訪問看護師がきつい・ブラックと言われる6つの理由!働く人の本音を徹底調査

houmonkangokitui

「訪問看護師ってきついイメージあるけど、実際どうなの?」と考えていませんか。

訪問看護師は、仕事内容が病棟やクリニックとはかなり異なり、特有の辛さがある仕事です。「つらい」「しんどい」とストレスを抱えている方も少なくありません。

特に訪問看護師の仕事内容を詳しく知らないまま転職してしまい、「想像とギャップがありすぎて辞めたい」という方もいらっしゃいます。

そこでこの記事では、実際に訪問看護師として働く方の声を調べ、どのような点がきついと感じるのか、訪問看護師の働き方の実態をまとめました。

  1. 訪問看護師がきつい・辛い仕事と言われる6つの理由
  2. 訪問看護師と病棟看護師の違い
  3. 訪問看護師ならではの魅力・やりがい
  4. 訪問看護師に向いている人・向いていない人
  5. 訪問看護師の職場選びのポイント
  6. 訪問看護師の求人の探し方
  7. 訪問看護師の求人探しにおすすめの転職サイト3選
  8. 訪問看護師の働き方に関するよくある質問

すべて読めば、訪問看護師の仕事内容のきつい点が理解できます。訪問看護師へのキャリアチェンジを考えている方は、これらを知っておくことで、転職後のギャップを減らすことができるでしょう。

1.訪問看護師がきつい・辛い仕事と言われる6つの理由

訪問看護師は、病棟やクリニックとは全く異なる働き方であり、以下のように独特なきつい・辛い点があります。

本章では訪問看護師を対象に行われた研究調査の内容をもとに、訪問看護の大変さを解説します。(参考『訪問看護師が抱く困難感』)

1-1.単独で患者宅を訪問し、自分一人で看護処置を行わなければならない

訪問看護師が仕事に対して辛いと思う大きな理由が、「単独で患者宅を訪問し、自分一人で看護処置を行わなければならないこと」です。

病棟などは周囲に先輩や医師がいていつでも相談できる環境なのに対し、訪問看護は原則一人で患者宅を訪問するため、あらゆる判断を自分で下す必要があります。

もちろん、訪問看護指示書には担当医の連絡先が書いていて指示を仰ぐこともできますが、必ずいつも連絡がつくとは限りません。

同僚との連携も同様で、基本的に上司も患者宅を訪問している状況になるため、すぐに連絡がつかないケースも多々あります。

教えてくれる人もおらず、わからないことだらけ

口コミ・評判

匿名
以前看護ステーションで働いていましたが、教えてくれる人もおらず、自分の判断でと言われてもわからないことだらけで本当にしんどかったです。残業をする雰囲気もなかったため、訪問から帰ってきた後も相談がしづらく、結局病院に戻りました。

病棟とは違うスキルが必要

口コミ・評判

匿名
「私病院疲れたから訪問看護やろうかなぁ」という知り合いがいるので一言。当たり前だけど楽するために転職したいならやめたほうがいいと思う。高度なコミュニケーションスキル、判断能力、マネジメントスキルなど、病棟とは違うスキルが必要になってくると個人的には思っている。

