ひと目で分かる病院薬剤師の年収と年収アップのコツ2選

病院 薬剤師 年収

病院薬剤師として働くにあたって、「正直、年収はどのくらいなの?」と悩んでいませんか?

薬剤師の働き口には病院・ドラッグストア・調剤薬局などがありますが年収は様々ですし、働く病院によっても年収は変わります。また、実は年収をアップさせるための簡単な方法も存在します。

このページでは、転職コンサルタントとして数多くの薬剤師転職をアドバイスしてきた知見と経験をもとに、病院薬剤師の年収についてご紹介します。

  1. 薬剤師の年収ランキング
  2. 国公立病院薬剤師の年収
  3. 民間病院薬剤師の年収
  4. 病院薬剤師の年収の上げ方

このページを読めば、病院薬剤師の働き方と年収について理解ができ、「本当に病院薬剤師で働くべきか」「年収を求めるならどのような就職・転職活動をすればいいか」がわかるでしょう。

<2019年4月:最新情報>

4月は、転職活動を開始するには最高のタイミングです。なぜなら、3月の退職や人事異動に伴って多くの薬局,病院,企業が好条件な求人を募集する時期だからです。

一方で、多くの求職者が動く時期でもあるため、人気の求人は短期間で定員に達してしまう場合があります。良い求人を確実に手に入れるために、可能な限り早いタイミングで転職活動を開始すべきです。

そのため、以下の簡単なステップで早めに転職を開始しましょう。

  1. このページを見ながら、複数の転職サイト(『薬キャリ』『マイナビ薬剤師』など)に登録する
  2. それぞれの担当者から連絡が来たら、面談または電話で簡単に状況を伝えアドバイスをもらう
  3. 一番相性の良さそうな担当者だったところで、本格的にサポートを受ける

※3月は求職者数が多く、転職エージェントの担当者は、より多くの人のサポートを行います。登録後、転職エージェントからの連絡に可能な限り細目に対応することがポイントです。そうすることで、優先的に良い求人を紹介してもらえる可能性が劇的に上がり、転職活動を円滑に進められるでしょう。


1. 薬剤師の年収ランキング

薬剤師の年収は平均553万円と言われていますが、病院薬剤師の年収はどの程度だと思いますか?

若手薬剤師や学生から人気の高い病院薬剤師ですが、結論から申し上げると「病院薬剤師の年収は、他の薬剤師と比べると低い」のが現状です。

初任給/その後の年収共に低く、金銭的メリットを重要視される人は、病院以外に就職、または転職を検討されると良いでしょう。

  初任給 初年収 その後の年収
 調剤薬局 22〜30万円 350〜400万円 450〜700万円
 ドラッグストア 25〜35万円 350〜450万円 500〜800万円
 病院 20〜25万円 300〜350万円 400〜650万円
 製薬企業 22万円前後 300万円前後 600〜1200万円

1-1. 初任給の違い

薬剤師の初任給は、「ドラッグストア>調剤薬局>製薬企業>病院」の順になっています。ドラッグストアの年収は、調剤薬局に比べて「薬剤師手当」が月5〜10万円程度支給されるため、割高となっています。

病院薬剤師としての初任給は低く、大学を卒業した新社会人にとっては、金銭面だとあまりメリットのない選択だと言えるでしょう。

1-2. その後の年収の違い

薬剤師の年収は、「製薬企業>ドラッグストア>調剤薬局>病院」の順になっています。製薬企業は他一般業界と比べても年種が高い事で有名で、長くキャリアを積んだり外資企業に転職したりすると、破格の年収を得る事も可能です。

病院薬剤師としての年収は、夜勤手当などを得る事によってある程度は保障されますが、ある程度キャリアを積んだ人にとっても金銭面で魅力的な職業とは言えないのが現状です。

1-3. 病院薬剤師の年収が低い理由は「人気」×「マイナー」

このように、病院薬剤師の年収は、初任給・その後のキャリアともに低い状況にあります。では、なぜ病院薬剤師の年収は低いのでしょうか?

