 | ★★★★☆4.1
転職のプロが総合的にサポート

それでは、詳しくご紹介します。

マイナビコメディカル|優良案件が豊富でサポートも手厚い

『マイナビコメディカル』は、医療業界の中でもリハビリ職や調剤薬局事務を含む医療事務職に特化した転職サイトです。

転職大手のマイナビが運営しているため、医療機関からの信頼が厚く、全国にある優良案件を多く保有しており、質の高さに定評があります。

さらに、「マイナビコメディカル」のキャリアアドバイザーは業界の知識があるため、専門的な相談もしやすいです。

初めての転職で不安という方や、調剤薬局事務に詳しい方のサポートを受けたいという方は、ぜひ登録してみてください。

▼マイナビコメディカル公式サイト
https://co-medical.mynavi.jp

ジョブメドレー|医療介護求人サイトNo.1

ジョブメドレー』は株式会社メドレーが運営する医療介護業界に特化した求人情報サイトです。

医療(薬剤師・医師・看護師など)と介護、保育業界を幅広く取り扱っており、医療事務や調剤薬局事務の求人も取り揃えています。

また、スカウト機能や履歴書・職務経歴書の書き方サポートなど様々なサービスを行っており利用者からの評価は高めです。

沢山の求人を一度見てみたいという方は、是非公式サイトを覗いてみてください。

ジョブメドレー公式サイト
https://job-medley.com/mc/

メドフィット|転職のプロが総合的にサポート

メドフィット』は、医療・介護業界で最大級の求人数を誇る特化型の転職サイトです。

また、求人の紹介だけでなく、職種ごとにキャリアアドバイザーが面接対策や給与交渉などのサポートを提供してくれます。

サポートを受けながら、転職活動を進めたいという方にはぜひおすすめしたい転職サイトです。

▼メドフィット公式サイト
https://medfit-gl.jp/

まとめ

ここまで調剤薬局事務の資格について解説してきましたが、いかがでしたか?

調剤薬局事務の資格は全てが民間資格で、転職に有利になることはほとんどありません。

また、資格がなくても働くことができるため、できるだけ早く調剤事務としての経験を積みたいと考えている方は、以下の転職サイトに登録して相談してみることをおすすめします。

転職サイト公開求人数 | 利用満足度
1位.
マイナビコメディカル
100件 | ★★★★★4.5
大手人材会社マイナビが運営する医療・介護特化型転職サイト
2位.
ジョブメドレー
1,000件 | ★★★★☆4.0
最大規模の求人数を保有する医療介護求人サイト
3位.
メドフィット
200件 | ★★★★☆4.1
転職のプロが総合的にサポート

あなたのキャリアがうまくいくことを心から願っています。