出典:Twitter

単独で患者宅を訪問するという業務形態上、スキルに自信がない方は、強い不安感が常につきまとうようです。

1-2.身体的な負担が大きい

訪問看護は、身体を酷使する仕事であり、「体力的に辛い」という声も散見されます。

例えば訪問看護師の業務の一つに、入浴介助があります。入浴介助は病棟でも行いますが、病棟の浴槽は介助がしやすいように工夫して設計されています。

しかし患者宅はそうではありません。介助用の手すりがなかったり浴槽がかなり深かったりするので、病棟での入浴介助とは身体的な負担も大きく異なります。

また訪問看護は移動の時間も長く、「雪の日も長時間運転しなければならない」「猛暑の中自転車で訪問する」など、天候によって負担が大きくなることもあるでしょう。

熱中症になる

口コミ・評判

匿名
訪問看護師だけど熱中症になる。どんな天気でも給料一緒。1日5件で少ないように感じるけど、全て片道電動自転車で20〜30分。

出典:Twitter

業務環境や移動の面で、体力的な負担は大きい仕事と言えます。

1-3.利用者の家族とのコミュニケーションが難しい

利用者の家族とコミュニケーションを取らなければならないのも、訪問看護がきついと思う点の一つです。

例えば、患者の下着交換などを行う際、病棟の場合、家族は部屋の外にいること多いですが、訪問看護ではすぐそばに居ることがほとんどです。

作業の一挙手一投足をみられているため、プレッシャーを感じるという方もいるようです。

家族の目が気になる

口コミ・評判

匿名
訪問看護の何がプレッシャーって、点滴しくじってもかわってもらう人がいてないってこと。あと家族さんめっちゃ見てくる。

家族の前でのケアは苦手

口コミ・評判

匿名
家族が見てる前でのケアが苦手すぎて2度と訪問看護やりたくない。

これらは訪問看護ならでは特徴で、特に信頼関係が築けていないうちは精神的な負担となることも多いようです。

1-4.オンコール対応の負担が大きい

オンコール対応の負担も、訪問看護がきついと思う理由の一つです。

オンコール対応は、訪問看護師が当番制で専用の携帯電話を持ち、緊急の呼び出しがあった場合、患者のもとへ向かうという仕組みです。

当番の日には、いつでも呼び出しに対応できるように準備をしておかなければなりません。

そのため、ゆっくり気が休まらずにストレスを抱えてしまいやすくなるようです。

人手が足りないときのオンコール対応はきつい

口コミ・評判

匿名
それぞれのステーションはそれぞれ人数もそこまで多くないため、退職者が出た際のオンコール対応は特に地獄です。また、頻繁に連絡してくる特定の利用者がいると大変です。

オンコールの着信音がトラウマ

口コミ・評判

匿名
訪問看護やってた時の、休日夜間のオンコールは、本当にキツかった。
オンコール電話の着信音がトラウマになり、ろくに眠れなかった。だけど、その時の経験のおかげで、今の仕事に感謝できる。同じ在宅系看護師でも業務のばらつきは大きい。自分に合った職場で働けるって、本当に幸せな事だと思う。

出典:Twitter

オンコール対応は事前確認必須

口コミ・評判

匿名
訪問看護で働くならその会社のオンコール体制について、リサーチは必ずすべき!
持つ頻度、手当て、バックアップ体制など、自分の生活と照らし合わせ可能かどうかを判断する。やってみるとわかるけど、拘束感、半端ないよ

出典:Twitter

病院勤務の夜勤の方があっていた

口コミ・評判

匿名
オンコールで明け方に訪問しても、朝からの通常業務も普段通りだし、振替休日もないし、病院勤務で夜勤してる方が楽かなぁ。

出典:Twitter

緊急連絡を待つのは精神的に疲れる

口コミ・評判

匿名
病棟看護師→訪問看護→病棟に戻った人と話したけど、緊急オンコールを持つより病棟夜勤の方が気が楽だそう。鳴るか鳴らないかを待つメンタル疲弊の辛さは確かに分かる。まだいっそのこと仕事してる方が気持ちは楽かも。

出典:Twitter

電話の対応だけで済むことも多かったり、事業所によってはそれほど頻繁にないところもあったりするようですが、「いつ連絡が来るか分からない状況」は精神的に辛いと感じる人も多いです。

1-5.訪問先の環境が過酷である

看護師の負担は、訪問先の環境次第でさらに過酷になることもあります。

例えば、「猛暑の時期なのに訪問先の家庭にエアコンがない」ということもあるようです。

訪問先にエアコンがない

口コミ・評判

匿名
訪問看護の辛いところは、訪問先の家の環境に左右されてしまうこと。生活保護の老人宅にはエアコンがない、あっても付けないことが多いそうで。しかも訪問先への移動は自転車。そりゃ熱中症になるわ。

