第二新卒の転職でハローワークを使うべき人と正しい使い方

第二新卒で転職を考える際に、「職探しといえばハローワーク!」「暗いイメージがあるけど実際はどうなんだろう」と、気にはなるものの情報も少なく、不安もありませんか?

確かにハローワークは新卒・既卒、また性別や年齢も幅広い多くの求人が集まる場所ですが、求人の特徴や使い方のポイントを理解した上で利用することが大切です。

今回は実際に第二新卒でハローワークを利用した方の声や、同じく転職活動の主となる転職サイトとの比較から、第二新卒の方がハローワークを使う際のポイントをご紹介します。

  1. ハローワークの実態
  2. 第二新卒の人にハローワークをおすすめしない4つの理由
  3. 第二新卒でハローワークを使うべき人は?
  4. ハローワークを使う際のポイント

この記事を読めばハローワークへの疑問や不安をきっと払拭して頂けるでしょう。

20代におすすめの転職エージェントBEST 3

編集部が実施した転職経験者500名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い20代向け転職エージェント・転職サイトベスト3は、下記の3つ。

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1. ハローワークの実態

公的機関の「職業安定所」、通称「ハローワーク」。

気にはなるけれど不安も、、という方のために、実際に利用した方の体験談をご紹介します。

1-1. ハローワーク利用の流れ

初めて行って、求人を探すまでの流れは大まかに次のようになります。

  1. 「初めてです」と受付に伝えると、申し込み用紙記入するよう言われる
  2. ハローワークカード(会員証)の発行
  3. 順番待ちをしてカウンセリング
  4. ハローワーク内のPCで個々に求人を検索
  5. 気に入ったものがあれば、再度カウンセリング待ち

筆者も一度失業保険給付の際に利用したことがありますが、雰囲気は市役所などとよく似ています。

やはり民間サービスと比較すると少し地味な印象はありますが、年齢層は様々で、若い人も多いと感じました。

1-2. ハローワーク利用の体験談

みなさんが気になるのは「カウンセリング」と「求人」の中身だと思いますが、利用者からは様々な意見があります。

口コミ・評判

20代後半・営業・年収300万台
ハローワークの体験談

面談内容は、どんな求人を探しているのか、第二新卒でも転職できるのか、といった簡単な相談でした。

しかしこの担当者が全く役に立ちません。話すことと言えば「大丈夫ですよ」「落ちこまなくてもいいですよ」といった精神論ばかり。具体的な転職方法については何も教えてくれませんでした。

そしてとっておきの作り笑顔。

私はこの時、「お役所仕事だからかもしれないけど、これほど頼りにならないとは思わなかった」と失望しました。

続いてハローワークの施設内にあるパソコンでの求人探し。

一度使ってみれば分かりますが、システムの低クオリティさといったら、半端ないです。

パソコンの画面は白黒で見にくく、求人を探すにも検索機能が悪すぎて、自由にアクセスが出来ません

これが国の機関の現実です。営利目的ではない分、民間の求人サイトと比べてもサービスの向上心が感じられないのです。

これを機にハローワークを利用することはありませんでした。

これらの声を聞くと、確かにあまりポジティブな印象は受けないかもしれませんが、ハローワークは全国各地にあり、地域によってももちろん違いがあるので、気になっていて時間があるようであれば、一度足を運んでみても良いと思います。

やはり転職サイトなど民間サービスとは求人の集め方も、職員のノルマや意識も大きく違う以上、同じレベルは求められません。

2. 第二新卒の人にハローワークをおすすめしない4つの理由

1章でお伝えした通り、実際にハローワークを利用した人でも、なかなか優良の求人を見つけるのは難しいのが現状です。

やはり転職サイトや転職エージェントと比較しても、第二新卒でハローワークを中心に転職活動することはおすすめしません。

その理由は次の4点にあります。

2-1. 人気企業・大企業の求人がない

一度ハローワークの求人検索をしてみるとわかりますが、いわゆる就職人気企業や、将来の安定が見込めるような大企業の求人募集はほぼみかけません。

それはハローワークに求人を掲載する際の2つの決まりに理由があります。

  • 「応募があれば全員と面接をしなければならない」
  • 求人掲載の手続きを書く事業所ごとに行う必要があり、非常に手間がかかる

一つ一つ具体的にご説明します。

(1)「応募があれば全員と面接をしなければならない」

ハローワークは無料で求人を掲載することが出来ます。

その一方で、応募書類が送られてきた人とは全員と面接をしなければならないという決まりがあります。

人気のある大企業が応募をかければ応募者が殺到することは必須ですが、その全員と面接をするコストは、無料で求人を出すだけでカバーできるものではありません

一方転職サイトや転職エージェント経由で求人を出せばそのコストはかかりますが、ある程度応募条件にかなった人物のみにふるいをかけることが出来ますし、エージェントを介していることでより優秀な人物を集めることができます。