「人気だから」

一つ目の理由は、薬学生人気の高い職業だからです。病院という医療の最先端に関われる事で自身の専門性を高める事ができますし、医師や看護師とともにチーム医療に関わる事ができ、患者や地域に貢献している実感・やりがいは病院薬剤師ならではです。

一方で病院側からすると、「人気が高い=給料を上げなくとも就職希望者が多い」となります。転職求人も多くなく、結果として初任給や年収が低く設定されているのです。

「病院内でマイナーな職種だから」

最近、医療財源が困窮し、どこの病院でも経営改善を求められるようになってきました。つまり「人件費を下げる」必要があるのです。

病院で最も必要な人材は「医師」です。次に必要なのは、ある程度の人数が常に必要な「看護師」だと言われています。そうなると、診療報酬を獲得する訳ではない病院薬剤師の年収は、どうしても抑えざるを得ないのです。

上記のような構造上、病院薬剤師の年収が他職種と比べて低く止まる事はビジネスの構造上仕方なく、また今後も続くといって間違いないでしょう。

1-4. 薬剤師の年収をもっと詳しく知りたい方は…

 参考サイト
 調剤薬局調剤薬局薬剤師の年収と年収アップのコツ2選
 ドラッグストアドラッグストア薬剤師の年収と年収アップの全ノウハウ
病院病院薬剤師の年収と年収アップのコツ2選
 派遣派遣薬剤師の年収と高派遣求人を探すための全知識
 薬剤師全般薬剤師の年収と年収アップの全ノウハウ

を参考にしてください。

2. 国公立病院薬剤師の年収

病院薬剤師には2種類あり、国公立病院薬剤師と民間病院薬剤師がいます。どこに勤めるかで年収は大きく変わってきますので、それぞれの違いについてご説明します。

2-1. 初任給

国公立病院 … 初任給:月20.8万円 年収:300万円程度

国公立病院に就職した新卒薬剤師の初任給はどの程度でしょうか?国公立病院の薬剤師は公務員に分類されるため、初任給は法律で決まっており、一律20.8万円です。(4年生大学卒の場合は、17.8万円です。)

この金額は、同じ理系の4年制大学や修士卒、医学部などの6年制大学と比較すると、低い金額と言えるでしょう。

2-2. その後の年収

国公立病院 … 年収:500万円〜800万円程度

国公立病院薬剤師の年収で、メリットと言えるのは「定期昇給」がきちんとある点です。平均年収は600万以上と言われており、最初は低くとも後から年収が上がります。この年収は、調剤薬局やドラッグストアと比べても高い部類に入ります。

残業手当や福利厚生も充実しており、国公立大学病院の薬剤師は、将来的に安定した高収入を得る事ができると言えるでしょう。

2-3. 国公立病院薬剤師の注意ポイント:「キャリアや職場の変更」

年収だけだと民間病院に比べてメリットが大きいように感じる国公立病院薬剤師ですが、デメリットもあります。それは「調剤以外への異動」と「転勤」です。肩書きはあくまでも公務員ですので、「本庁勤務」といった今までの仕事と大きく違う職種への異動もありますのでご注意ください。

3. 民間病院薬剤師の年収

次にご説明するのは、民間病院薬剤師の年収です。

3-1. 初任給

民間病院 … 初任給:月25万円 年収:350万円程度

民間病院に就職した新卒薬剤師の初任給はどの程度でしょうか?民間病院薬剤師の給料は特に決まっておらず、病院ごとによって違いますが、概ね国公立病院薬剤師より3〜5万円ほど高い事が一般的です。年収だと350万円程度になります。

この金額は、同じ理系の4年制大学や修士卒、医学部などの6年制大学と比較すると、同程度の金額と言えるでしょう。

3-2. その後の年収

民間病院 … 年収:400万円〜700万円程度

初任給のみに着眼すると、国公立病院より民間病院の方が待遇が良いように感じますが、その後の年収は期待できません。国公立病院は定期昇給がありますが、民間病院にはありません。そのため、若手のうちは良かった民間病院の収入は、30〜35歳程度で国公立病院に逆転されてしまうと言われています。