出典:Twitter

また訪問先の環境が著しく悪く、不衛生といったケースも少なくありません。

予想以上に家が汚い

口コミ・評判

匿名
訪問看護にいってビックリすること、それは予想外に家が汚いということです。おそらく介護で掃除などにも手が回らないのかもしれませんね。

このように、患者宅の環境によっては、体力的・精神的なきつさが増幅することもあるでしょう。

1-6.徹底した感染症対策が求められる

訪問看護の患者は高齢者が主であり、病院と違い衛生設備が整っていない環境のため、訪問看護師は徹底した感染症対策が求められます。

例えば入浴介助の際、蒸し暑い室内でもマスクを着用して患者の体を持ち上げるなどの重労働を行ったり、業務以外の時間もなるべく外出しないように気を遣ったりと、「重症化リスクの高い高齢者に感染させないこと」をとにかく最優先に行動する必要があります。

徹底した対策を取っている

口コミ・評判

匿名
訪問看護のコロナ対策。マスクとフェイスシールド必須。
入浴介助は、フェイスシールドが湯気でくもり、目の前が見えない、介助どころではない。

出典:Twitter

補足

新型コロナウイルス感染症について、300以上の訪問看護ステーションを対象に行った調査では、約4割の事業所で利用者の感染症(疑い含む)が確認されたと報告されています。(参考:第4弾 新型コロナウイルス感染症に関するアンケート

またその一方で、認知症や精神疾患の利用者にはマスクの着用を徹底できないというケースも多く、看護師の感染リスクも高いという現状です。

本章のまとめ

訪問看護師の仕事には、以下のようなきつい部分があることがわかりました。

  • 単独で患者宅を訪問し、自分一人で看護処置を行わなければならない
  • 身体的な負担が大きい
  • 利用者の家族とのコミュニケーションが難しい
  • オンコール対応の負担が大きい
  • 訪問先の環境が過酷である
  • 徹底した感染症対策が求められる

特に病棟やクリニックなどの業務と異なる部分が多く、それゆえ戸惑いを感じる方も多いようです。

次章では、病棟業務との違いについてより詳しくまとめます。

2.訪問看護師と病棟看護師の違い

訪問看護師と病棟看護師を比べた場合、以下のような違いがあります。

訪問看護師は、

  • 担当業務:幅が広い
  • 環境:看護設備が整っていない
  • 給料:夜勤がないので病棟看護師より低い

詳しい違いは以下にまとめました。

訪問看護師病棟看護師
業務内容患者宅での看護業務全般病棟での看護業務全般
看護設備整っていない整っている
他のスタッフとの連携取りにくい取りやすい
患者とのコミュニケーション多い多い
患者家族とのコミュニケーション多い少ない
夜勤なし
(オンコール対応はあり)
あり

2-1.担当業務の幅が広い

訪問看護師の業務は、基本的には病棟と同じですが、様々な診療科の看護処置を行う必要があります。

例えば、消化器のストーマ管理や泌尿器のインスリン管理、ターミナル患者のメンタルケアなど、その担当領域は多岐にわたります。

また病棟ではあまり行わない皮下点滴などの業務を行うこともあるようです。

基本的には病棟で行う看護処置の基本が身についていればできる仕事ではありますが、実際のところは、幅広い領域の看護知識が必要となるため、病棟経験ある程度ある方でも、最初は戸惑うことが多いようです。

なお、訪問看護師の具体的な担当業務は以下のようなものが挙げられます。

訪問看護師の担当業務

  • 健康状態のチェック(体温、血圧、血糖値、脈拍の測定)
  • 持病の状態チェック
  • カテーテル交換、インシュリン注射、点滴
  • 身体介護、食事や排泄の介助、清潔な空間の維持など
  • 健康に関するアドバイス
  • 内服管理
  • 栄養摂取の指導、嚥下訓練

※上記の医療処置は、担当医の指示書に基づいて行われます。また、訪問看護師がチェックした患者の健康状態をもとに、担当医は適切な治療方針を検討します。

2-2.設備が整っていない環境での看護処置

訪問看護師の仕事場は患者宅なので、病棟と違って十分な医療設備は整っていません。

前述の入浴介助の例でも挙げましたが、病棟は介助しやすい浴槽設計になっているのに対し、一般家庭のお風呂場は、かならずしもバリアフリー設備などが整っているわけではありません。