(2)求人掲載の手続きを書く事業所ごとに行う必要があり、非常に手間がかかる

また、ハローワークは全国各地にありますが、企業が求人を出す際には、募集勤務地の求人を取り扱う事業所ごとに手続きを行わなければならず、全国に事業所があるような大企業にとっては煩雑な作業になります。

その点民間の転職サイト等では一括で掲載出来るため、手間は大違いです。

以上2点の理由からも、人気企業や大企業の掲載が少ないことは納得できますね。

2-2. ブラック企業の見分けが難しい

ハローワークの求人は無料で掲載出来るため、人件費を必要以上にかけない企業や、離職率が極端に高いようないわゆるブラック企業でも求人を掲載することが出来ます。

また求人開拓員という求人を企業に働きかける人もおり、もちろんノルマもあるため、「無料ですから求人を出してください」と採用する気のない企業でも掲載をするカラ求人も少なからずあるそうです。

企業も新規採用するだけの体力がある会社だと見せかけたいとか、助成金等を目的に掲載する事実が残念ながらあります。

以前に厚労省が調査したところでは、年間約8000件ハローワークについての苦情が寄せられているそうです。

  • 「経理職募集と書いてあって面接を受けたのに、今は営業職しか採用していないからと営業をすすめられた」
  • 「給与30万と書いてあったのに、うち10万は歩合制だった」
  • 「基本給20万と書いてあったのに、実際は2万少なく、正社員なのに交通費も支給されなかった」

年間の苦情数も、苦情の内容も民間のエージェントであれば大問題になっているレベルです。

2-3. 第二新卒に特化した求人ではない

そもそも「第二新卒」という枠で求人が見られるようになったのはここ数年で、「若さ」が転職において武器になるのは事実です。

ですがハローワークではもちろん年齢制限などはありますが、既卒の求人は全てひとくくりにされており、第二新卒に特化した求人情報というものはありません

せっかく転職を有利に進められる条件を持っているのに他の応募者と同じスタートラインで転職活動をすすめるのは時間の無駄です。

転職サイトであれば第二新卒に特化した求人情報も簡単に見つけることが出来ますし、第二新卒という条件付きで未経験職種の求人を出している場合もあります。

2-4. 求人検索システムが使いづらい

そんなこと!?と思うかもしれませんが、ここまでITが進化した中で信じられないほど見づらく、検索もかけにくいシステムです。

筆者も一度利用したことがありますが、白黒の画面で、しかも検索機能が大雑把なため、自由にアクセスすることが出来ません

何十件も求人情報を見るとなるとこれは大問題です。

ささいな問題と感じるかもしれませんが、転職は時間との戦いですよ。

以上ハローワークのデメリットばかりをお伝えしましたが、もちろんハローワークを使って求人を探した方が良い場合もあります。次の章で詳しくお伝えします。

3. 第二新卒でハローワークを使うべき人は?

ハローワークで転職活動をすることをおすすめしたいのは、次の2タイプにあてはまる方です。

3-1. 地方・地元で就職したい方

転職サイトは基本的に全国をカバーしていますが、やはり大都市圏が中心で、地方ではカバー出来ていない地域もあります。

そういった場合にはその地域の企業の大半はハローワークに求人を出していて、もちろん優良企業も沢山あります。

実際に筆者の友人でも大手転職サイトには求人があまり掲載されていない地域で20代での転職活動をしていましたが、ハローワークで地元では優良とされているインフラ企業への内定をもらっており、辞めることなく働いています。

地方や、大都市圏であっても少し郊外の地元で就職したいという方は、転職サイトと比較しつつハローワークにも行かれてはどうでしょうか?

