後悔しないために!訪問看護師に転職する前に知るべき全知識

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訪問看護師として働くことを考えているけど、実際には仕事は大変なの?給料はどうなの?自分は向いているの?と不安に思っていませんか。

訪問看護師は求人にもよりますが「日勤のみ」「給与も高いところでは〜550万円」「オンコール(緊急時の呼び出し)なし」など、良い職場に出会えれば長く安定して勤めることができ、全国の訪問看護ステーションの件数も拡大しているため将来性も高く、非常におすすめの職種です。

しかしながら、勤務先によっては「24時間体制でオンコール待機」「緊急で夜勤後、普通に日勤出社」「ワンマン所長がしんどい」「1日6件訪問しなければステーションがまわらない」といった内容で、精神を病むことも多くハズレも多いのが訪問看護師と言えます

このページでは、元看護士で現役人材コンサルタントの経験から、訪問看護師について下記6点をご説明します。

  1. お給料と勤務形態
  2. 仕事内容
  3. 辛いと言われる3つの理由
  4. それでも人気な3つの理由
  5. 向き不向き
  6. 後悔しないための職場の選び方

全て読めば、訪問看護師をあなたが選ぶべきかどうかがわかり、またハズレな職場を避けるための全知識が身につき、良い環境で働くことができることでしょう。

1. 給料と労働条件

訪問看護師の給料は、どれくらいですか?休みは取れますか?

訪問看護師の給料は常勤であれば年収430万〜550万非常勤であれば時給1500円〜2000円ほどです。

病棟看護師と大きく変わらないように見えますが上記は日勤のみの給料ですので、看護師の全体平均が470万であることを考えると、普通〜やや高水準であると言えます。

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ワークライフバランスを考えると、非常に魅力的な職種といえますが、職場(訪問看護ステーション)により労働条件に大きく差があり、ハズレな職場にあたってしまうと非常にブラックな条件で働くこととなってしまいます。

ブラックな職場を避けるための注意点は、本ページの6章で紹介します。

※上記はあくまで全体傾向であり、当然ながら職場や労働条件ごとに異なります。

2. 仕事内容

なんとなくイメージはありますが、どのような仕事をするのでしょうか?

訪問看護師は、自宅で療養生活を送る人に、家に訪問して医療処置を行う仕事を行います。

訪問看護師 仕事内容

医師からの指示書はありますが、訪問は基本的に一人で行うため、ある程度の経験と状況に合わせた適切な判断が求められます。

具体的な仕事内容について、代表的な1日のスケジュールを紹介します。

訪問看護師の1日

1日の訪問件数は平均4件ほど、多くて6件です。

また、「オンコール」と呼ばれる緊急時の呼び出し・対応がある場合は、当番のときは自宅にいるとはいえ常に携帯電話の前で待機してなければならないため、プライベートを重視したい方は転職するときに職務内容を確認しましょう。

もちろん、オンコールありの場合は自宅にいながら手当をもらえるケースがほとんどです。

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この他イレギュラーな業務があるとすれば、長い関係の利用者が亡くなった場合に葬儀に参列したり、当番制のオンコール対応、研修や社外勉強会といったことが考えられますが、基本的には上記のスケジュールを遂行していくかたちとなります。

口コミ・評判

訪問看護ステーション・日勤のみ・東京都・4年目・35歳
年収(総支給額):4,723,940円
ルーティンワークが多く、規則的な働き方なので慣れれば楽です。働き方も定時帰りだったり融通がきくので、育児と両立も可能です。ただし、ステーションによってルールが違うため、厳しいところにいくと働き方がしんどいケースが多いです。また、各ステーションには5名〜10名程度しか看護師がいないため、誰かが辞めると一時期的に過酷になることはあります。

3. 辛いと言われる3つの理由

訪問看護師は辛いって、噂を聞いたことがありますが実際にはどうですか…?