また看護器具も万全な状態ではないので、家庭にあるもので代用するというケースも多いようです。

様々な工夫がされている

口コミ・評判

匿名
実習で着いて回った訪問看護では、家にあるもので代用したり家族や看護師さんの工夫が凄かった。

出典:Twitter

2-3.給料は病棟看護師より低い

訪問看護師は夜勤がないため、給料は病棟看護師と比べると低くなります。

オンコール対応の場合、手当がつきますが、1,000~3,000円が相場のようなので、それほどプラスにはならないでしょう。(参考:「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業報告書」)

ただし、実際にオンコールを受け訪問先へ出動した場合には、別途「緊急訪問手当」という形で手当が追加されることもあるようです。

この場合、実働時間を時給換算した金額が支払われます(相場:1時間あたり2,000円~5,000円)。1回の出動ごとに定額で支払われる規定の訪問看護ステーションもあります。

ここまでのまとめ

ここまでは訪問看護師のきつい側面と、病棟との違いをまとめて解説しましたが、「患者と直接、長い時間コミュニケーションを取れる仕事」であるため、訪問看護師ならではの魅力ややりがいもあります。

次章では、訪問看護師のポジティブな側面を紹介します。

3.訪問看護師ならではの魅力・やりがい

訪問看護師の口コミを分析すると、訪問看護師には以下のようなメリットがあることが分かりました。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1. 夜勤がなく病棟よりは体力的にも楽に感じる

急性期病棟にいた看護師さんなどにとっては、かえって楽に感じることもあるでしょう。

訪問看護師は、夜勤がないため、規則的な生活を送りやすいです。また訪問件数も決まっているので、突発的な対応に追われることもそれほどなく、常に慌ただしいわけでもありません。

ストレスなく働ける

口コミ・評判

匿名
訪問看護やってると病院勤めがアホらしく思えてくる
そりゃ給料は安いし運営も厳しいけど、夜勤やヘンな委員会は無いし規則正しい生活送れるし基本的にカレンダー通りの休みがもらえるし、ストレスも激減。病院勤めで自分の命を削るくらいなら、訪問看護したほうがずっと楽だよ。

出典:Twitter

業務が決まっているのが楽

口コミ・評判

匿名
訪問看護は「ぼっちでいられる時間が長い」というところが好きなポイントなんだけど、もう一つあって、それは「自分の業務が決まっていること」。退勤間近にくる入院を「自分手空いてるのでとります」と言ってしまう自分にとって、訪問にしても報告書にしても、やるべき業務が決まっているのは気が楽。

出典:Twitter

3-2. 患者と一対一でじっくり向き合うことができる

訪問看護師は患者と一対一で向き合うことができます。

一人ひとりとじっくり向き合い、看護活動ができる点は、やりがいに感じられるでしょう。

在宅療養を選ばれた利用者により良い人生を提案することができるのが、まさに訪問看護師の醍醐味と言えます。

家族に近い存在として寄り添うことができた

口コミ・評判

匿名
人生の終末期に家族の次に近い存在として寄り添い、最後の時を迎えること。病院時代にも数多くの患者様と向き合ってきましたが、また意味合いや深みが全くことなる経験でした。最後に家族の方に感謝を伝えられた時は、看護の仕事で初めて涙がでました。病院のある意味機械的な仕事とは違った、重要な役割があると考え、一人一人に向き合っています

患者とじっくり向き合う時間の余裕がある

口コミ・評判

名前 さん(20歳)
評価:★★★★☆4

訪問看護が大変なのは、どの科の症状でも一人で対応しなければいけないところにあるそうで。それでも訪看の仕事を辞められないのは、一人一人にじっくり向き合える時間がとれるからだと。こういった方たちに、日々支えていただいております。この仕事に就いて良かった。

出典:Twitter

命を支えるやりがいのある仕事

口コミ・評判

匿名

訪問看護ステーションで看護師をしています。
「最期まで自宅で過ごしたい」という人を、技術的、精神的に支え、状態が改善したり、満足の行く看取りができ感謝された時、この仕事について本当に良かったと思います。