薬剤室長・部長といった管理職になると年収600〜700万円程度も期待できますが、役職がつかないと400〜500万円程度で頭打ちになってしまうケースもあります。

3-3. 民間病院薬剤師の注意ポイント:「病院によって違う待遇」

年収だけだと国公立病院に比べてメリットが小さいように感じる民間病院薬剤師ですが、規模や経営方針によって大きく待遇が違います。

規模が大きいと定期昇給を約束している病院もありますし、「初任給は良かったが、その後全く年収が上がらない…」「残業代や福利厚生が無かった…」といったブラックな病院もあります。

「最初は低くても後から年収の上がる国公立病院薬剤師、最初は年収が多少良くても伸びしろがない民間病院薬剤師」が定説ですので、民間病院を希望される方は、給与体系をきちんとチェックする事をおすすめします。

4. 病院薬剤師の年収の上げ方

それでは、病院薬剤師として年収の上げ方は何があるでしょうか?以下、2点の方法を検討する事をおすすめします。

4-1. 国公立病院薬剤師の空き枠に応募する

国公立病院薬剤師になれば、将来的な年収の安定は間違いありません。年収をあげるためには国公立病院薬剤師に応募すればいいと感じられると思います。

しかし、国公立病院薬剤師は病院薬剤師の中でも特に「人気」かつ「新卒採用がほとんど」です。応募者の誰もが安定の公務員薬剤師になりたいと考えていますし、病院側も長く働いてもらいたいので新卒採用を重視した採用活動を行っています。

公務員試験自体が大変狭き門ですし、仮に合格したとしても、国公立病院に配属されるとも限らず、「県の保健所勤務」や「県庁事務作業」といった薬剤師キャリアが中断される配属もありえます。年収をアップさせるために薬剤部長になりたいと思っても、病院の数自体が少ないため稀なポストと言えるでしょう。

4-2. 地方で少規模な「穴場」民間病院を探す

国公立病院薬剤師へのチャレンジが難しいと感じる人におすすめなコースが、地方×小規模で年収のよい「穴場」民間病院を探す事です。病院薬剤師の年収が低い理由は「人気」だからとお伝えしましたが、その逆をいく選択を考えましょう。つまり、「地方」×「小規模」という不人気な民間病院を探すのです。

経営環境が厳しくなってきているとはいえ、老人人口が増える一方の日本において医療は成長産業だと言われています。小規模地方病院と言えども、10年程度での大幅なリストラや統廃合は考え難いでしょう。

ただし、民間病院のデメリットは「病院によって経営環境が大きく違う」点です。「月給は良かったが、残業代や福利厚生が全くない…」といったブラックな病院に転職する事のないよう、しっかり転職サイトなどの確認と、転職エージェントへの相談をおすすめします。

「穴場」民間病院を探したい人は、病院薬剤師に転職する5つのコツとおすすめ転職サイト5選を参考にして下さい。

さいごに

病院薬剤師の年収について、コツやノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?

病院薬剤師は人気職種ですが、人気であるからこそ年収が低いと言えるでしょう。また民間病院だと「定期昇給が全くない…」「残業代や福利厚生が無かった…」といったケースもあります。

ポイントは「地方×小規模な穴場民間病院」「ブラックな病院でない事をチェックする」の2点。これだけで病院薬剤師としてのキャリアと年収をアップさせる事ができます。ぜひ、転職成功に向けてトライしてみる事をおすすめします!

※病院薬剤師として転職する際のポイント

病院薬剤師は転職先が少なく、多くの薬剤師は「知り合いがいる」「家から近い」という理由で転職した結果、思った以上に低い待遇や職場の雰囲気の悪さに後悔するケースがあるようです。ベテランの方でも病院薬剤師に転職する5つのコツとおすすめ転職サイト5選といった転職エージェントを活用することをおすすめします。

ただ、病院薬剤師として働いている限り、年収の大幅アップは見込めません。高年収を狙った転職を検討される方は、薬剤師が高年収で転職するために必要な全知識を参考にしてください。

転職活動は、将来のキャリアや待遇などに悩み、すぐに決められるものではありません。しっかり考えた上で、次の一歩を踏み出してくださいね。

あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。