訪問看護師は、職場がハズレだったり、本人に向いていないと辛い場合もあるようです。

辛い理由として良くあげられる3項目を紹介しますので、「これは自分にも該当しそうだ…」と思ったら、訪問看護師になること自体を再検討するか、または下記3項目があてはまらなさそうな職場を選びましょう。

  • 自分で判断しなければならないことが多い
  • 訪問ノルマが多く体力的に辛い
  • 常時オンコール待機でプライベートがない

それぞれ、現役訪問看護師の方の口コミとを紹介していきます。

自分で判断しなければならないことが多い

医師からの指示書はあるものの、基本的に訪問する際は一人ですので、処置はもちろん利用者からの相談にも個人の判断で応えなければなりません。

人からの指示で動いた方が楽という方や、看護師の経験がまだまだ浅い方にとっては大きなストレスに成りえます。

外回りが多いという特性上、先輩に質問や相談する機会も非常に限られてしまいますから、実力的にも性格的にも自分のペースで進めることができる方が向いているといえます。

口コミ・評判

(元)訪問看護ステーション勤務・日勤のみ・長野県・1年目・29歳
年収(総支給額):4,320,000円
以前看護ステーションで働いていましたが、教えてくれる人もおらず、自分の判断でと言われてもわからないことだらけで本当にしんどかったです。残業をする雰囲気もなかったため、訪問から帰ってきた後も相談がしづらく、結局病院に戻りました。

訪問ノルマが多く体力的に辛い

人員不足の看護ステーションは、法律では7件までしか行ってはいけないことになっています。(臨時訪問はカウントされないため、実際にはひどいところだと10件前後まわることもあるようです。)

7件フルでまわると移動時間を含めれば相当きつく、体力的にもたずに辞めていく方が増えているようです。

転職する際は、必ず平均訪問件数の実績値を聞いておくのが良いでしょう。

口コミ・評判

(元)訪問看護ステーション・日勤のみ・千葉県・2年目・37歳
年収(総支給額):4,500,140円
しばらく看護師のブランクがある復帰組でした。1日7件の訪問を毎日こなさなければならず、「利用者と向き合う」なんて悠長なことはいってられない状況でした。特に冬場は雪もすごく、運転にも神経がいるため体力的に厳しかったです。

常時オンコール待機でプライベートがない

緊急時の呼び出し対応をオンコールと言いますが、多くのステーションでは当番制です。当番の時は、風呂に入っている時でもすぐに電話にでれるよう脱衣場に置いておかなければなりません。もちろん、寝ている時に電話がかかってくることもあります。

手当がもらえるため人によっては好むようですが、プライベートを大切にしたい場合は転職時にオンコール当番がどれだけあるか必ず確認しましょう。

口コミ・評判

訪問看護ステーション・日勤のみ・神奈川県・4年目・37歳
年収(総支給額):4,100,200円
それぞれのステーションはそれぞれ人数もそこまで多くないため、退職者が出た際のオンコール対応は特に地獄です。また、頻繁に連絡してくる特定の利用者がいると大変です。

※上記以外には、「車・自転車の運転がこわい」「ご家族からのクレームがこわい」「茶菓子が大量に出てきて太る」という口コミがありました。

4. それでも人気な3つの理由

訪問看護師は辛いと言われながらも人数は増え続けていて人気なのは、どうしてですか?

辛いと言われる理由を紹介してきましたが、それでも訪問看護師が人気な理由を3点紹介します。

  • 日勤の割には給与水準が高い
  • 自分の裁量ではたらける
  • 患者の人生に向き合うことができ、やりがいが大きい

病棟よりも給与水準が高い

日勤のみで、430万〜550万なので、夜勤ありの病院看護師の平均とほぼ同じです。

移動が多く体力的に大変な一面もありますが、定時に帰りたい、子育てと両立したい方には人気です。

口コミ・評判

訪問看護ステーション・日勤のみ・神奈川県・3年目・35歳
年収(総支給額):4,821,120円
病院から移りました。オンコールなしの日勤でこの給料は大変満足しています。ただし訪問が電動自転車なので雨の日は少しきついくらいでしょうか。比較的融通がきくので、育児と両立も可能です。

自分の裁量ではたらける

言われたことをただこなしていくという仕事内容ではないため、自分の裁量で働くことができます。

それぞれの利用者にどれくらいの時間を割くかなども自分の判断ですので、自分で考えて患者(利用者)と向き合いたい人にとっては大きなやりがいとなるようです。

口コミ・評判

訪問看護ステーション・日勤のみ・新潟県・2年目・38歳
年収(総支給額):3,952,000円
病院にいるときは、医師の指示が不適切に感じたり、もっとこうしたら良いのに…と思うところが大きく、訪問看護師になりました。医師からの指示書はあるものの、患者に最も適した処置をほどこすのは自分の判断のもとです。工夫をこらして患者さんに喜んでもらえるのは大きなやりがいです。