また、同じ志を持ち在宅医療に従事する医師やケアマネージャーさん達と協力し、チームとして人を支える喜び、達成感も、何事にも代え難いものがあります。

まさしく、命を支える喜びなんです。

出典:Yahoo!知恵袋

工夫を凝らして、患者さんに喜んでもらえるのは大きなやりがい

口コミ・評判

匿名
病院にいるときは、医師の指示が不適切に感じたり、もっとこうしたら良いのに…と思うところが大きく、訪問看護師になりました。医師からの指示書はあるものの、患者に最も適した処置をほどこすのは自分の判断のもとです。工夫をこらして患者さんに喜んでもらえるのは大きなやりがいです。

3-3.ニーズが高く転職しやすい

訪問看護師は人材ニーズが高く、常に人手不足の状況なので、転職しやすいです。

施設別の看護師の求人倍率をみると、3.76倍と、全施設平均を大きく上回っています。

参考:日本看護協会『ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人分析

さらに求人倍率は、すべての施設の中でもっとも高くなっており、医療施設の中で一番人手が足りていないという状況です。

高齢化がさらに進んでいく日本において、訪問看護のニーズはますます高くなると考えられます。

そのため、訪問看護師としての経験を積むことは、キャリアにとってもプラスになると言えるでしょう。

本章のまとめ

訪問看護師には、以下のような魅力があることが分かりました。

  • 夜勤がなく病棟よりは体力的にも楽に感じる
  • 患者と一対一でじっくり向き合うことができる
  • ニーズが高く転職しやすい

ここまでの内容を踏まえて、訪問看護師に向いている人・向いていない人の性格的な特徴を次章でまとめます。

4.訪問看護師に向いている人・向いていない人

訪問看護師に向いている人の性格的な特徴は以下の通りです。

  • 責任感が強い
  • 行動力があり、体力的にも自信がある
  • 他人とコミュニケーションをとるのが苦ではない
  • 向上心や学習意欲がある
  • 患者一人ひとりとじっくり向き合いたい

適性を判断するにあたり、自身のコミュニケーション能力を見極めることは欠かせません。

見知らぬ人や高齢者と難なく快適なやり取りができるかどうかは重要なポイントです。

また自らの意思・考えで主体的に行動できる方は、訪問看護師の適性があると言えるでしょう。

反対に、訪問看護師に向いていない人の性格的な特徴は以下の通りです。

  • 高度な医療処置を行う現場に携わりたい
  • 誰かの指示で動く方が楽
  • ルーティンワークが苦である、日常に変化を求めている
  • オン/オフを明確に分けたい
  • 年収が何より重要である