3-2. 転職サイトでは転職活動が上手くいかなかった方

転職サイトで何度もチャレンジしたものの、なかなか結果が出ない人もいるでしょう。

特に新卒でも人気のあるような企業には応募者が殺到しており、第二新卒の需要が高まっているとはいえ厳しい部分もあります。

大企業にどうしてもこだわるというならハローワークでは希望の求人が少ないでしょうが、優良企業であれば中小企業でもかまわないという方は一度ハローワークへ行かれることをおすすめします。

ハローワークの求人掲載は何といっても無料であり、これから事業拡大をする中小企業にとってはコスト0で人を募集出来るありがたい媒体なのです。

例えば新たに営業所や工場を作った場合それに伴い事務員や営業マンを募集しますが、こういった求人は急募であり、地域もピンポイントであるためハローワークによく求人が出されます。

条件に合えば即内定もありますし、転職サイトと比較して競争率も激しくありません。

【求人探し以外のハローワーク活用法】ハローワークでは無料で職業訓練などのスキルアップ講座を開設しています。

転職エージェントに登録した場合でも面接や職務経歴書のノウハウなどはしっかりと教えてくれますが、それ以前の自分の能力を高めるところはありませんので、OAスキルなど不安のある人は一度探してみてください。

転職活動をしながらも常にスキルアップを計ることは間違いなく転職活動の成功につながるでしょう。

※上記のどちらも当てはまらない方へ

上記のどちらも当てはまらない場合、転職エージェントへ一度相談してみることをおすすめします。

ハローワークの求人より圧倒的に質が高いことはもちろん、無料の転職サイトにはない求人を紹介してもらえたり、転職の様々な段階でプロのアドバイスを無料で受けることが出来ます

第二新卒でキャリアアップするための転職エージェント10選」では、おすすめの転職エージェントや、転職エージェントを利用するメリット・デメリットも詳しく書いていますので、参考にしてくださいね。

第二新卒で転職エージェントを利用する際のたった一つの注意点

転職エージェントは完全無料で使えますが、あなたが内定・転職すると企業側から多額の報酬(提示年収の30%前後)を受け取っていますので、言葉巧みに転職へ誘導してきます。

彼らの口車にのせられて焦って転職を決めてしまうことだけは絶対に避けてください。

リクルートエージェント』といった大手エージェントは本気で転職を検討していればおすすめなのですが、コンサルタントが優秀なだけあって注意しないと転職する気にさせられます。

転職検討段階やまだまだ悩んでいるという方は、商売っ気が少なく親身に相談にのってくれる『doda』や『パソナキャリア』、20代であれば『マイナビ』のような中堅エージェントがおすすめです。

4. ハローワークを使う際のポイント

ハローワークを使って転職活動をするメリットやデメリットをお伝えしてきましたが、実際にハローワークを利用するとなった場合どのような点に注目すると優良企業に出会うことができるのでしょうか?

今回は【ハローワークの求人票】【企業のHP】の2つについてポイントをご紹介します。

4-1. ハローワークの求人票

ハローワークへ行き登録をすると誰でも自由に求人票をPCから閲覧することが出来ます。

ここでポイントとなるのは休暇賞与になります。

休暇・完全週休2日
・年間休日120日以上
※土日祝+お盆・正月などカレンダー通りの休暇をとれる日数
賞与・2ヶ月以上ならgood
(4ヶ月以上あればホワイト企業!)

表の条件をクリアしていれば、ひとまず優良企業と言えるでしょう。

ただし、求人票上は優良企業であっても、数か月間経っても募集し続けている企業などは実情が異なる可能性が高いので要注意です。面接を受けても求人票と条件が異なり辞退されている可能性があるからです。

4-3. 企業のHP

求人票で気に入った企業があれば、企業のHPも確認しておきましょう。優良企業か見分けるのはもちろん、実際に面接をするとなっても、会社の概要や取扱い商材などはHPからしか確認できません。

企業HPから優良企業を判断するポイント

  • 中小企業でも特許を取得している
  • 取引先に大手企業がある(=財政状況がしっかりしている)
  • 会社の幹部に同じ苗字が連続していない(=している場合は家族経営の可能性があり、その場合は外れ求人が多いので避けるべき)

これが全てではありませんが、面接の手前で判断するには大きなヒントとなるので、参考にしてください。

そして実際の会社や人の雰囲気等は実際に面接などで職場を見てみなければ判断出来ません。

面接官が覇気がなく、社長だけがやたらと勢いがあるなど、ブラック企業の可能性が高いので注意深く観察しましょう。

さいごに

いかがでしたか?やはり第二新卒という転職市場では有利な立場にあるうちは、転職サイトの方が好条件の転職先に出会える可能性は高くなるので、まずは転職サイトを中心に見ることをおすすめします。

ただし地方での就職や、転職サイトでの内定状況が厳しい場合などはハローワークにも優良求人はもちろんありますので、ぜひ利用してみてください。

内定を早く獲得しようと焦らず、たくさんの求人に触れて優良求人を見極める力をつけることが大切です。

転職活動の成功をお祈りしています。