患者の人生に向き合うことができ、やりがいが大きい

病院ではチームで患者と関わりますが、訪問看護師の場合は1:1あるいは1:家族の関係です。

それだけに責任は重いのですが、利用者とじっくり向き合い、最期の瞬間まで家族とともに寄り添うことが求められます。

在宅療養を選ばれた利用者により良い人生を提案することができるのが、まさに訪問看護師の醍醐味です。

口コミ・評判

訪問看護ステーション・日勤のみ・東京都・2年目・41歳
年収(総支給額):4,611,240円
人生の終末期に家族の次に近い存在として寄り添い、最後の時を迎えること。病院時代にも数多くの患者様と向き合ってきましたが、また意味合いや深みが全くことなる経験でした。最後に家族の方に感謝を伝えられた時は、看護の仕事で初めて涙がでました。病院のある意味機械的な仕事とは違った、重要な役割があると考え、一人一人に向き合っています。

※上記以外には、「外回りが多く人間関係が楽」「利用者の家族と仲良くなると、お茶飲んで帰る程度な日もある」「病院に比べたらとにかく楽」とった声があがりました。

5. 向き不向き

私は訪問看護師に向いているのでしょうか・・・?

これから向いている人・向いていない人の条件を出していくので、チェックしてみてください。

一つの基準としては「向いている人の5つの条件」から2つ以上に該当した上で、「向いていない人の5つの条件」に該当する条件が2つ以下の方は訪問看護師が向いている可能性が高いと言えます。

訪問看護師は、看護士の中でも働く人を選ぶ職種と言われており、実際に厚生労働省の調査では離職率は15%(参考: 病院看護士の離職率は12.6%)と高く、多くの方が早期に離職しています。

そのため、自分が訪問看護師に向いているのかそうでないのかはしっかりと見極める必要があります。

向いている人の5つの条件(2つ以上該当したら◎)

  • 自分で判断して治療をしたい人
  • 患者とより近い距離で向き合いたい人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • とっさの対応に物怖じしない人
  • スケジュール管理を自分でできる人

訪問看護師は一人で判断することが多く、少数の患者とじっくり向き合う仕事内容です。上記に該当する方はある程度ベテラン看護師の方が多いのではないでしょうか。

向いていない方の4つの条件(3つ以上該当したら×)

  • 誰かの指示で動く方が楽だと感じる人
  • 最先端医療に携わりたい人
  • 日常に変化を求めている人
  • 多くの患者と広く浅く関係を築くのが好きな人

若手の看護師の方にはあまり向いていないともいえるでしょう。

6. 後悔しないための職場の選び方

訪問看護師になろうと思いますが、どうしたら良い職場を選べますか?

求人で事前にチェックしておくべき下記4項目に注意して相談しましょう。

事前にチェックするべき4項目

  • オンコールがあるかどうか|人が少ないと当番になる回数が増え、プライベートがなくなる
  • 24時間体制かどうか|場合によっては夜勤が発生してしまい、激務になりがち
  • 移動手段は何か|運転が苦手な人は、自動車は避けましょう
  • 1日の平均訪問件数は適正か|6件を超えてくると、体力的にかなり厳しいです

ただし全てを拒否してしまうと求人は本当に限られてくるため、ある程度の妥協は必要です。

また、そうした場合に「訪問看護師」の案件をなるべく多く持っていて、サービスの質が高い転職エージェントに相談することも重要です。

どこの転職エージェントに相談すれば良いのか迷った場合は、各転職エージェントの案件や口コミからおすすめを選んだ『転職のプロが教える看護師が本当に登録すべき転職サイト8選』を参考にして下さい。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。

訪問看護師は向き不向きがあるのは間違いないですが、将来性もあり転職先としてはとてもおすすめできる職種です。

ただし、ブラックな職場が多く注意が必要ですので、転職する際はエージェントを活用しながら注意深く職場選びをしてください。

あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。

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