訪問看護師は、自らの判断で行動をしなければならないため、「誰かの指示で動く方が楽」という方は特に不向きと言えます。

またオンコール対応は必要なので、仕事のオンオフをきっちり分けたいという方にもおすすめできません。

さらに、極度に潔癖な性格であったり、体質的にアレルギーがあったりするなど、他人の家に入ることに抵抗があるという方も不向きと言えるでしょう。

5.訪問看護師の職場選びのポイント

訪問看護師は、職場次第でブラックな環境になってしまうこともあるので、職場選びが何より重要です。

以下のポイントで求人を見極めることで、自分の希望に合った働き方ができる職場を選択できます。

それぞれ簡潔に説明します。

5-1.オンコールの有無・頻度

訪問看護師の働き方・きつさに直結するオンコール対応の有無は、必ず確認しておきましょう。

またその際、「平均してどのくらいのオンコール対応が発生するか」といった点も把握しておく必要があります。

5-2.医療法人か民間企業の株式会社か

訪問看護ステーションの運営母体もチェックしておくことをおすすめします。

運営しているのが医療法人の場合、以下のようなメリットがあります。

医療法人のメリット

  • グループ内の医療施設への異動や人員調整が柔軟
  • 医師が身近にいる
  • 就業場所が急に閉鎖されることはほとんどない

一方、株式会社として経営している訪問看護ステーションには、以下のようなメリットがあります。

株式会社のメリット

  • 訪問件数などの実績によって、給与が上がりやすい
  • 管理者としてのステップアップのチャンスが多い

いずれも長所的な側面があるため、自身の理想のキャリアや働き方から逆算して検討することをおすすめします。

5-3.就業先の規模

就業先の規模は、日々の働きやすさを左右するポイントです。

大規模の訪問看護ステーションの場合、以下のようなメリットがあります。

大規模の訪問看護ステーションのメリット

  • 人数が多いため、一人当たりの負担が少なくなりやすい
  • 休日なども柔軟に調整できる
  • ノウハウが蓄積されており、教育体制も充実している

一方、小規模の訪問看護ステーションの場合、以下のようなメリットがあります。

小規模の訪問看護ステーションのメリット

  • スタッフ同士でコミュニケーションを取りやすい
  • 個人の意見が取り入れられやすい

こちらも望む働き方に合わせて、選択しましょう。

5-4.どんな利用者が多いか

訪問看護ステーションによって、利用者の傾向に違いがあります。

訪問看護は多様な方が利用する

  • 小児ケア、高齢者の介護
  • 難病患者
  • ターミナルケア
  • リハビリテーション

利用者の特性によって、実践する看護活動にも違いがあります。

「小児科で働いた経験を活かしたい」「高齢者のサポートがしたい」などの希望がある方は、面接時に確認をとるようにしておきましょう。

6.訪問看護師の求人の探し方

訪問看護師の求人探しは、以下のような手段があります。

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求人の見つけやすさサポートの専門性メリットデメリット
転職サイト
(民間の人材紹介会社)
・転職のプロによるサポートがある
・希望に合う職場を紹介してもらえる
・求人数が多い
・情報量や相談のしやすさは担当者次第
・連絡が多く転職を急かされることもある
ハローワーク・公的機関のため信頼性が高い・条件の悪い求人が紛れていることもある
・求人数は少ない
ナースセンター・専門的な情報、サポート・地方では好条件求人が見つかりにくい
・サイトのデザインが使いづらい
求人広告サイト×・求人数が多い
・自分のペースで転職活動できる
・転職活動はすべて一人で行う必要がある
・悩みがあっても誰にも相談できない
知人の紹介×・職場のリアルな情報が分かる
・採用がすぐに決まることもある
・イメージと違っても断りづらい
・すぐに辞めにくい

※求人数は2021年6月時点
※1:満足度上位3サイトの合算(看護roo!・看護のお仕事・マイナビ看護師)
※2:満足度上位3サイトの合算(看護求人EX・ジョブメドレー・ナース専科求人ナビ)

それぞれ一長一短ありますが、最もおすすめなのは、転職のプロによるサポートが受けられる「転職サイト」です。

転職サイトが最もおすすめ

転職サイトは、看護師転職のプロからサポートを受けられる、人材紹介サービスです。

求人広告サイトと異なり、登録するとキャリアコンサルタントが担当者となり、あなたの転職活動をトータルで支援します。

転職サイトは、求人の見つけやすさとサポートの専門性の両観点で強みがあり、条件の良い職場を見つけやすいメリットがあります。

転職サイト利用のメリット

  • 自分に合った転職先を提案してくれる
  • 転職のプロにキャリア相談ができる
  • 応募書類の添削を受けられる
  • 面接対策ができ、選考通過率がアップする
  • 病院とのやり取りを代行してくれる
  • あなたのことを病院の採用担当者にアピールしてくれる
  • 内定決定後もサポートしてくれる

特に最適な求人を提案してくれる点は、非常に魅力的です。

「自宅から20分以内」「200床以下の病院」「給与は今より5万円以上」など条件が複数ある場合、ハローワークや求人広告サイトでは探しづらいことも多々ありますが、転職サイトを利用すれば、キャリアコンサルタントに希望を伝えるだけで、あなたのニーズにマッチした求人を提案してくれます。

サービスの質は担当者次第で左右されますが、担当者は変更可能なので、それほど懸念点ではありません。

全手段の中で転職サイトがおすすめな人

  • 転職するのがはじめてで不安
  • 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
  • なるべく早く次の仕事を見つけたい
  • 実績豊富な看護転職のプロにまずは相談したい

ただ担当者と二人三脚で転職活動を進めていく転職サイトは、「マイペースに仕事探しをしたい」という方にとっては不向きなので、その場合はハローワークやナースセンターを活用すると良いでしょう。

7.訪問看護師の求人探しにおすすめの転職サイト3選

数ある転職サイトの中から、訪問看護師の転職におすすめのものを以下の基準で厳選しました。

転職サイト選定の基準

  • 求人の量・質 | 訪問看護師の求人は見つかりやすいか
  • 提案力|ニーズに合った提案をしてくれるかどうか
  • サポート力|キャリアコンサルタントのサポートは手厚いか

以上を踏まえた上で、訪問看護師の転職におすすめのサイトは以下の通りです。

転職サイト訪問看護師の求人数|満足度
1位
看護のお仕事
13,500件|★★★★☆
総求人数トップレベル!累計40万人以上の利用者がいる転職サイト。LINEで最新の求人情報が得られるなど、気軽に転職活動ができる
2位
看護roo!
80件|★★★★☆
利用者満足度96.3%、看護師さんからの人気No1の転職サイト。細かい条件で求人が探しやすく、面接対策&サポートも手厚い。
3位
マイナビ看護師
9,400件|★★★☆☆
求職者のペースに合わせたサポートが強み。全国25箇所に相談会場があり、地方在住者も来社相談しやすい

※この記事では求人数上位サイト3つに厳選して紹介しています。看護師さんからの満足度の高いサイトは『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』に詳しくまとめていますので参考にしてください。

1位.看護のお仕事

看護のお仕事』は日本最大級の看護師向け転職サービスです。

医療業界に詳しい担当者が今の職場の悩みや、「辞めていいのか」ということについても親身に相談に乗ってくれるとのことで、求人・サポート共に看護師さんからの評価が非常に高くなっていました。

また、求人票に書いてない内部情報を教えてくれたり、入職まで手厚くサポートしてくれるなど非常に心強い存在です。

ちなみに、派遣の求人に関しても『看護のお仕事(派遣版)』という特設ページがあるくらい力を入れていて、派遣の求人を探す方にもおすすめです。

運営会社レバレジーズ株式会社
対象地域全国
公開求人数約5.3万
公式ページhttps://kango-oshigoto.jp

2位.看護roo!

看護roo!』は、看護師の利用満足度96%を誇る人気の転職サイトです。

病院の種類や、施設の種類など細かい条件で求人検索が可能で、常に5万件以上の求人を掲載しています。

運営元の株式会社クイック(東証一部上場企業)は、医療業界を中心に30年以上に渡るサポートを続けてきた実績があり、十分な信頼が置ける企業です。

また、面接に同席までしてくれるサポートの手厚さも特徴的で、面接が不安な方にもおすすめです。

公式サイトを見る
https://kango-roo.com/

運営会社株式会社クイック
対象地域主要都市圏
公開求人数約5.2万
公式ページhttps://kango-roo.com/

3位.マイナビ看護師

マイナビ看護師』は合計4.1万件の求人数を保有し、4年連続認知度No.1を誇る人材大手マイナビグループが運営する看護師専門転職エージェントです。

看護師向けコンテンツが充実しているため、はじめて転職をする方も使いやすいでしょう。

また、全国に拠点があるため、地方在住の方も安心して利用できます。

運営会社株式会社 マイナビ
対象地域全国
オフィス全国22箇所
公開求人数約4.1万
公式ページhttps://kango.mynavi.jp/

8.訪問看護師の働き方に関するよくある質問

訪問看護師の働き方について、よくある質問をまとめました。

気になる点はここで解消しておきましょう。

Q1.訪問看護師になるには資格が必要ですか?

看護師資格、あるいは准看護師資格があれば、訪問看護師として働けます。

就業に必須な経験は、特に定められていません。ただ訪問看護師は、看護処置や身体介護を一人で行うことから、看護師としての臨床経験が3年以上あることが望ましいと言われています。

Q2.訪問看護について勉強したいのですが、何か良い方法はありますか?

インターネットを利用して訪問看護師の研修カリキュラムを受講できるサービス『訪問看護eラーニング』がおすすめです。

これは、訪問看護人材養成基礎カリキュラムに準じた最新の研修内容を、自宅のパソコン・タブレットを使って手軽に学べるサービスです。

こんな人におすすめ

  • 訪問看護の基礎を学びたい看護師の方
  • 再就職のために時間を有効利用したい離職中の看護師の方
  • 知識の幅を広げたい看護師の方
受講料
  • 個人申し込み 16,000円
  • 都道府県看護協会経由の申し込み 14,000円
学べること
  • 訪問看護概論
  • 在宅ケアシステム論
  • リスクマネジメント論
  • 訪問看護対象論
  • 訪問看護展開論
  • 訪問看護技術論

※申し込みは「訪問看護eラーニングの公式サイト」から行います。

口コミ・評判

匿名
財団のホームページにあるeラーニング。有料だけど、新卒で訪問看護に行こうと思ってる人や転職しようと考えてる人はやってみるといいかも。知識の振り返りにはこういうのがちょうどいい。

出典:Twitter

Q3.運転できなくても訪問看護師になれますか?

運転ができなくても訪問看護師として働くことは可能ですが、地域によっては車が必須の場合があります。

都心や都市部であれば、「徒歩や自転車移動がほとんど」という訪問看護ステーションも少なくありません。

しかし、地方の訪問看護ステーションで働く場合、運転免許証は必須であると考えた方が良いでしょう。

地方の求人では「運転免許証必須(AT可)」といった条件が設けられていることが多々あります。

Q4.訪問看護師の面接ではどんなことを聞かれますか?

訪問看護師の面接で聞かれやすい質問の例を、以下に掲載します。

  • これまでの経験を教えてください
  • あなたの長所(短所)を教えてください
  • 志望動機を教えてください
  • 訪問看護師を目指す理由(きっかけ)は何ですか
  • 前職の退職理由を教えてください

特に訪問看護師を採用する場合、担当者は面接で以下のような点を見極めようとしています。

採用担当者が見ているポイント

  • 対話力はあるか(適切にコミュニケーションが取れるか)
  • 責任感はありそうか
  • 学習意欲は高いか
  • 状況判断能力はあるか
  • 挨拶やマナーなどはしっかりと身についているか

面接の際は上記を意識した回答を行うことで、選考通過率を高めることができるでしょう。

転職活動に慣れていない方や、面接に苦手意識のある方は、うまく答えられないこともあるかもしれないので、面接が不安な方は、サポート力に強みのある転職サイトの利用をおすすめします。

Q5.新卒で訪問看護師になるのはやめておいた方がいいですか?

結論から言うと、いきなり訪問看護師になるのではなく、2~3年の病棟勤務を経て、訪問看護師にキャリアチェンジするというのが現実的と言えるでしょう。

患者や家族の中には、「ベテランの看護師さんに診てもらいたい」という方も多く、スキル面はもちろん、コミュニケーションの面でも苦労すると考えられるからです。。

またそもそも小規模の訪問看護ステーションでは、新卒を採用していないケースがほとんどです。

さいごに

訪問看護師の働き方の実態について解説しました。

訪問看護師には以下のようなきつい点があることが分かりました。

  • 単独で患者宅を訪問し、自分一人で看護処置を行わなければならない
  • 身体的な負担が大きい
  • 利用者の家族とのコミュニケーションが難しい
  • オンコール対応の負担が大きい
  • 訪問先の環境が過酷である
  • 徹底した感染症対策が求められる

病棟と違って戸惑う部分も多く、経験の浅い看護師にとっては、精神的なきつさの大きい仕事と言えるでしょう。

ただその分やりがいも大きく、将来性のある仕事なので、キャリアアップを目指したいという看護師にとってはおすすめの転職先です。

良い面・悪い面を理解し、正しいキャリアを選択しましょう。